三枝亜衣

本を読むことが好きです。 読書にまつわる身のまわりのことを、ふわりと書いていけたらと思…

三枝亜衣

本を読むことが好きです。 読書にまつわる身のまわりのことを、ふわりと書いていけたらと思います。

最近の記事

本を読むことについて考えるー世界とつながるー

 以前に本を読むことによって世界とつながっている、と書いた。世界とつながるために本を読む。なぜつながろうとするのかというと、「つながっていない」という実感があるからだ。  世界とはなにか、という問いがまずあるだろうけれども、私にとっては世界は「私以外」と言えるかもしれない。単純に言うと、見ている「私」がいて、見られている「私」がいる。「私」を見ている「なにか」が世界であり、私が見ているものも世界であるはずだ。何学なのかはわからないけれど、世界について私はこんなふうな認識でいる

    • 習作「今日子さんの話ー夜露ー」

       大学に提出するレポートを作っていた。考えはある程度まとまっているのだが、うまく文章にすることができない。グラフにしてみたり図表にしてみたりしたが、考えの周辺をぐるぐる周っているだけで、核心には触れられていないような気がした。今度は円グラフにしてみようかと円を描きだしたところで、シャープペンシルの芯がぼきりと折れた。それと同時に集中力も切れてしまった。  頭を掻きながら時計を見ると、21時になるところだった。細く開けた窓から湿り気を帯びた夜の空気が忍び込んでくる。夕方は曇り空

      • 本を読むことについて考えるー図書館の本ー

         図書館の本が苦手だ。  図書館に行って、適当に本を手に取ってパラパラするぶんにはなにも問題はない。おもしろそうな本だし、ちょっと借りて読んでみよう。カウンターに持って行って貸出手続きをする。  「〇月〇日までです」と本を手渡された瞬間に、ぎゅんっと緊張感が走る。これは図書館からお借りしている大事な本だ。かばんに雑にほうりこんではいけない。しわや折り目がついたらどうする。そうっとそうっと胸に抱き、少しも傷つけずに持って帰るのだ。家に持って帰ったらどこにおこう?自分の本ではない

        • 本を読むことについて考えるー読むはやさー

           私は本を読むのが遅い。  本の厚さにもよるが、一冊を読み終わるのにだいたい三週間くらいかかってしまう。  なぜ遅いのか。  単純に読む時間がとれない、というのもある。電車通勤の時は行き帰りで読む時間があったが、今は車通勤だ。運転しながら本は読めない。それなら家で読めばいいのだが、仕事から帰ってきて家事を終わらせ、さぁ自由時間!と思って本を片手にソファに寝転んだ5分後には寝てしまっている。  夜読めないのなら朝読めばいいのだが、私は早起きが苦手だ。ぎりぎりまでお布団でぬくぬく

        本を読むことについて考えるー世界とつながるー

          小休止ー夕方のあいさつー

          本のことから離れて、日常の話を少し。  夕方のあいさつって、悩ましい。 「こんにちは」か「こんばんは」か。 16時は「こんにちは」でいいだろう。おやつの時間も過ぎたばかりだし。 17時はちょっと迷うけれど、まだ「こんにちは」かな。仕事から解放されてウキウキ気分もあるので、まだ夜にしたくない。 18時。本格的に迷いだす。季節によってはまだ明るいけれど時間的には夜に近いし、でも明るいんだからお昼に属する時間?どっちを言うべき?迷った末にすれ違いざまに小声で「ごにょごにょわ~」

          小休止ー夕方のあいさつー

          本を読むことについて考えるー読む楽しさー

           「どうして本を読むんですか?」 行きつけの接骨院の先生に聞かれて、戸惑ってしまった。 「ボク、あんまり読書しないんですよね。楽しさを教えてください!」 四十代前半の、絵に描いたような体育会系好青年の先生は、丸椅子に腰かけた私の背後に立って肩をぎゅうぎゅうと揉みながら、無邪気に問うてくる。 どうして?楽しさ? 改めて聞かれてみると、正直よくわからない。しかし、いつまでも黙っているわけにもいかないので、私はしどろもどろに答える。 「そのぉ・・・、世界とつながる方法として、読

          本を読むことについて考えるー読む楽しさー

          本を読むことについて考える。ー流されるー

           本を読むことについて考える。  私は、流されやすい。これといった特技もないし、子どものころから打ち込んできたような趣味もない。日々「自分ってなにかしら」みたいな、ふわふわしたことばかり考えていて、軸がなくてぐらぐらしている。だから、流される。自分よりしっかりしていると思われる人から、「あなたがうさぎだと言っているものは、実は猫なんだよ。」と、それらしい統計や円グラフ(たぶん耳の形とかしっぽの長さの)を見せられて、言葉巧みに説得されたら、圧倒されてあっさり考えを変更してしまう

          本を読むことについて考える。ー流されるー

          自己紹介

          本を読むことが好きです。 読書にまつわる身のまわりのことを、ふわりと書いていけたらと思います。 学校の教室の片隅で本を読んでいた女の子がそのまま大人になった感じです。 よろしくお願いします。