今、妄想中４

ある日の放課後

私は教室で先日返却されたテストの見直しをしていた

賀）あ、ここで計算ミスしてたんだ、、

教室には私1人、他の生徒は部活か帰宅だろう

この空間は集中できるので私には好都合だ

黙々と見直しを続けていると、

"あれ、賀喜まだいたのか"

賀）あ、先生、テストの見直ししてました

"おぉ偉いなぁ、流石学級委員だな"

賀）いえいえ

"…そんな偉い賀喜にすまないんだが、、"

賀）なんですか？

"ちょっと手伝ってほしいことがあるんだ"

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

"本当に助かった、ありがとうな！"

賀）はい、、じゃあ私帰りますね

"あぁ、気をつけて帰るんだぞ"

バタン

すごい量の教材を運ばされた…

教室で残って勉強している生徒に手伝い求めますか？

それって勉強の邪魔してることになりますよね？

全くうちの担任は、、、

なんて口が裂けても言えないけど、

私は優等生でとおってるんだから

あ、、雨降ってきた

窓の外の雨はどんどんと激しくなっていく

あの担任め、、許さん

教室の扉を開ける

ガラガラ

金）あ、かっきー

先生ありがとう

帰るため荷物を取りに戻った教室にジャージ姿のやんちゃんがいた、部活が終わったのだろう

金）まだ残ってたんだ、何してたの？

賀）この間のテストの見直ししてて

金）え、、偉すぎるでしょ、いつもやってるの？

賀）今日はなんかそういう気分だったから

金）それでもすごいよ、私なんかもうどこにあるかわかんないよ、この間のテスト用紙

そう言ってケラケラと笑うやんちゃん

はぁ、幸せ

放課後の教室で好きな人と2人きりでおしゃべりなんて、青春だ、青春真っ只中です

金）私今から帰るところなの、かっきーは？

賀）わ、私もちょうど！

金）そっか、じゃあ一緒に帰ろ☺️

賀）うん！

好きな人と放課後2人きりだけでも十分なのに、これは放課後デートの流れでは！？

金）あ、でも今日傘忘れたんだった、、

おや、これは、、

賀）私折り畳み持ってるよ

金）本当に！？、じゃあ入れてもらってもいい？

キターーーーー！！
相合傘やー！！

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

金）ごめんねかっきー、入れてもらっても

賀）ううん、全然気にしないで

帰り道、小さな折り畳み傘に身を寄せ合いながら帰る

自然と肩はぶつかり2人の距離は近くなる

金）大丈夫、肩濡れちゃってるよね？

賀）ううん、大丈夫、、、

問いかけに答えようと顔をやんちゃんの方に向けた

その時またやんちゃんもこちらを見ており、見つめ合う形なった

それも超至近距離で

私はすぐに顔を逸らした
真っ赤になってるに違いない顔を見られたくなくて

賀）か、傘の中だと距離近いね、、あはは

金）…

やんちゃんからの返答がない
私は横目で状況を確認する

どうやらやんちゃんはまだ私の方を見ていた

賀）や、やんちゃん？

金）前から思ってたんだけどさ、、

賀）な、なに？

金）かっきーって本当に可愛いよね

賀）へ？、な、なにいきなり///

金）こんなに近くで見ても、、綺麗

やんちゃんが顔を近づけてくる

賀）ちょっ///、やんちゃん！？

金）かっきー、、私ずっと、、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

金）っきー…、かっきー！！

賀）はっ、、な、なに？

金）いや、いきなりボーッとしだしたから

賀）ご、ごめんごめん！か、帰ろっか！

いかんいかん、また本人の目の前で妄想をしてしまった

私とやんちゃんは下駄箱まで移動し靴を履き替えた

賀）じゃあ行こ

私は持っていた折り畳みを開きやんちゃんを待つ

金）うん！

今やんちゃんが私の傘の中に、、

"あー！ちょい待って〜！"

金）ん？、奈於ちゃん？

弓）今から相合傘で帰るの？

賀）うん、そのつもりだけど、、

弓）それなら、、じゃじゃーん！

奈於ちゃんの両手には傘が一本ずつ握られていた

金）なんで2本持ってるの？

弓）前に間違えて晴れた日に持ってきちゃって、そのまま置き忘れてたやつがあったの！

このやろう…

弓）3人でかーえろ！😆

弓木さんがやんちゃんに傘を一本手渡す

金）ありがと〜、よし帰ろー！😆

弓）おー！😆

賀）…うん、帰ろう、、

その日から少しだけ弓木さんへのあたりが強くなった賀喜さんでした