右膝日記 20191117

ランツァオロオン

(ご注意:傷の描写があります)

2019年11月17日朝。この日は久しぶりに友人たちとバイクツーリングに行くために家を出た。上は古い風魔のランドクルーザージャケット、つまり冬用のバイク用ジャケット、下はタイツの上にジーンズ。足下はティンバーランドのブーツ。近所で給油して家から2.5km、いつもの幹線道路の交差点。右折矢印が出たのでそのまま入る。特に理由はない、交差点中心あたりでちょっと多めにバイクを傾けた。たぶんアクセルも開けたこれがいけなかった。

後輪が滑った。一瞬で転倒した。たぶん6時55分ころ。

右膝から落ち、股裂きのようになって右膝内側を地面に擦られながら、うつ伏せで滑った。信号が全赤だったのは幸いだった。スピードは、せいぜい50km/hくらいだろう。

すぐに立ったが、バイクを起こす力が出ない。すぐにどこかから男性が来てくれ、バイクを歩道に乗せてくれた。ありがとう。足を見た。ジーンズが破け、皮膚が破け…穴が開いていた。膝を動かすと、そこから、筋肉のようなものが動いて見えた。なんだこれは。ターミネーターか。

男性は「救急車呼びますか?」といってくれたが、自分で119番をした。次いでこれは保険適用案件なので110番。そして妻に連絡してハイエースで現場に来てもらうようお願い。ツーリング企画者にも連絡。消防も、複数の救急対応病院も、家も近いのも幸いだった。

救急車が消防車を伴って来た。担架に乗せられ、搬入された。警察官も来た。妻も来た。バイクは近くの交番に置いてもらえるうよう交渉してほしいと妻に頼んだ。

処置室

転倒から40分後くらいには病院の処置室にいた。そこからしばらくは待ち、30分後くらいには処置が始まった。麻酔などせず、洗っていく。体内に手を入れられている感触が鈍く響く。

広範囲の挫滅創。先述したポケットも2カ所。損傷したのは皮膚で、筋膜や筋肉、骨、神経には基本的に異常なし。

全ての処置が終わったのは9時ころだった。わずか2時間で。すごい。右膝が包帯にまかれ、松葉杖となった。「明日から仕事に行ってもいいですよ」と言われたが、現実として、無理だ。傷そのものはそうでも、身体本体が無理だ。

帰宅したときには相当にグッタリしていた。まだまだ鈍い痛みもあるので、とにかく横になっていた。いくらでも寝ることができた。幸い、仕事はいったん落ち着いたところだった。翌月曜は休むことにした。火曜夕方の打ち合わせ予定は、とりあえずそのままとした。

風邪とか骨折とかのように、自分が症例を多く知っていて先が読める傷ではない。まったく今後が「見えない」ままの日々が始まった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?