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妻がガンになりまして⑥

「ペットボトルあけてくれる?」

3回目のTC療法(抗がん剤治療)終了後、元々末端のしびれがひどかったのですが、特に利き手右手親指の付け根が痛むようで、ペットボトル、シャケ缶、ごはんですよ、ゼリー、もずく酢と開けれないものは開けれないので、言われるがままこの世の蓋という蓋をあけています。

どうも夫です。

中には開けれるものもあるはず。と思っています。

氷で冷やすと少しマシになるそうなので定期的に包帯で巻いてあげています。

1回目より2回目、そして3回目と投薬後の回復がじんわり遅くなっています。薬が体の中で蓄積され、副作用が強くなって、日常生活すらできない時があるので家のリビングでほぼ寝ています。

髪の毛はほぼなくなって、通院時はウィッグをかぶりその上から大きなバケットハットをかぶっています。
ヘアキャップや帽子、ウィッグの影響もあり、頭皮に赤い湿疹が出ているので、痒みにのたうち回っています。

皮膚科でいただいた薬で少しはマシになりましたが、後頭部にヌリヌリしている私の姿は客観的に見て「お猿の夫婦」です。

口には出しませんけど。

正直なところ、治療のための投薬です。

ただ、家族である私も苦しくなり、激しい見た目の変化も手伝ってより骨身に沁みます。肉体的な辛さに加え、精神的ダメージの方が家族共々辛いですね。体がましになってきたと思えば次の投薬。少しづつすり減らされていくけど、夫婦共々誰かに全てを聞いてもらえるわけでもなく

励ましてくれる言葉すらに、荒んだ心で答えてしまう時があります。

だめですね。ほんと。

話は変わりまして

先日市役所に「ヘルプマーク」をもらいに行きました。

外見からはわかりづらくても何らかの援助が必要な人がカバンなどにつけるアレ

妻は今の病状に加えて糖尿病も併発しておりますので、体が少し良くなったからと調子に乗ってると電車でフラつくようで、倒れて他の人に迷惑かけてしまいそうだから「できれば座りたい」らしい

妻が病気になって、前の生活以上にこういうマークや暮らしの中での配慮を理解し、注視するようになりました。

たくさんの人が無理のない範囲でそうなれば良いかもしれません。


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