見出し画像

隣の四姉妹9

ある日の午後

"じゃあ今日はもうすぐに迫った球技大会の出場種目を決めて行くぞー"

総合の時間、担任の教師の言葉でクラスが盛り上がる

"きたぁ、球技大会や!"

"楽しみだなぁ"

"なぁお前何にする?"

球技大会か、、

球技大会なんて、運動神経抜群の男子が普段運動をあまりしない者どもをカモにしてクラスの女子に自分をアピールするだけの、一部の男子のためだけに開かれる行事だろ(※個人の感想です)

運動神経平凡、凡の凡の俺にとってはまるで盛り上がらないし関係のない行事だ

"なぁ、◯◯は何にする?"

◯)俺は、、余ったやつでいいや

サッカー、バスケ、ドッジボール、バレーボール

どれでもいい、迷惑かけない程度に頑張ればそれでいいだろう

ーーーーーーーーーーーーーーーー

その日の帰り道

◯)(そういえば、今日はだる絡みがないな…まぁいいんだけど)

恒例の絡みがないことに喜びを感じながら帰宅していると

"ばっちこーい!"

家の近くの公園から大きな声がした

気になった俺は公園をのぞいた

そこには、

真)おりゃ!

奈)えいっ!

ボールを投げ合う真佑と奈於の姿が

これのために今日は早く帰ってたのか、、

気合い入ってんな、、

絡まれるとめんどくさそうなので静かにその場を去ろうとすると、、

遥)◯◯君何してるの?

◯)うぉ!お、おう遥香か

背後に立っていた遥香に声をかけられ驚いて声を上げてしまった、早めに退散を、、

奈)あれ、◯◯とはるちゃんじゃん!おーい👋

見つかったか、、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

遥)あぁ、球技大会の練習か、二人ともドッジボールにしたんだ

真)もちろん!

奈)やる気満々!

遥)◯◯君は何にしたの?

◯)俺もドッジボール

奈)お、同じじゃん

真)よし、じゃあ早速一緒に特訓だ!えいっ!

◯)いやいや、俺はそんな真剣には…

遥)◯◯君ボール来てる!

◯)えっ、、ブッ!

バタン

真)…あ

見事に顔面にクリーンヒット、俺は意識を失った

その後三人でどうにか俺を家まで運んでくれたらしい




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

球技大会当日

"よっしゃー!みんな!気合い入れて行くぞー!"

我が2年1組、こんなに熱血だったか

"おい◯◯!もっと盛り上がっていこう!"

◯)お、おー✊

こいつの名前は"五藤"、野球部所属クラスのムードメーカーだ

"ドッジボールは我々2年1組がいただくぞー!"

見ての通り暑苦しい漢だ

真)あ、◯◯👋

◯)おう真佑

真)◯◯のクラスも気合い十分じゃん

◯)あぁ、あいつがな

そう言って五藤を指差す

真)私達も負けないからね!

◯)はいはい、頑張って〜👋

球技大会は午前中を予選、午後を決勝トーナメントと位置付けてどの種目も進んでいく

1年から3年、全15クラスを3チームずつに分けて総当たり戦、その順位を元に午後のトーナメントの組み合わせを決定

そして午前中の予選が始まり、、

予選第一試合 2年1組vs1年4組

五)よいしょー!

バン

五)おりゃ!

ドン

2年1組勝利
 

予選第二試合 2年1組vs3年3組

五)どりゃ!

バン ドン

五)うぉぉ!

バン

2年1組勝利

まぁこの通り五藤の独壇場であった、、




午前中の部が終わり、昼休み

各々好きな場所で昼食をとる

俺はというと、、

◯)いただきます🙏

いつもの場所、そう屋上である

他の生徒はグラウンドや体育館などで昼食をとっているだろう

今日はいつもに増して一人の空間、なんて素晴らしい

ガチャ

遥)あ、◯◯君、き、奇遇だね〜

一人の空間、崩壊

◯)おう遥香、どうしたんだ?

遥)きょ、今日はなんか屋上で食べたいなぁと思って

◯)そうか

遥)せ、せっかくだし、い、一緒に食べる?

◯)ああ、全然いいよ

遥)お、お邪魔しまーす

遥香が俺の横に腰を下ろす

遥)どうだった午前中、ドッジボールの方は

◯)ほとんど何もしなかったよ、同じクラスにすごい奴がいるから

遥)へぇ〜

◯)遥香の方は、確かバスケだよな

遥)うん、予選は全勝✌️

◯)そっか、流石だな

遥香は中学まではバスケ部に所属していた、他の生徒よりは上手いのは間違いない

遥)同じクラスにバスケ部の子がいるから、大体その子のおかげだけどね

◯)またまた、そんなこと言って大活躍だったんだろ

遥)全然そんなことないよ

その後も話をし、

◯)そろそろ午後の部が始まるな

弁当を持ちグラウンドの方へ戻ろうとすると、、

遥)あ、◯◯君

◯)ん?

遥)一つお願いがあるんだけど

◯)どうした、早く行かないと

遥)私がさバスケ優勝したら、ご褒美ちょうだい

◯)ご褒美?またなんで急に

遥)んー、なんとなく😊

◯)、、まぁいいよ、優勝したらな

遥)ありがと、じゃあ約束ね

◯)あぁ、じゃあ俺は行くよ

遥)うん

ガチャン

遥)…はぁ〜

"よっ!いいよぉはるちゃん!"

遥)ゆんちゃん、、いつの間に

柴)はるちゃんが偶然装って◯◯先輩と幸せそうにお弁当食べてたところから

遥)また全部見てるし…

柴)いやぁ、良かったよはるちゃんのおねだり

遥)うぅ、、恥ずかしいからやめてぇ

柴)でもいいじゃんいいじゃん、はるちゃん頑張ってるじゃん!

遥)ま、まぁね、、

柴)これはもう優勝してデートおねだりするしかないね!

遥)あ、あんまり大きい声出さないでぇ

柴)みんなで円陣組もっか、はるちゃんの恋路のために優勝するぞー!って

遥)そ、それだけは絶対やめて!

柴)ぐへへ🤤

ーーーーーーーーーーーーーーーー


"あ、美佑ちゃん!そろそろ午後の部始まるよ"

美)うん、今行く

"おい美佑様だ"

"ほんとだ、そういえば見たかよ午前中のバスケ"

"なんかあったのか?"

"美佑様の独壇場だったぞ、マジで上手すぎてやばかったよ"

"へぇ〜、スポーツならなんでもできちゃうってか"

"マジでそんな感じだよ"

"こりゃうちのクラス優勝間違いなしだな"

"だな!"

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?