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vol.6「ライフスタイルに合わせて新たな挑戦をしながら今を楽しむ」転妻歴7年目のmiaさん

転勤族の妻たちがどんな転勤生活を送ってきたのか、その軌跡をまとめる転妻図鑑。第6回は、はじめてのインタビュー形式でお届けします。

お話を聞かせていただいたのは、フリーランスライターを経て、現在はWebメディアディレクターとして活躍されているmiaさん。
育児や仕事のかたわら、「転勤族の妻のお仕事図鑑」というインタビュー企画をご自身のブログで手がけられています。

そんなmiaさんに、これまでの転勤生活についてお話を聞きました。内容は、インタビューを行った2021年9月16日時点のものです。

それではどうぞ!


転勤の基本情報

ーー今日はよろしくお願いします。まず、miaさんの転勤歴や転勤範囲、家族形態などを教えてください。

2014年に出身地の四国で結婚しました。
翌年の2015年に東京に転勤となり、現在(2021年9月)まで同じところにいます。まだ引っ越しが1回なので転勤族っぽくなくて、ただ東京に越してきただけのような感じです(笑)

実は、昨年に転勤しそうになったんです。だけど、娘が保育園に入ったばかりなので待ってほしいと交渉したら受け入れてもらえて。
ふだんは3年くらいの転勤スパンなのですが、今のところに6年もいるので長いですね。


ーーそうすると、一応目安の転勤スパンはあるけれど、実際は不定期な感じですね。

そうですね。
転勤って、駒をどう動かすかじゃないですか。いろんな条件が重なって、今はずっとステイになっている状態です。

ーー転勤は全国ですか?

はい、転勤は全国です。
初任地は地方、次は東京か大阪、次は地方のような流れがあります。
地方といっても、県庁所在地もあれば、そうではない遠い地域までさまざななので、予測がつかないですね。

ーー家族形態も教えてください。

1歳の娘がいる、3人家族です。
まだぼんやりとした想定ですが、子どもが小学生のうちは帯同して、中学校からは単身赴任かな……と考えています。


転勤族になったときの心境

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ーーmiaさんは転勤族になることについて、どう考えていましたか?

相手が転勤族ということは、付き合い始める時から知っていました。
すごく気が合ったので、私の中で「結婚するのはこの人だ!」というのがわかったんですね。
それで、それに合わせて他の条件を合わせていくような流れになりました。

当時テレビ局で働いていて、人間関係に恵まれて居心地のいい職場だったんですけど、「私なら他の仕事でもできるんじゃないかな」という思いもありました。なので、転勤族になったらなったで、どうにかしていこうと。
まずは結婚することが一番で、そこを軸に考えていこうと思いました。


結婚したとき、翌年には転勤があるとほぼ確定していたので、転勤時期に合わせて仕事を辞めました。

転勤のライフスタイルに合わせて選んだライターの仕事

ーー東京に引っ越ししてから、ライター活動をはじめられたんですよね。

はい。
今はWebメディアのディレクターですが、フリーランスになった当初はライターで、さまざまなクライアントさんと取引していました。
取材に行って記事を書くことが多かったですね。

ーーどうやって取材ライターの仕事をとっていったのですか?

最初はフリーランスライター養成講座を受けました。まだ四国に住んでいましたが、飛行機に乗って東京まで講座を受けに行ったんです。
地方在住者が東京で活躍する先生から学びたい場合、2021年の今ならオンラインスクールという選択肢も多いと思うのですが、6年前は直接会って学ぶほうが主流でしたからね。

その講座のコミュニティでつながった方に紹介してもらったり、コミュニティで募集されている案件に応募したりしました。
コミュニティ内ではお互いの人柄もわかっているので、単価の高い仕事もやらせてもらいましたね。

妊娠したのをきっかけに在宅でできる仕事を増やそう思い、あるクライアントさんの専従で記事を書いたり、ディレクションをしたりするようになりました。
2年半くらいその状態で仕事をしてきて、今月でそこの契約も終了になります。

ーーライターの仕事を選んだのはなぜですか?

もともと仕事で取材経験があったので、自分にできることだったからはじめた部分が大きいです。

人の話を聞いて、情報を整理していくことが好きなんですね。
役所の文章などでわかりづらいのを見ると「こうしたらいいのに!」と思ってしまったりします(笑)

ライターやディレクターとして有名になりたいとは思っていなくて、いちばんの目標はたくさん稼ぐことです。
フリーランスになって、会社員をしていたときより収入が下がったのが辛くて。ずっとプライドが傷ついていました。
今はSNSでフリーランスの人がバンバン稼いでいるという発信もしょっちゅう目にするので、比べて落ち込むことも多いです。

働きたい思いが強いですね。

ーーそうなんですね。東京で就職しようと考えたことはありますか?

東京での就職は考えなかったです。どこに行っても働けて、しっかり稼げるキャリアを作っていけるような仕事をしたいとはじめから思っていました。
今はまだ自分の望んだレベルには到達せず、です。

東京ライフを楽しむ転勤生活

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ーーお仕事以外のことで、転勤で引っ越しして困ったことや悩みはありますか?

そんなに悩みはないです。

地域で友達ができない悩みも特になくて。すごく友達ができているわけでもないんですけど(笑)、ライターの仕事で取材に行っていろんな人と話をしたり、TwitterなどSNS上で誰かと交流したりするのでので、コミュニケーション欲は満たされていました。

人生でいちばんの親友が東京に住んでいるので遊ぶ相手もいますし、夫や娘とも出かけて楽しく過ごせているんですね。だから、人付き合いで寂しさを感じたり、ツラい思いをせずにすんでいます。

ーー友達が住んでいたのはすごくいいですね!

そうなんです。
他にも、大阪で働いていたけど転勤で東京にやってきた友達もいます。こうやって人が集まってくるのは、東京ならではですね。

大人になってから東京に来たので、エンジョイできています。遊びに行くところもたくさんありますし。

ーー出身地と環境が変わって暮らしづらく感じることはなかったですか?

ないです!
転勤してみてわかったのですが、私はずっと地元にいるままだったら、いつか日々の楽しみを見つけられなくなっていただろうと思います。
地元のことは好きですけど、田舎なので週末遊びに行くところも限られます。20代後半だと新しいものを得たい気持ちが強くて、地元はつまらなく感じていました。
もっと年齢を重ねてから地元に帰ったら、再発見があるかもしれませんね。

今は東京にいて、行ってみたい場所が尽きない楽しさの方が勝っています。

小さなことですが、出身の四国は特有のうどん文化があるので、東京では満足できるうどん屋さんが近くにないのがツラかったです。近所だと、関東の黒っぽいつゆのうどんしかなくて。
妊娠中にうどんが食べたくてお店に入ったのに、「私の食べたいうどんじゃなかった...!」となることがありました。

ーー食の文化の違いを感じること、ありますよね~。

桜餅もそうですね。私にとっての桜餅は、道明寺(どうみょうじ)なんです。長命寺(ちょうめいじ)は求めているものじゃない(笑)。
関東おでんの定番・ちくわぶも、30歳ごろまでまったく食べたことがなかったんですよ!

こんな感じでときどき食の違いを感じて故郷の味が恋しくなりますが、日々の暮らしは特に困らずに過ごしています。

ーー現在の暮らしは、東京に出てきて良かった部分が多そうですね。

はい、100%良かったです!!
地元にずっといたら、すごく狭い世界で生きていたと思います。

最近はコロナ禍で行けていないですが、お店やイベントもたくさん楽しみました。
映画が好きなので、東京が舞台の作品が身近に感じられるのが面白いです。都会と地方が対比で描かれている作品も、両方わかるからこそより深く味わえていると感じます。

今後の転勤生活に向けて備えていること

ーー今後、転勤で東京を離れることについてはどう思っていますか?

いちばんに、保育園を辞めなきゃいけないことが気になります。引っ越してすぐには入れないと思うので、その期間が大変そうだなと。我が家の転勤は年度末など区切りのよい時期にあるわけではないので、一時保育や認可外の利用をしつつも、通えない期間ができると思います。

私は子どもとべったり一緒にいたいタイプではなくて、保育園でしっかり遊んできてほしいと思っています。子どもには子どもの社会があって、保育園でお友達と関わったり、先生に愛されたりしてくる。その状態が私はすごく嬉しいんですね。
短期間であっても、今のいいバランスが崩れるのは不安です。

保育園に通えないと、私も自由に働けず、収入も途絶えますし。

そのための準備として、妊娠中からコツコツと貯金はしています。

ーー計画的に準備されているんですね!

そこはけっこう考えているんです。
たとえば、年金の支払いなどまとまって払うものは毎月ちょこちょこ貯めて、必要なときにパッと払うようにしています。
健康保険とか、住民税とかもそうですね。仕組化すると、そんなに大変ではないです。
夫への誕生日プレゼント代とか、旅行費とかもそうやって貯めています。

ーー私はそれが苦手なので、尊敬します...!

不安なことがあっても、とりあえずそこに向けてお金を貯めておくと、不安が少し減るんですよ。

実は今年の10月、11月に勉強の期間をとろうと思っています。
その間、仕事はセーブして、貯めていたお金から補填しようと考えています。
2ヵ月で学んだことを次のクライアントワークやブログ運営に活かして、安定収入を上げていく予定です。

ーーその後の収入につなげるための投資ですね。素晴らしいです!

今まで新しい学びに対して投資をすることに踏み出せない気持ちがあったのですが、最近少し考えが変わってきました。
転勤族でコミュニティを立ち上げられているきのこさんが、自己投資をどんどんして自分の道をみつけていっているのを見て、刺激を受けたんです。

ここ数日でいろいろ調べて、講座に申し込んだところです。

この1カ月ですごく考え方が変わってきています。安定収入をいったん手放そうと思って、2年以上続いたクライアントの案件を辞めようと決めたのも1カ月前のことなんです。

ーーいますごく追い風が吹いているんですね。

はい。
これから、SEOマーケティングを学びます。(※SEOはSearch Engine Optimizationの略。Googleなどでの検索結果に対し、記事を上位に表示させる施策のこと)

この勉強がうまくいったら、転勤族妻の方でSEOライターさんにお仕事を依頼することもできるんじゃないかと思って!!

今まで、自分の収入をあげたいという自己実現の欲求が高かったんです。でも、kinocom(※前述のきのこさんが立ち上げられたコミュニティ)に入って、本当にやりたいことは自分の外側、つまり社会に対して向かっていくものなんじゃないかと思うようになって。

私がSEOに強くなったら、それができるんじゃないかとひらめきました。

ーーそれは楽しみです!!

みなさんに「あんなに変わっていけるんだ!」って思ってもらえるようになりたいですね。

ーー同じ転勤族の方の希望になると思います!応援しています。
今日はお話を聞かせてくださって、ありがとうございました。

まとめ

とても気さくに転勤生活のことを話してくださったmiaさん。

「転勤生活を送っていくこと」を受け入れて、自身の働き方や生活を柔軟に変えてく姿に強さを感じました。
また、今の生活をとても楽しんでいる様子が印象的です。

転勤の引っ越しによって断たれてしまうキャリアもありますが、新しい道でのキャリアアップに挑戦していく生き方に勇気づけられました。

                    (インタビュアー れみふく)

miaさんのメディア紹介

miaさんのブログ「転勤族の妻のお仕事図鑑
miaさんのTwitter https://twitter.com/mia_wfh


【転妻図鑑についてはこちらをご覧ください】



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