隣の四姉妹１７

夏の気配が近づいてきた6月

今日は、乃木高等学校第46回体育祭の日である

"赤組がんばれ〜！"

"青組負けるなー！"

うちの体育祭は赤組と青組にわかれ行われる

現在プログラムは進み、9番目の種目玉入れの真っ最中

◯）あち〜

齋藤◯◯、先ほど出場した２年男子200m走の影響でバテバテである、現在応援席の後方で一人

◯）くそが、あの時のじゃんけん勝ってればこんなことには、、

先日の総合の時間、出場種目決めのじゃんけんで敗戦した自分を恨む

◯）ほんとは綱引きでやり過ごそうと思ってたのに…

？）◯◯お疲れ〜👋

◯）おぉ真佑

真）頑張って走ってたね〜😏

◯）うるせぇ、笑いに来たのか？

真）私そんな酷い女じゃないから、そんなこと言うとこれあげないよ？

俺の目の前にスポドリを出す真佑

◯）すんませんでした真佑様

真）よろしい

俺にスポドリを渡しそのまま隣に座る真佑

◯）…

真）…

◯）あのさ

真）ん？

◯）何か用？

真）え？

◯）いや、隣座ってるから

真）ダメなの？

◯）いや、ダメっていうか、、

真）ここ赤組の応援席でしょ、◯◯も私も赤組だし、何も問題なくない？

◯）まぁ、そうなんだけど、、、

真）周りの視線が気になる？

◯）うん

真）大丈夫だよほら

真佑は応援席の前方を指差す

そこには、

"赤組いけー！"

"がんばれ〜！"

必死に出場選手を応援をする生徒達が

真）みんなグラウンドの方見てるし

◯）そうだけどさ、、

真）今ならこんなことしても平気

ぎゅっ

突然俺の手を握る真佑

◯）は！？😳

真）ぷっ、、あはは😆、◯◯顔赤過ぎ！

◯）て、てめぇ、、

真）ごめんごめん、暇だったから◯◯からかいにきたの

◯）全くよ、、

真）ごめんて〜

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"続いての種目は借り物競走です、出場する生徒は待機場所に集合してください"

清）あ、美佑ちゃん呼ばれたよ、行こ！

美）うん

私はクラスメイトのレイちゃんと共に待機場所に向かった



梅）お、美佑じゃん

美）あれ、梅澤先輩も出るんですか？

梅）ううん、私は体育祭実行委員だから、この種目担当なの

美）そうだったんですね

梅）（そうだ、、）ねぇ美佑もしかして、走る順番って一番目？

美）はい、一番目です

梅）じゃあいいこと教えてあげる

美）なんですか？

梅）ちょっと耳貸して

美）はい、、

私は梅澤先輩に近づいた

梅）一番左のお題が一番簡単だから

美）えっ、、

梅）あそこにお題が置いてある机があるでしょ、あの一番左の紙、あのお題が一番簡単

美）それ教えちゃっていいんですか？

梅）いいのいいの、可愛い後輩にサービス✌️

美）でもなんかズルしてるみたいで、、

梅）そんなこと気にしないで、先輩の善意は有り難くいただきなさい

美）わかりました、、

"それでは次の種目、借り物競走に移ります、選手入場"

梅）じゃ、頑張って👋

美）はい

種目に出場する生徒がグラウンドに入っていく

"この借り物競走はスタートラインからあちらにあるお題が書かれた紙を取っていただきこの会場内からお題にあう物を持って、もしくは人を連れてあちらのゴールに向かってください、お題にあっているかどうかはゴールにいる体育祭実行委員が判断いたします"

"それでは一番目の方はスタートラインに並んでください"

清）美佑ちゃん頑張って✊

美）うん

"位置について、よーい"

"パン！"

スタートの合図とともに私は勢いよく飛び出した

"おぉ！青組速いです！"

"さすが美佑様！"

そしてそのまま一番乗りでお題の元へ

美）（一番左が簡単って言ってたよね）

私は梅澤先輩の助言通り一番左の紙を手に取り

折り畳まれた紙を開いた

ペラ

美）、、え？

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赤組応援席

真）ねぇ、怒っちゃった？

◯）うるせぇ、あんま近づくな、見られたら大変だ

真）なんでよー、別にいいじゃん

◯）お前のファンがうるさいの

応援席後方で真佑と言い合いをしていると

"おい、こっちに来るぞ！"

"お題なんなんだ？"

"もしかして俺とか？"

なんだか応援席前方が騒がしくなった

真）なんだろ？

◯）さぁ？

二人で前方の方へ移動すると

真）あれ？美佑じゃん

なにやらキョロキョロしている美佑が

◯）あー、お題探してるんだろ

真）お題？

◯）今借り物競走中だし

真）あぁ、そっか

しばらく美佑の様子を見ていると

◯）あ

バッチリ目が合った

そして、こちらへ向かってくる

美）来て

◯）え、俺？

美）そう

真）お、◯◯頑張ってー

美佑に手を引かれゴールを目指すことに

"おい、誰だよあいつ"

"いいなぁ、美佑様と手繋いでんじゃん"

やべぇ、、注目浴びてるよ

そんなことは全く気にせず俺の手を引いて走る美佑

◯）なぁ、お題なんだったんだ？

気になったので聞いてみると

美）…

無反応

◯）美佑？

美）…

二度目の無反応、、

…なぜ？

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◯◯君の手を引きゴールに到着

走ってる途中◯◯君からお題のことを質問されたが諸事情により無視した

梅）はーい、ここでお題見せてくださーい

ゴールにいる梅澤先輩にお題の紙を渡す

梅）えっとお題は、、ふーん😏

梅澤先輩がニヤニヤして私と◯◯君を交互に見る

美）早く判定してください

梅）まぁまぁ焦らないの、、なるほどねぇ、この人が、、

美）先輩早く！

梅）はいはい、お題クリアでーす！

"今実行委員からクリアの宣言が出ました！第一レースは青組が一着でゴールです！"

梅）おめでとう美佑〜

美）計りましたね先輩

梅）なんのことかな？😊

美）…

◯）あのー、、

梅）はい？

◯）ちなみにお題って？

美）！？

梅）えー、美佑見せていい？

美）だ、だめ！

◯）え、なんで？

美）なんでって、、

◯）いや、なんのお題で選ばれたのか気になるし

美）それは、、

梅）あ、次の人がゴールするから避けてくださーい

◯）あ、すみません

ゴール付近で話してたため邪魔にならないよう移動する

◯）それで、、ってあれ？

いつの間にか美佑の姿が消えていた

◯）なんだったんだろ、、

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◯◯君が目を離してる隙に全速力で逃げてきた

美）はぁ、はぁ、危なかった〜、、梅澤先輩め、、





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"それではこれで借り物競走を終了します"

"これでお題の紙は回収できたかな、じゃあ担当だったみんなお疲れ"

梅）お疲れ様でしたー

実行委員の仕事が終わり応援席へ戻る

梅）（それにしても焦ってる美佑可愛かったなぁ〜）

体育ズボンのポケットから一枚の紙を取り出す

ピラ

「大切な人」

梅）今度じっくり話聞かせてもーらお☺️