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コミックスベイビー

日々を生きていると、自分の人生が漫画であったらと考えることが多々ある。
「あ、ここで単行本またぐな」とか「今回の巻は表紙がこの人とこの人でこんな構図だ」とか。多分中学生の頃ぐらいからずっと連載しているので、巻数はそれなりだ。

受験勉強編(僕が机に足を乗っけてぐーすか寝ている表紙)では
「1075番…1075番…1075番……ッ!!!」(次巻に続く)
という、読者をモヤモヤさせる終わり方をしてしまったし、
大学編ではあんなに多かった登場人物紹介ページが、新章(就職編)に入った途端、主人公(僕)のイラストがでかでかと表示されて、小さく両親がニコニコ写るだけの「2巻かよ」みたいな登場人物数になって悲しい気持ちになったり、
コロナ暗黒パワハラ編ではあまりの展開の乏しさに読者人気はガタ落ちし、本誌の掲載順がもう背表紙スレスレになってしまったりした。
あっ、ちなみに今は「王将回鍋肉食べた後のタレに餃子つけて食べる編」です。もぐもぐもぐもぐ…

帯のこともよく考える。

労働開始!!
ついに働く時が来たtennguman、勤務先からの電話が鳴る…
そこで告げられる驚きの配属先とは…!!!
累計発行部数17部突破!!

たまに著名人から推薦の言葉をいただきたいので、僕の漫画の帯に言葉乗っけてもいい人は連絡ください。noteのタグに「オビ書いてみて」ってつけようかな。

僕の漫画がある(※ない)ということは、他の人の漫画もあるということだ。
例えば今僕の目の前であくせく働いて料理を運んでいる王将の店員さんにも彼女が主人公の漫画があって、僕はもしかしたらその漫画に一コマだけモブとして書かれているかもしれない。そう考えると、この汚れ腐ったウインドブレーカーもきちんと洗って綺麗にしておくべきだったと思わずにはいられない。
「なんだこいつの配膳…!?速いっ…!!?13時のピーク時にもかかわらず、平然とさばいているだと~~!!??」モブらしく、漫画に彩りを添えるためにヨイショしてやろうかな。

そして、いったい何人の漫画で、より近しい人として登場人物紹介に載せてもらっているのだろうかと気になる。また、あなたの漫画の人気投票の結果に、僕がランクインすることほどの喜びはない。
ちなみに僕の漫画の人気投票では主人公である僕はランク圏外だ。今までたくさんの魅力的な人物に恵まれているためだ。もちろん最近登場したキャラの人気は高いが、未だに高校時代の面白い奴とかが上位に入って根強い。僕はというと、小学生の時の同級生、永田君の犬「柴たま」に3票差で負けている。…僕はいったい何の話をしているんだ??

昨日、仕事仲間が出産したということで、仕事の仲間数人でお祝いの品を渡しに行った。
ピンクのふわふわに包まれた赤ちゃんは、「まだ3話目です」みたいな顔して眠っていた。「これをお前に託す」とシャンクスがルフィに麦わら帽子を渡すように、抱っこ紐を渡して帰った。連載おめでとう。



■テングコミックス■
tennguman105  ”コミックスベイビー”


2023年3月6日第1刷発行


著者  tennguman


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