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Microsoftが行うスタートアップのビジネス支援をテンカイ! #テンカイズ 2020/01/08

新宿の歌謡曲バー・スポットライトで実施した「イノベーションプラットフォーム・スナックなつみ」。最後の対談は、日本マイクロソフトのお2人をゲストにお招きしました!

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↑左から宇賀なつみさん、金本泰裕さん、原浩二さん、野村高文さん

番組公式ユーチューブチャンネルで当日の様子をご覧いただけます!


#大企業と支援するスタートアップを繋いでいく

宇賀:最近では数も増えグンとハードルが下がったスタートアップ。   今この瞬間も新たな可能性を秘めた会社が産声をあげています。しかし失敗するリスクもつきまとうのが起業。そんな中生き残ってきたスタートアップの影にある大企業の存在があります。
それは新たにスタートアップ支援事業に取り組むあのMicrosoft。
今夜は数々の可能性にかけてきたMicrosoftの挑戦に迫ります。

日本マイクロソフト株式会社の原浩二さんと金本泰裕さんです。
よろしくお願いいたします。
  
原:Microsoftの原と申します。スタートアップの企業の人達にいかに我々の製品をご活用頂くのかを営業の立場として日々活動を行っています。

金本:改めましてMicrosoftでAzureというクラウドのサービスのプロダクトマーケティングマネージャーの金本と申します。
Microsoftと言うと大企業に対してしか営業しない会社なんじゃないかと思われるのですが、そうではないんです。Microsoftにとってスタートアップというお客様は非常に重要でして。そのスタートアップの方々に対していかにクラウド、Azureを使っていただくかの活動をしています。

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宇賀:いつから始まったんですか?
原:スタートアップ支援は割と昔からやってはいました。ですがマーケットのトレンドとかを踏まえ、最近は凄く積極的になってきています。
野村:大企業がスタートアップの支援をするとき、いろんな形があります。
単純にお金だけ出資をしたり、優秀な人をスタートアップの経営に送り込んだり、単純にアドバイスをするなど色々な支援パターンがあるんですけど。
このMicrosoft for startupsというスタートアップ支援プログラムは具体的に何をしているんですか?

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↑金本さんが着ていたパーカー「Microsoft for startups」

金本:こちらはグローバルに14を超える国と地域で展開しています。具体的に、Azureというクラウドサービスを使って頂くんです。スタートアップは事業の立ち上げ時期に、アセットがないわけですよね。
野村:お金もないし人もいないし。
金本:サーバーを大規模に投資して何かサービスを作るのは難しいわけです。クラウドサービスで小さくサービスをまず作って頂き、ユーザーが増えていくに従い、サーバの利用数を広げていく。これは、クラウドならではの特徴なので、クラウドのコンピューティングリソースを支援させて頂いたりとか。
あとは技術支援などで、「最も我々と一緒にやって良かった」と言って頂きたいです。なぜかと言うと、我々は大きな大企業のお客様たくさん抱えてるんです。そういうビジネスネットワークを活用してスタートアップのビジネスが伸びていくようにマッチングや協業推進をしています。

野村:今の話で結構重要なのがスタートアップ。立ち上げたばかりの会社が何に一番困るかというと、お客さんなんですよね。つまり自分たちの商品を売りたい先があるじゃないですか。
例えば企業で使ってもらうサービスやプロダクト、システムを作った時に大手の商社とかメーカーが使ってくれたら嬉しいんだけど、信頼がない。
宇賀:いきなりは、なかなか難しいですよね。
野村:自分たちの名刺を出しても中々そういうキーマンに会えないんですよね。それをMicrosoftのスタートアップ支援の枠組みに入ると、「ここのところは一緒に仕事できんじゃない」「お客さんとしていけるんじゃないですか」などと繋いでいくイメージなんですかね。

金本:その通りですね。あとMicrosoftで言いますと、業界に応じたスペシャリスト、お客様で日々コミュニケーションしていく中で、大企業も新しいことをテクノロジーの力を使って何かやっていきたいと。そこで、すでにスタートアップが持つ優れたプロダクトを組み合わせてやっていくとかですね。

野村:大企業からしても、自分たちが持っていない尖ったサービスを作っているスタートアップと一緒にやりたいんです。自社開発していると時間がかかるので、外にある面白いものを取り入れた方がいい。

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宇賀:実際に支援を受けた側からはどういう声が上がっているんですか?原:我々ならではのバリューだと受け取っていただくケースが多いなとは思います。また、気をつけていることが幾つかあります。
まずスタートアップの人たちと目線を合わせる
大企業だからと偉そうに行くと、スタートアップ側にすごく優秀な人が多いので違いますよね。
あとオーバーコミットしないのも重要です。嘘をつかない。
「これはやります」と言ったら必ずやれるぐらいの協業をしてくれっていう話をチームのメンバーとは日頃しています。

野村:よくスタートアップと大企業が組んで陥りがちな罠で”スピード感が違う”っていうのがあるんですよね。スタートアップの場合、例えばもう社長が出てきていたり。
宇賀:すぐ決断できる。
野村:大企業の場合は、その方が悪いわけじゃなくて構造上そうなってるんですけど
宇賀:時間がかかるんですよね。上にあげてあげてっていうのが。
野村:若手のリーダーや課長の方とかが出てくるので、稟議を通していくので、スピード感でスタートアップの方がやきもきしてしまうのがあったり。
その辺りってどうなんですか?
原:それが多分オーバーコミットしないっていうところに繋がっていると思うんですけど、スピード感が合わないとか、その辺の期待値のギャップってすごく多いんですよ。それを生まないように、ちゃんと自分ができることを定義して、やりきるのが今の我々のチームで心がけているポイントですね。

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スタートアップ支援の話、皆さん真剣に聴いています。

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野村:支援するスタートアップを大企業と繋いであげる事以外に何をやっていますか。
原:Microsoftは立ち戻ると、テクノロジーの会社なんです。
だから我々の一番の武器ってテクノロジーなんですよ。
AIだったりとかブロックチェーンだったりとか。
それをビジネスにどうフィットさせていくか、どうスタートアップに取り込んでいくかは、我々がちゃんとご支援できると思っています。

野村:具体的にはどういったアプローチをされているんですか?
原:例えばですけど、スタートアップの皆さんに「1週間お時間ください」と言い、うちのエンジニア2人派遣して、「1週間でPoCして物作ってしまいましょう」みたいな。

宇賀:そんなことできるんだ。
野村:自分が会社経営している立場だったら喉から手が出るほどほしいですよね。
金本:特に先ほど出てきたブロックチェーンみたいな、まだテクノロジーとして黎明期のところをスタートアップでチャレンジしている方々が沢山いるので、我々もテクノロジーカンパニーとして、一緒に支援して共に業界を作っていこうとしています。

野村:確かにブロックチェーンって仮想通貨なんかにも使われている新しい技術がありますけど、それは始まったばかりでどの企業も手探りだったりするんですよね。
Microsoftはそこでも研究開発がすごく進んでると聞いているので、
そこの知見はスタートアップ側は欲しいんだろうなと思います。

原:サティアに社長が変わって、テックカンパニーとしてすごくテクノロジーの領域に投資するようになったので、その知見を欲しいというスタートアップの方々はすごく増えたなと思いますね。

#今後のスタートアップ領域をブンカイ

宇賀:今後、日本ではこの動きはどんどん広まっていくんですか?
野村:気になるところですよね。

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原:まだ広がっていくと思いますね。やっぱり今は、リスクマネーがすごくスタートアップに流れてきていて、起業しやすい環境が整ってきています。あとメスを入れるべき領域がすごく多くなってきている気がします。
自分より知見のある人がスタートアップに沢山いるので、もっとデジタルでイノベーションを起こせる領域が広がってきているなと。この領域自体はもっとも大きくなっていきそうです。

野村:メスを入れるべきジャンルってどこですか?
原:どこがSweet SPOTなのかなっていうのは自分自身も実はあんまり分かってないんですけど。
例えばうちのご親戚じゃないんであれなんですけど、
製造業でやってるキャディさんだったりとか、あと教育でやってるatama plusさんなど、今まであんまり気づいてなかったけれど、そこを深くやってきていた人たちがテクノロジーでこれ解決できるんじゃないかと。

野村:確かに製造業とか教育っていうのは市場規模も大きいですし、重要なんですけど、あまりIT化がなかった領域ですよね。
特に教育ってあんまりIT化されたイメージなくないですか?
例えば高校のカリキュラムだったら、どこかが分かんなくてもそのまま進んでいくじゃないですか。
でも今おっしゃったatama plusっていう会社は、どこがその子のつまずきポイントなのかをAIで探り出し、「ここを重点的にやって方がいいよ」みたいなことを勧めてたりするんですよ。

宇賀:全然違いますね。我々の頃と。
野村:違いますよ。我々頑張ったじゃないですか結構。受験勉強を。
原:私理系だったんですけど、大学に入ったらカリキュラムとして線形代数と微分積分と組み合わさったものが出てくるんですね。でも自分が線形代数分かってないと、微分積分、分かっていても進まないわけですよ。なのでどこが分からないかを気づかせてくれるのはすごく重要だと思います。

野村:英語学習とかでもすごいやって欲しいです、日本人って英語喋れないって言うじゃないですか。私も片言英語しかしゃべれないんですけど。何がダメなのかを教えて欲しいんですよね。語彙力が足りないのか、リスニングができないのかみたいな。
宇賀:無駄な時間多いですもんね。勉強で。
原:そう考えると、やれることいっぱいあるんですよね。それがやっぱり起業できる領域だと思うので。
金本:やっぱり日本は課題先進国で、少子高齢化もすごく進んでいますが、働き手問題とかもあると思っています。自動化していくであったりとか、AIに変わったりとか。例えば、倉庫のロボット化が進んでいったり。
そのロボティクスは、色んなインダストリーにロボティクス化が進んでいき、そこから挑戦していくスタートアップも最近増えています。なので我々がそのソフトウェアやクラウド部分であったりをご支援したり。

あともう一つ、中国の方が先行しているかもしれませんが、人を信用しないことによる無駄な事って多分たくさんあると思うんですよね。
契約における審査であったりとか、信用リスクみたいなところがあるがゆえに、今結構信用を担保するためにいろいろ調べたりとか、契約手続きが煩雑だったりとか。例えばさっきのブロックチェーンっていうのは、信用を担保するための技術として使われていたりするので、信用をするために無駄に発生しているものとかがどんどん無くなり、もっと違うところに力と時間を割いた方がいいよねみたいになるかと。こういう世界を作るためのイノベーションも進んでいきそうです。

原:今の話の持っていき方すごくうまいですね。
金本:どういうこと?!(笑)
野村:確かに先週も、人間がやるべき仕事はなんだろうかみたいな。
宇賀:そういうお話になりましたよね。
原:先週はそういった話だったんですか?

野村:コンビニの話しをまして。「人間がやるべき仕事と自動化できる仕事は何だろうか?」っていう。今おっしゃったのは、例えばお金を借りたい人がいるとき、その人を本当に信頼できるの?ってことで、これまで銀行は審査にすごい時間をかけていたんですが、今中国だと、どんどんデータが積み重なっていって、自動でお金を貸せるのか否かが一瞬で判定できるんです。
あとクレジットが仕組み化できているので、その辺の人手っていうのがいらなくなってきているのはありますね。

宇賀:お二人は今後どうなっていきたいとか、ありますか。
原:今、スタートアップの人達と触れ合う機会が多く、本当に心から優秀な人たちが沢山いるので、会社としても日本の素晴らしいところを世界に広めていきたいです。
金原:個人としては、私も元々日系大手企業で新規事業とかを担当していたんで、やっぱ事業を作っていくっていうことは結構好きですし、やっていきたいと思ってます。
今どちらかと言うと支援者という立場でスタートアップを支援する立場にあるんですけどもMicrosoftは副業オッケーなので、今の仕事で得た知見を通じ、逆にスタートアップの方に入って事業を一緒にやっていきたいなと思って少し活動しています。

宇賀:いろんな働き方ができるんですね。
野村:どんどん多様になっていきますよ。
   先週のワーケーションもそうですし。
宇賀:ずっと言っていますよね。
野村:やりたい。多様な働き方ですもん。
金本:私もやってみたいです。
宇賀:どうなんですか?一緒にって言ったらいけます?
金原:ちょっとチャレンジしてみたいなぁって思いますけど、個別に相談させて頂いて(笑)
宇賀:ということで、この時間は日本マイクロソフト株式会社の原浩二さんと金本泰裕さんをお迎えしました。ありがとうございました。

最後にお客様と記念撮影!

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浜田敬子さん、木下紫乃さんも、ありがとうございました!

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スナックなつみ、次回乞うご期待!(実現できますように・・・)

番組公式ツイッターでもさまざまな話題でテンカイしています。


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