6/2🐎東京5R〜芝1600m新馬戦〜🐎　追切から注目馬を紹介（血統背景なども確認！）

牝馬限定戦。府中1600mで瞬発力・爆発力が問われる一戦。
調べた結果は固く決まりそうなレースでした。

ノーザンファームから３頭が出走予定です。
・エンブロイダリー（シルクレーシング）
・クライスレリアーナ（サンデーレーシング）
・ミリオンローズ（池谷誠一）
まずはこの３頭から紹介していこうと思います。
ネット競馬さんの想定人気を見るとキレイに３頭人気してます。
他にも追切で気になった馬をご紹介していきます。

◆クライスレリアーナ

父：サートゥルナーリア
母父：Medicean
母：シユーマ
　母シユーマはイギリスの３歳牝馬最強マイラー決定戦であるファルマスS(G1)を３着、さらにサンチャリオットS（G1）で勝利とマイルで優秀な成績を納めている。その後もG1を一勝している。またシユーマは凱旋門賞馬ソットサスの父シユーニの妹で超良血。少し余談になりますが、シユーマ自身が勝ち進んだ未勝利戦はロンシャン競馬場で、この時にルメール騎手が騎乗して勝利している。サートゥルナーリアもシユーマもルメール騎手が乗ったことがあり、勝利に導いている。ルメール騎手も力が入るのではないだろうか。
　兄弟も勝ち進めている馬も多いが、重賞馬を輩出できていないので超良血という重荷を跳ね除けられていない。ブレステイキングは３勝クラスを勝ち上がりオープン入りし、重賞でも好走経験のある馬。叔父にもG1馬がおり、曾祖母の代にもG1馬と重賞馬と非常に優秀な牝系と言えそう。ただし、走っているのは牡馬が多い。
　母父メディシアン（Medicean）はGⅠとGⅡを２勝ずつしていて、メディシアン産駒はシユーマも含め重賞馬を多数輩出している。メディシアンはマキャヴェリアン系で、母父マキャヴァリアンで牝系として、有名なのと言えばハルーワスウィート。ヴィルシーナ、ジュヴァルグラン、ヴィブロスと一線級の馬ばかりを輩出している。
　クライスレリアーナの兄弟はディープ産駒が５頭いるが重賞馬を輩出する事はできなかった。しかし、クライスレリーナはソットサスと同じ血統を受け継いでおり、サートゥルナーリアからキングカメハメハと、なんといってもシーザリオが入っているというのがすごい。サンデーレーシングもディープに拘らずという判断に伺えますね。別クラブに渡さないというのがわかる血統構成で、既に弟にコントレイルの子が生まれている。ここに木村哲也厩舎＋ルメール＋府中1600mと勝ち要素が揃っている。

厩舎：木村哲也
馬主：サンデーレーシング
生産者：ノーザンファーム

＜追切評価＞
5/3から乗り始めているが、5/5の時点で坂路で終い1F12.5秒を出している。あまりこの時点で１２秒台を出している馬は見かけない。追切動画も３つ出ていて全て見たが、気性は慌ただしくするところもなく、しっかり鞍上と折り合いを付けている。ビックリするほどの好時計というのはないが、乗り込み量も問題なくしっかり走れる態勢は整えてくるだろう。併せ馬を見る限りまだ線は細く見える。１戦使ってからという事もありそうで、人気もするので当日パドックをしっかり見る必要がありそう。

◆エンブロイダリー

父：アドマイヤマーズ
母父：クロフネ
母：ロッテンマイヤー
　母ロッテンマイヤーはクイーンC3着、忘れな草賞勝利と早くから活躍を見せた。兄ゼーゼマン（エピファネイア）は新馬戦を勝ち上がっている。親戚にブエナビスタ、アドマイヤオーラ、トーセンレーヴなど一線級の馬がいる血統。叔母が多く３勝～４勝している馬もおり現役馬もいる。叔母エーデルブルーメ３勝クラスを４月に勝利しており、オープン入りを果たした。1400m~2000mで好走している馬が多いのでこの馬も適正距離はこの辺になるだろうし、アドマイヤマーズもマイラーなので適正の高い舞台。父アドマイヤマーズ母父クロフネの組み合わせは今年4頭いて、来年既に５頭デビュー予定の馬が生まれている。配合的に期待されている可能性が高い。クライスレリアーナで説明したが、アドマイヤマーズは母父メディシアン（Medicean）でサンデーサイレンスとの好相性も伺える。
　母父にクロフネが入る事でダートの適性も高そうな血統構成となっている。父ダイワメジャー母父クロフネは今までに２０頭いるが、重賞馬はおらず未勝利１勝クラスの馬がほとんど。3000万円以下の馬が多い。親戚に芝で一線級のいる牝系と母父クロフネ、メディシアンを内包するアドマイヤマーズが加わる事でそのような形で出ているか気になる一頭。

厩舎：萩原清
馬主：池谷誠一
生産者：ノーザンファーム

＜追切評価＞
　クライスレリアーナと同じように5/5に12.5と終い好時計の坂路を残した。5/23には11.8-11.1と加速ラップで鋭い末脚を見せ、全体時計も優秀で81秒台半ば。気性の悪さを少し見せており、頭を上げながら騎手が手綱を引きながらコーナーを回ってきた。かなりまだ幼そうだ。尻高の馬で前駆が強そうに見える走りをしている。少しダート向きに出ているように見えるが、調整過程もしっかりと乗り込まれてきているのでパドックをしっかり確認したい。

◆ミリオンローズ

父：スワーヴリチャード
母父：AldebaranⅡ
母：マンビア
　母マンビアはフランス2歳G3カルヴァドス賞の勝ち馬。半姉に３頭現役馬が存在し、ミッキーハーモニーは１勝クラス２勝クラスを連勝して現在３勝クラス。引退したサンテローズ（ハーツクライ）は３勝クラスも抜けていて、重賞を走った経験もある。ミリオンローズはスワーヴリチャードとの配合なので、サンテローズがこの牝系との相性を既に実証済み。スワーヴリチャードがシアトルスルーを内包しているため、５代でクロスを持つ形となっているという点とファピアノ系も内包しているためスピードを強化されているような血統構成。早くから走れるのでこの新馬戦でも期待したい。

厩舎：森一誠
馬主：シルクレーシング
生産者：ノーザンファーム

＜追切評価＞
　5/29に終い10.9秒という恐ろしい末脚を披露。まさに血統背景から見えるスピードを強化したような形に見える。コーナーの曲がり方が少しぎこちなく感じたので、ワンターンの東京コースは合いそう。バランスの良い走りで全体時計は早くはないが、如何にもキレるという末脚。サンテローズも後方・中団から末脚で勝負するタイプだったため、これはかなり良い方に出ているように感じている。ただし、坂路で良い時計が見えていないので気になる所。東京では坂の加速力はそこまで問われないが、乗り込み本数は他ノーザンファームの馬と比べると少なく仕上がり具合が気になる。

◆ウインイザナミ

父モーリス
母父ゼンノロブロイ
母コスモネモシン
　母コスモネモシンは新潟記念とフェアリーステークスを勝利していて、全兄ウインバグースは2勝クラスで複数回連帯している。父モーリス×母父ゼンノロブロイは2勝クラス馬までしかおらず、他３頭とは少し見落としてしまうのが現状。しかし、素質馬の仔という事もありここで勝ち切ってもおかしくない。

厩舎：上原博之
馬主：ウイン
生産者：コスモヴェーファーム

＜追切評価＞
　5/16の追い切り映像では併走馬をかなり気にしているが、気合いを付けてからはしっかりと伸びた。体高が低いのか重心低く走って、パワー型に映るがモーリス産駒のため少し判断しづらい。5/29の追い切りでは5/16と違って落ち着いて追走できており、11.8-11.2と終いをしっかり伸ばした。全体時計はそこまで早くないので、終い重点といった感じ。馬場が渋ると良いかもしれない。馬也で好時計もマークしており、十分走れる態勢は整っていそう。

◆エストゥペンダ

父：サートゥルナーリア
母父：Offlee Wild
母エ：ストレチャダ
厩舎：高柳瑞樹
馬主：ViridianKeibaClub
生産者：オリオンファーム

＜追切評価＞
動画は2本で、5/16CWと5/29坂路。
5/16は3頭併せ馬の内側で、直線追い出して綺麗に抜けてきたと思いきや首を曲げて追い出しをやめてしまった。何かに驚いたのか詳細は不明。少し臆病なところがあるかも？コメントでも幼さを示唆。
5/29は2頭併せ馬の内側で、こちらは馬也でしっかり馬也で先着した。走り自体は悪くないし、重馬場でも素軽くできていた。

追切評価ランキング（上位３頭）と簡易寸評

１位：ミリオンローズ
この時期で10.9を出してくる馬は早々いないわけですが、評価したいのはシュトラウスのように気性難で行き切ってしまったというわけではなかったという所。一杯に追っているわけではなく軽く気合を付けながら程度だったことも高評価。

２位：クライスレリアーナ
ミリオンローズのように目立つ時計を出しているわけではないが、日曜日にもそこそこの時計を２週前から出している。馬也でもしっかりと安定した時計と乗り込み本数を評価。仕上がりはまだまだ上があるだろう。少し叩いてから走ってきそうなタイプではある。

３位：エンブロイダリー
少しうるさい面を見せながらでも、終いの伸びは上々。ノーザンファームの馬の３頭の内で、馬場が渋っていてもパフォーマンスを上げてきそうなのはこの馬。初戦から出し切れる態勢が整っていそうだし、ダイワメジャー産駒という面をみてもこの馬からというのは十分に視野。

馬場が渋ればエンブロイダリーからが良さそうです。
ミリオンローズは非常に追切を評価していますが、
１枠１番という極端な枠を引いてしまいましたね。
少し不器用そうにも見えたので、内よりも外目の方がよかったように思えます。

以上となります。
少し長くなりましたが、参考になれば幸いです！