マドンナ4
私の名前は山下美月
山)うめ〜、帰ろー
梅)今行く〜
放課後、親友の梅澤美波と帰り道を歩く
山)ねぇねぇ梅
梅)なに?
山)今日は◯◯君とどんな話したの?
梅)別に他愛もない話だよ
山)私のこととかは?
梅)特に何も
山)そっか〜…
梅)だからもっとアピールしにいかないとって言ってるでしょ
山)わかってる、わかってるけど…
梅)早く行動しないと他の子に…
山)大丈夫、私にも作戦はあるから😏
梅)作戦?
山)そう、この間◯◯君の好きなものいっぱい聞いたでしょ、そこからある作戦を思いついたのです!
梅)へぇ、どんな作戦?
山)そこは…まぁお楽しみということで
梅)…まぁ考えてるならいっか、頑張って応援してるよ
山)ありがと☺️
梅)ところでさ、美月っていつから◯◯のこと気になりだしたの?
山)え、なんでそんなこと聞くの?
梅)いや別に、興味本位で
山)うーん、知りたい?
梅)うん、知りたい
山)えっと、、あれはまだ入学したての頃で
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"じゃあ一人ずつ自己紹介からしようか"
山)山下美月です、よろしくお願いします🙇♀️
パチパチ パチパチ
"山下さんめっちゃ可愛くない?"
"やばいな、俺一目惚れしたわ"
"まさに美少女って感じじゃね?"
"わかる〜"
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山)別に自慢ではないけど、私ってさ入学して間も無くクラスの男子達からなんか神格化されててさ
梅)まぁ確かにね、美月が自己紹介したときの男子のざわめきやばかったからね
山)それで梅と出会うまで完璧じゃいなきゃいけないってプレッシャーをずっと一人で感じてたの
梅)あのキャッチボールの時ね
山)そう、◯◯君と出会ったのはその少し前で…
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体育の授業終わりの昼休み、私は一人校舎裏を歩いていた
山)はぁ、体育疲れた〜
なぜ校舎裏を歩いているのか、、それは表を歩くと…
"おい見ろよ、山下さんだぞ"
"マジで可愛すぎだろ"
"非の打ち所がない、まじで完璧だよあの人"
みたいな会話が聞こえてきて、気が張っちゃうからである
山)はぁ、私はそんな完璧人間じゃないっての
なんか最近隣のクラスとかにも噂が流れてる気がするんだよなぁ
愚痴を垂れながら歩いていると
山)わっ!
ドテッ
わずかな段差につまずき派手に転んでしまった
山)いてて😓
"大丈夫ですか?"
その時前方から声がした
そこには一人の男子が
山)だ、大丈夫です!
私は焦って立ち上がり平然として見せた
山)うっ
その際足に痛みを感じた、どうやら右足首を捻ってしまったようだ
"大丈夫じゃなさそうですね、ちょっと足見せてください"
山)いやいや大丈夫だって、うっ!
あまりの痛さに声をあげてしまう
"ほらここ、右足首少し赤くなってますよ"
こんな情けない姿見たらみんながっかりするんだろうなぁ…
山)あ、あの…
"とりあえず保健室運ぶんで、どうぞ"
その男子は私の前に背を向けてかがんだ
山)(これっておんぶだよね…😳)
"あ、すみません嫌でしたか"
山)う、ううん!お、お邪魔します///
私はその男子の背に乗り保健室まで運ばれた
"すみませーん、怪我人ですー"
その男子は先生に私を預けて颯爽と去っていったのだ
先生に手当てをしてもらっている間、私はずっとさっきの男子のことを考えていた
優しかったなぁとか、かっこよかったなぁとか
なにより、学校内で普通に接してもらえたことがとても嬉しかった
山)あ、、名前聞いてない…
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山)みたいな感じかなぁ
梅)へぇ〜、◯◯かっこいいことするじゃん
山)まぁでも、今の◯◯君の感じ的に絶対覚えてないけど😅
梅)確かに笑、まず美月だったってこと認識してなさそう笑
山)絶対そう笑
でもいいんだ、◯◯君が覚えてなくても、私の中にはちゃんと大切は思い出として残ってるから
梅)で、いつ告白すんの?
山)そ、そんな急には無理!😳
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