テニバカ的女子テニスプレイヤー考察(第17回エレナ・リバキナ)
さてなかなか書く予定がなかったとは言いながらも実はプレイヤー考察のほうもネタというかテーマができたので取り上げるプレイヤーが出てきました。
それはトップ10を伺う有望な女子テニスプレイヤーということで、今回はタイトルの通りエレナ・リバキナを考察しようと思います。
実はエレナ・リバキナよりも取り上げようと思っていたプレイヤーがいてそれは次回の第18回に予定しているドナ・ベキッチがいるのですが、なぜリバキナを先に考察するのかといえばプレミアトーナメントを2週連続決勝進出という稀に見る安定感を取り上げないといけないという緊急性からきていると申し上げます。
さてリバキナがなぜプレミアトーナメントを2週連続決勝進出できた要因を考察していこうと思うのですが、それはベキッチとある共通点なのですが、テニススタイルをチェンジしたという思い切ったことであり、とても難しいことを成し遂げたプレイヤーだということです。
さてベキッチは次回に取り上げるのでリバキナはテニススタイルをどう変えたのかと言えば、元々はフィジカルに任せた攻撃的なプレイヤーであったのですが、現在はベースライン深いところに安定したストロークをベースに無理にウィナーを狙いにいかないスタイルへと変貌しているということです。もっとわかりやすく言えばジョコビッチもどきのテニスとも言えますか。このスタイルの利点は自分はミスをせず相手からミスないしチャンスボールを引き出すことによる安定感を得られることである。
ジョコビッチもどきという言葉が出てきたので想像は付きやすいのかと思えるかもですが、リバキナは安定したストロークを相手のベースライン深いところに集め、相手がミスないし甘いボールを引き出す戦略をものにしたことにより、完全に安定感のあるテニスをものにしてみせたといっていいだろう。これにより年間安定した勝利とポイントを得られる為、そう遠くないうちにトップ10とトップ10キープは現実的なものとなった。
それぐらいプレミアトーナメントでの2週連続決勝進出とは難しいものであり、前述したテニススタイルだからこそ成し遂げられたものである。
ただリバキナはトップ10を達成しトップ10もキープして、さあその勢いでグランドスラムも優勝まで伺えるかといえば、これまた別問題である。
以前グランドスラムを優勝するには爆発力が必要といったが、リバキナには当然安定感はあれど爆発力は持ち合わせていない。そもそも爆発力があれば先の全豪オープンでも優勝に絡む活躍をしていないということがそれを証明している。
となればリバキナは今後グランドスラムを優勝するにはどのように進化すれば良いのかとなるが、それは大きくわけて2パターン存在する。
まずひとつはジョコビッチもどきのテニススタイルと言ったことからもわかるように、ジョコビッチもどきから女ジョコビッチと言えるだけのスタイルを確立することである。
リバキナにこれから女ジョコビッチとなるために必要なことといえば、フットワークという守備力の強化が必須となる。グランドスラムでは調子のいい攻撃的なプレイヤーを相手にしなければならないわけで、そうなると現状その攻撃的なプレイヤーのウィナー級のショットをきっちり跳ね返せないことには現状のスタイルでは心もとないのである。少なくともケルバー、ハレプ、ウォズニアッキ、スビトリナクラスのフットワークになれば女ジョコビッチと言えるだけのレベルになり、グランドスラムの優勝も見えてくるのではないか。
もう1つのパターンとしては現状のテニススタイルに加えて、以前の攻撃的なスタイルをミックスさせることではある。正直にいってこちらのほうが現実的なプランではあると思う。
前述したフットワークがすごい女子テニスプレイヤーを挙げていけばわかりやすと思うが、ケルバー、ハレプ、ウォズニアッキ。この3人はフットワークで慣らしたプレイヤーだが、いずれもグランドスラムを優勝した要因は優勝するだけの攻撃力を兼ね備えることができたからこそである。そしてこの3人に匹敵するフットワークを持つスビトリナがグランドスラムを優勝できない理由も当然攻撃力に原因がある。
最後に私テニバカ個人としてはリバキナに女ジョコビッチを期待したい。ただ現実的には攻撃的なスタイルを兼ね備えたプレイヤーとしてオールラウンドプレイヤーになるのではと予想する。
次回予告になりますが、最初に申し上げた通りドナ・ベキッチを考察したいと思います。トップ10が時間の問題ともいえるリバキナとは違い、トップ20にいるものの今現在トップ10を伺うという意味ではピンポイントなプレイヤーだと思います。
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