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世の中を動かす「ビジネス芸人」って一体なにもの?| #テンカイズ 2019/10/23 ②

TBSラジオ「テンカイズ」この日のプレゼンターはThe Breakthrough Company GO 代表・三浦崇宏さん。後半は宇賀なつみさんと、「ビジネス芸人」論をテンカイしました。

この様子は、【番組公式youtubeチャンネル】でご覧いただけます!

テレビやネットによく出演し、自分の考え方を発信する「ビジネス芸人」とは?

宇賀:近年、経営者や様々な分野の研究者などをインフルエンサーとし、情報を発信させるメディアが増えています。研究者やビジネスマンをインフルエンサーとしてモノやサービスを広め、ブームを起こす風潮やインフルエンサーそのものをビジネス芸人と呼ぶ三浦さん。こうした昨今の状況を分析して頂きます。ビジネス芸人という言葉は存在するのでしょうか?

三浦:完全に僕の造語です(笑)。最近は。経営者やクリエイターのTwitterやInstagramが人気でどんどんフォロワーが増えていて、インフルエンサーとして活躍していることも多いですよね。
例えば落合陽一さん。彼は学者であり、メディアアーティストであり、同時に起業家でもあり、かつテレビ番組にも出演している。幻冬舎の編集者の箕輪さんもそうですし、初代ビジネス芸人といえばホリエモン。

宇賀:なるほど。ああいう方をビジネス芸人というんですね。

三浦:ビジネスが本業だけれど、テレビやネットによく出演し、自分の考え方を発信することでファンがどんどんついてくる人。

宇賀:影響力は計り知れないですよね。

三浦:箕輪さんは本を売り、明石ガクトさんは動画を作る仕事をしている。その傍ら、彼らが紹介した T シャツや作ったサンダルが売れたりするでしょ。モデルさんやタレントさんがやっているインフルエンサーという商売を、彼らがビジネスという本業とは別にやっているという。俺もちょっとそういうところがあるので、ある意味自分をちょっとからかっている部分もあるんですけど(笑)。

宇賀:メディア露出には、メリットがあるんですかね。

三浦:難しいですね。本業を一生懸命やっていく上で、経営者がメディアに出ることが果たして本当に必要かというと俺は怪しいと思っていて。本当にいい仕事だけしっかりやっていれば、無理してメディアに出る必要はない。一方で今回このテンカイズに出させて頂いたり、俺自身取材を受けることで一定数ファンが増えてくる。

宇賀:まず知ってもらえるということですよね。

三浦:それによって事業が成長するスピードの速さや、注目していたことで新しいサービスへの期待が作れるといったことは多少なりともあると思います。

宇賀:そもそもどのような流れでビジネス芸人が生まれたのか、初代はやっぱりホリエモンですか?

三浦:初代というより、確立したのはホリエモンじゃないですか。今は SNSも含め、世間一般が業界の裏側に詳しくなっていたりしますよね。

宇賀:わかります。今までテレビでしか通じなかった言葉も、皆さん使っていることありますよね。

三浦:そもそもお笑いとテレビ番組の楽屋受けみたいなものは、とんねるずと秋元康が変えたんですよね。 番組中に楽屋でスタッフのことをあいつがさーとかスタッフに絡んだり(笑)。

宇賀:普通にスタッフの名前が出てきたり(笑)。

三浦:それを受けてダウンタウンの松本さんが、寒いとか滑るという芸人界の業界用語をテレビで使い、どんどん業界の裏側と表側や、視聴者の方々と境目がなくなってきていますよね。その流れで、多くの人が関心を持っているビジネスや今の社会を解説できる個性的で面白い人たちが、どんどん人気になってきているのかもしれないと思っていて。ビジネス芸人になるプロセスは決まっていて、個性的な経営者が本業を頑張ると大体NewsPicksが取材に来る。

宇賀:今はまずNewsPicksですか。

三浦: 大体そうです、面白い会社ですね。さらに経営者として面白いと、株式会社サイバーエージェントの連結子会社である株式会社Cyber Nowが運営するトレンド解説メディア 新 R 25というメディアが、プライベートや考え方について取材してくる。R25ではモテるにはどうすればいいんですかがテーマに対して、本業を頑張る人向けのNewsPicksでは、ブラック企業で働く人に対してどうアドバイスがありますかというのがテーマになったりする。これを行き来すると、ある日サンジャポから声がかかります。サンジャポファミリーの中でも独特のキャラクターで成功し上手くいくと、次はスッキリから声がかかったりする。

宇賀:なるほど。情報番組やワイドショーのコメンテーターみたいなイメージですね。

三浦:これがビジネス芸人出世の法則ですね。

宇賀:テレビやラジオもそういう人を求めているんですよね。

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今までの常識が数年のサイクルで変わる時代

三浦:そう。前回お話ししましたけれど、テクノロジーや働き方改革を始め、社会がどうなるか分からないじゃないですか。5年前はビジネス芸人なんていなかったけれど、ビジネスマンがInstagramやTwitter で自分の本業と関係ないものを紹介して、それが仕事になるなんて想像つかなかったですよね。タレントの仕事と思われていたから。もっというと10年前はちょっと時間が空いたら、自分の写真を撮って周りに送る意味だって分からなくないですか。

宇賀:そんなことできなかったし、そんな発想もなかったですよね。

三浦:10年前に電通や博報堂、テレビ局が22時になったら帰らなきゃいけない意味とか。

宇賀:意味分からなかったです。

三浦:というように、3年、5年で世間の常識がガラッと変わっちゃうってしまうことをみんな分かっている。テレビに出ているタレントさんの話は面白いし、素晴らしい方ばかり。ただビジネスマンの方が来年のどうなるか、テクノロジーが未来をどう変えるかについて詳しい勉強をしている。大変申し訳ない話ですがだからこそ、ビジネス芸人の話を聞きたくなるというニーズが活躍につながっているんじゃないかなと。

宇賀:このブームはずっと続くんですか。

三浦:そんなに続かない気がします。

宇賀:どうしてですか。

三浦:話が面白くて本業も頑張っている、ある種定着した人しか残らなくなっていくと思います。

宇賀:淘汰されていく。

三浦:世間一般が、裏側や本当のこととそうじゃないことを見分ける力が高くなってきているから。どんなに人気があって話が面白くても、タレントやコメンテーターとしては面白いけれど、本業があまり上手くいってないと思われたら、逆に馬鹿にされるというか。その人は偽物だとバレてリスペクトがなくなって、発言にも説得力がなくなってしまう。今はビジネス芸人の本物と偽物の区別がそんなにつかないと思うけれど、早ければ来年もあり得るし、何年後かに「あの人本当はね」みたいになって、淘汰されていく気がします。

宇賀:ビジネスもその時その時で変わりますしね。

三浦:逆の動きもあって、芸人の中田さんや西野さんを始め、本物の喋りのプロがビジネスを始めていますよね。ビジネス芸人の逆で、芸人ビジネスマン。これを行き来する中で、本当に実力があってテレビで話すと面白くて、ちゃんとビジネスをやっている人しか残らなくなっていくと思います。

宇賀:面白い、注目して見ていきたい動きですね。頑張ろう(笑)。

後半は今のビジネスの形の一つ「ビジネス芸人」についてテンカイしました。

【番組公式ツイッター】でも様々なテーマでテンカイしています!


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