新しい資金調達法「ベンチャーキャピタル」って何だ？｜ #テンカイズ 2019/10/23 ①
TBSラジオ「テンカイズ」The Breakthrough Company GO 代表・三浦崇宏さんと宇賀なつみさんが、ベンチャーキャピタルについてトークをテンカイしました。
返さなくてもいい資金、一見不思議ですがその仕組みとは？
この様子は、【番組公式youtubeチャンネル】でご覧いただけます！
宇賀：昨今、ベンチャーキャピタルから資金調達する企業が増えています。創業間もないベンチャー企業が資金を得るための手段の一つとして定着するベンチャーキャピタル。企業に対して投資を行うというイメージですが、果たして銀行やその他の投資会社とはどう違うのでしょうか。最近よくベンチャーキャピタル聞くようになりましたよね。
三浦：VCや、略してVC業界とか言いますよね。
宇賀：投資ですよね。銀行の方が審査厳しいんだろうなとは思うんですけど。
三浦：ベンチャーキャピタルは投資で、銀行はお金の貸付。例えば、宇賀さんが飲食店を経営したいというのも、銀行から2000万円借りたらいつか全額返さなくちゃいけない。
ベンチャーキャピタルの投資は、2000万出資してもらっても返さなくていいんです。もちろん借金を返さなくていいってことじゃなく、儲かったら儲かった分だけちゃんと返してということです。
要はお金を貸しているのではなく、株を買っているわけですよ。起業する時は資金がないので、ベンチャーキャピタルから1,２億円お渡しして、株をもらう。会社は基本的に2パターンしかなくて、ゴールを経済用語でEXITと言うんです。
簡単にいうと「上場するか」「売却するか」。上場してから売却するっていうパターンもあります。最近だと前澤さんがZOZOをソフトバンクに売却したのが、大きいニュースになっていましたよね。
企業が成長していった結果、上場してずっと成長させ続けるか、一旦どっかに売るみたいな事が1つのゴールとしてある。上場するとお金が株になって一般公開されるので、色々な人に買い付けられて、資金が一気に入ってきます。あるいはZOZOが何千億円で売った中の配分を、ベンチャーキャピタルがもらえる仕組みになっています。
宇賀：基本的には上場を目指す会社じゃないと駄目ということですね。
三浦：TBS、テレ朝もベンチャーキャピタルをやっているはずで、コーポレートベンチャーキャピタルと言います。成長して儲かっている会社が一部のお金を自分たちで持っていてもしょうがないので、新しい会社に投資する。投資した会社と場合によっては、一緒にプロジェクトや商売して成長し、上場した後の資金を獲得することもある。
それに加えて、いい起業家やスタートアップと出会えるネットワークと、彼らから信頼してもらえる人間性、成長させられる技術、自分たちなりの独特の武器みたいなものがないと上手くいかない。最近芸能界ではローラさん、プロサッカー選手の本田圭佑さんもベンチャーキャピタル的な事業をしていて、個人で投資もされていますよね。
宇賀：すごいですね。
三浦：どんどん新しいプロジェクトされていますよね。５GやAIでの自動運転を始め、新しいことが起きるので2,3年後に世の中どう展開していくか分からないじゃないですか。だからこそ新しい未来を作っていく会社や人の仲間になることで、最終的に一緒に社会の新しい常識を作っていくことに関心を抱いている人が多いんじゃないかな。
宇賀：単に資金投資して増やすと考えではないということですか？
三浦：お金を儲けたいだけだったら投資はそんなに向いていない。もちろん上手くいったら入ってくるけれど、どちらかというと社会が変わっていくところを一緒に手伝いたい気持ちの方が強い気がしますね。宇賀さんが1番好きなモノって何ですか？
宇賀：お酒、音楽、旅です。
三浦：例えば、世界中の人がもっと簡単に旅できるようなサービス。儲かるか分からないですけど、旅行客がホテルだけではなく、住人がお家を空けている時にその人の家に住める仕組み。応援して下さいって言われたら、素敵だから応援したくなっちゃうでしょ？
宇賀：そうですね。
三浦：今宇賀さんが持っているお金や、お仕事の力を貸した相手が有名になって、仕事がもっと返ってくると思ったらやりたくなりますよね。
宇賀：やりたくなります。
三浦：お金じゃないんですよ。応援したい気持ちや未来を一緒に作りたい気持ちこそが重要で、今お話したサービスがまさにAirbnb。
宇賀：面白い。そういったところから出会いがあって、新しいビジネスが生まれているということですね。今週はまずベンチャーキャピタルにスポットをあてました。
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