闇バイトについて思うこと。若手医師の寝当直のススメ

2019年7月 吉本芸人をはじめてする闇バイトが問題になっております。色々な論点がありますが、反社会的勢力から金貰うのが問題があること間違いはないでしょう。病院で外来をしていても判断能力がなさそうなそれでいて一人暮らしの爺さん婆さんがおられますが、そこから抜いたお金を報酬として受け取るのはまずいでしょうということです。

以上は前置きですが、医局によっては吉本なみに闇バイトを禁じるところもある。医局を通さない闇バイトを禁止している。そもそも闇バイトではなく就業時間終われば何をしてもよさそうなものであるが、自分たちのテリトリーに置きたいので、禁止する。今どき民間医局などでバイトはいくらでも探せるが、バイトという餌(まあ大学病院に比べるとどんなバイトだって高給で労働力の投入も楽)がなければ医局のありがたみが消えると考える心の狭い医局も多い。

そうは言ってもお金の必要性は人それぞれです。ある程度年をとるとお金が必要であることは理解されやすい。子供の教育費や住宅ローン、働かない専業主婦など愚痴を医局で言いつつバイトに精を出すのは許容されるが、若手のバイトは許されない。
若いときにこそお金がいる人がいる。アパート経営のためにマンションや土地を購入するタネ銭にしたい若手もいる。でも若手のバイトは許してくれない。

そういう若手のためにできるだけ当直などのバイトに行くための方法を考えたい。一番は他科も含めバイト仲間を作って内々で回すことである。寝当直や処方の確認(先生ボルタレンいっていいですか?)と言った全科だれでもOKな当直先を確保して仲間内で回せばいい。そして自分の担当患者が急変した場合は、仲間に当直を代わって貰えばいい。
当直先にとっては遅れず休まずに来てくれれば良いだけのことが多く、この方法が使える。当直先は民間医局などで見つければいいし、事前に民間医局など業者にも仲間内で変わることがあること、さらに仲間内も民間医局(別にMRTでも何でもいい)に登録しておくと、○月☓日行けないので田中くんが代わりに行きますと業者にmailしておくだけでOKになる。

これには副次的なメリットもある。友人の医師が業者に登録されるとなると業者の担当者の(今後転職やスポットなどで利用する可能性もあり)営業成績になる。さらに遅れず休まず、休む場合は最低1ヶ月前に言うなど(患者急変時は友人に代診)して信用を作れば、割のいい案件が舞い込むことが多い。業者にとってもヤバそうな医師に美味しい案件は紹介しない。遅れず休まず普通の医師であることが分かれば美味しい案件も紹介しやすい。

その意味で当直などでアホな茄子様でも切れずに対応したいところであるが寝ているところを起こされるとそうも言ってられず、寝当直でも定期的に入るつもりのところはトライアル勤務なども行いたい。病院によっては301号の上田さん眠れないようなので、指示にある眠剤いっていいですかとわざわざ報告する糞病院もないわけではないし、寝当直先はおうおうにして汚いが限界を超えて汚い病院やシーツを交換していない病院、旧オペ室が当直室の病院(私いちど体験しました)など想像できない病院がありますので。

バイトに行ってバレた際は(そもそも行って悪いわけではないのに)、同期がどうしても行けないのでスポットで行きましたと言っておきましょう。

もうひとつ困るのが、常勤先からのcallである。常勤先のcallも正直深夜はどうしようもないと思います。深夜2時や3時にいつでも電話出られるとおもうなとまず言いたい。そうならないように当たり前であるがope日はオペが終わる時間も分からないし、寝当直をいれないようにするなどするしかないと思っております。院内発症のAMIや誤嚥によるCPAは当直医→該当科が担当したり、お互い様ですし当直医が挿管しておけと思うのですがいかがでしょうか?

寝当直の相場も下がってきておりますし、今後さらに下がることでしょう。
寝当直19時8時で4万などはスポットで出ると下手すると奪い合いになったりする。そして働いても半分税金なので、考えようによってはリスク(寝当直先のリスクというより常勤先のリスク)を考えれば寝当直もコスパ悪いです。

しかし実家が太くない医師はタネ銭を作るため労働力しか商品がないので、それを売って元手にせざるを得ないのです。

今後は疲れにくい当直の為のグッツや疲れにくい当直の仕方。当直からの回復術なども書きたいと思っております。




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