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ブラックの反対は「カラフル」~働き方を考える| #テンカイズ 2019/10/16 ①

TBSラジオ「テンカイズ」今週はThe Breakthrough Company GO 代表取締役・三浦崇宏さんがプレゼンター。宇賀なつみさんと「今の時代の働き方」についてテンカイしました。

この様子は、【番組公式youtubeチャンネル】でご覧いただけます!

「働き方改革」の一方で「寝る間も惜しんで働きたい」という若者の存在も

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宇賀:長時間労働の是正、年5回以上の有給消化の義務化などを盛り込んだ働き方改革関連法が今年4月に施行されました。「24時間戦えますか」などの流行語を生んだ高度経済成長からバブル時代にかけての、寝る間も惜しむ働き方からワークライフバランス=仕事と生活の調和に移り変わった2010年代。そして2020年代以降はどんな働き方が主流になっていくのでしょうか。

三浦:宇賀さん、バリバリ働かれていましたよね。

宇賀:働いていました。2009年にテレビ朝日に入社して、今年の春に退社しました。この10年働いてきた中で、前半の5年は寝られない日が多かったですね。働き方が変わる前の最後の世代だったように思います。

三浦:「22時に帰るなんて早い」みたいな雰囲気ありましたよね。

宇賀:最初の5年は『報道ステーション』を担当していたのですが、どんなに早くても帰りは0時すぎ。次の日に6,7時集合のロケや、地方出張は当たり前でした。

三浦:当たり前だったのが、この5〜6年でありえないという風潮に変わってきているのが面白いですよね。最近では、ある意味ライフバランスを守ろうとするがあまり、逆に歪みがあるなんて話も耳にします。

宇賀:テレビ局やアナウンサーになりたいと入社してきた後輩たちを見ていると、やりたいことがあるのでやる気に溢れているんです。ただ働く時間が1日7,8時間以内と決まってしまうことによって、指名で来ていた仕事が他に回っちゃうこともある。働きすぎだからという理由で減らされてしまうのは、1番やる気のある20代の子たちにとって辛いと思っていて。

三浦:去年うちの会社に転職してきてくれた若い女性は、優秀でかつ電通で3年働いていました。電通は日本で1番の広告会社にも関わらず、うちみたいな新しい会社に来る理由を面接で聞いてみたんです。彼女は「電通が好きということは変わらなくていい会社だと思うけれど、同級生がITやスタートアップ企業を作り、寝る間も惜しんで働いている中で、自分だけ労働時間が大事にされる環境にいて成長に取り残されている気がした。だから広告業界の中でも1番過酷そうなGOに転職して修行したい。将来は人間力を磨いてスナックのママになりたい」と語ってくれた。
「お前は本当に人間というものが分かっているな。採用!」とその時から働いてもらっていて、頑張ってくれています。

宇賀:私の将来の夢も飲食店でママになることです。

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三浦:宇賀さんいますよっていう広告塔として月1,2日だけいるだけじゃなく、現場にいらっしゃるんですか?

宇賀:ちゃんとやりたいんです。今はその修行のために、テレビ朝日で『川柳居酒屋なつみ』という番組で女将をやっています。

三浦:出資するので、すぐ言ってください。年明けから物件探しますよ(笑)。

宇賀:話が逸れました、今回のテーマは働き方ですよ(笑)。

ブラックの反対はホワイトではない。「カラフル企業」が台頭

三浦:最近よく「ワークライフバランスという言葉は、ある意味バランスを取れっていう命令に近い」と言っています。22時までに逆に帰らなきゃいけないということも含めて、労働時間を制限していますよね。これは深夜まで仕事することと一緒で、実は労働において1番大事なのは時間の制限じゃなく、主体性の確保。
宇賀さんが入社したての頃からしばらく、睡眠時間を削って頑張れていたのも自分の成長や仕事に喜びがあったから。きっと文化祭の前日みたいなテンションで続けられてきたんじゃないかなと。うちの会社も遅くまで働いている社員はやりがいを持って、会社と自分の成長を重ねて頑張ってくれている。そういうふうに一生懸命頑張っている人たちに、とにかく22時に帰らなきゃダメだというのは、まあまあ暴力的な気がします。有力なスタートアップがよく言っているワークライフバリューという考え方があって、リンクアンドモチベーションやおかんでは、オフィスで社食を提供する仕組みがあります。

宇賀:バランスじゃなくてバリュー。

三浦:仕事と生活だけじゃないじゃん。そこの間に趣味や家族、仕事を通じた自己成長を始め、自分にとって何が1番大切か見極めて定義する。それをベースにしつつ、働き方や生活の定義をし直していこうという考え方は、いいなと思っています。

宇賀:それが叶ったら素晴らしいですよね。仕事も時間や量じゃなく、やらされているわけでもなく、自分がやりたくてやっているという感覚が大事ですよね。

三浦:ブラック企業の反対がホワイト企業だとちょっと堅苦しいなと思っていて。帰らなきゃいけない、綺麗にやらなきゃいけないというブラック企業の反対は、カラフル企業だと思っているんです。

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宇賀:いろんな色があっていいんだと、素晴らしいですね!

三浦:17時に帰れるホワイトな企業もいれば、朝サーフィンして10時出社して頑張れる環境があるブルー企業。とにかく異性にモテたい一心で入るピンク企業でもいいですし、自分なりのカラーを見つけられることが、ワークライフバリュー。だからこそブラック企業の反対はカラフル企業と考えるといいんじゃないかな。

宇賀:いいですね。カラフル企業だと一人一人がハッピーな感じがします。

三浦:逆に言うと自分は何色で働きたいのかを、自分で考えることは大事なこと。働くことは、自分のためなのか、成長のためなのか、それとも大事な人のためなのか。あるいはある社会問題を解決したいと心から思うからか、とにかくお金が欲しいからか。色々な人がいると思うので、そこを自分で決められるといいですけどね。

前半はこれからの働き方についてテンカイしました。

【番組公式ツイッター】でも様々なテーマでテンカイしています!


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