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隣の四姉妹8

"今日の練習はここまで!"

"先生に礼!"

"ありがとうございました!"

"それじゃあ1年生、後はよろしく"

"はい!"

午後5時、陸上部の練習が終了

美)じゃあ私はあっちの方片付けてくるね

"うん、よろしく😊"

私達1年は練習後の備品の片付けを任されている

今日もみんなで協力して片付けを終わらせ、帰りの支度をする

"今日も疲れた〜"

"今日の練習はえぐかったね"

"もう足パンパンだよ〜"

部活後のおしゃべりをする同学年の部員の横で私はテキパキと帰りの支度を進め

美)じゃあまた明日

"また明日👋"

"あ、美佑ちゃん!"

美)ん?

"この後私達カラオケに行くんだけど一緒にどうかな?"

美)あぁ、今日は早く帰ってやらなきゃいけないことがあるから

"あ、そうなんだ、、"

美)ごめんね、また機会があれば

"う、うん、じゃあまたね👋"

美)うん、また明日

私が正門に向かい歩き出すと後ろから会話が聞こえてきた

"ちょっと、何いきなり誘ってんの"

"え、一緒に行けたらいいなぁと思って、、"

"美佑様が私達とカラオケなんて行くと思う?"

"み、美佑様?"

"そう美佑様だよ、クールビューティー美佑様"

"美佑ちゃんめちゃくちゃクールでかっこいいでしょ"

"うん、そうだね"

"だから美佑様、まぁ私達が勝手に呼んでるだけだけど"

"でもこの間クラスの男子も美佑様って呼んでるの聞いたよ"

"まじか、まぁでもそりゃあ美佑様だもん、当然"



 

そう、私はクールビューティー美佑様、、はちょっと恥ずかしいけど、、

私は同年代に比べればクールで大人、、になれてると思う

少なからず学校のみんなからの印象はそうなっていると思う

別に私もそれを嫌だとは思っていない

言ってしまえば嬉しい

だから、これからの姿は誰にも知られてはならないのだ


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美)いたぁ✨

私の目の前には可愛い可愛いクマのぬいぐるみ

私は今、最近できた駅前のゲームセンターに来ている

美)すぐに我が家に連れて帰ってあげるからね☺️

早速お金を投入し獲得を目指した

"残念〜、もう少し!"

"惜しい〜、あともうちょい!"

"両替キープを行いますか?"

全然取れない…

さっきからクマちゃんが目の前でコロコロしている

"あの…"

横から声をかけられる

"もしよろしければすこしお手伝いさせていただいても…"

ゲームセンターの店員さんが声かけてくれた

長時間やっている私を見かねて、取りやすい位置に置き直しに来てくれたのだろう、、が

美)えっと、、大丈夫です🖐️

クールで大人な私にはアシストは必要ない

"えっ、、あ、そうですか、失礼しました"

善意を断るのは少し胸が痛いが、、それも大人だ

その後も私はクマちゃん獲得のために戦い続け、、


ゴトン

ついに目的を達成した

美)やったぁ✨

"獲得おめでとうございまーす、よろしければ袋ご用意いたしますか?"

美)はい!お願いします😊

"…😳、あ、今お持ちしますね"

おっと危ない危ない、喜びのあまり子供っぽくなってしまった、気をつけないと、、

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"ありがとうございましたー"

店員さんから袋を受け取り景品を入れ店を後にする

美)ふふ、早く部屋のお友達と会わせてあげないと☺️

家へ帰ろうとした時

?)美佑

後ろから名前を呼ばれる

振り返ると

美)あ、梅澤先輩

梅)やっほ👋

部活の先輩である、梅澤美波さんがいた

梅澤先輩は私の憧れで、部活のことはもちろん、私生活の振る舞いなんかも密かに参考にしている

物怖じせず飄々とした態度、とてもかっこいいと思う

まさに私が目指すクールな大人像だ

美)奇遇ですね

梅)そうだね、ねぇこの後空いてる?

美)空いてますけど、何かお話ですか?

梅)まぁそんなとこ、近くのカフェでちょっとだけね、どう?

美)全然大丈夫です

梅)ありがと、じゃあ行こっか

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梅)私はコーヒー、ブラックで

美)じゃ、じゃあ私も同じのを

注文を済ませてテーブル席で梅澤先輩と向かい合わせで座る

美)それでお話というのは?

梅)あぁ、まぁ飲み物来たら話すよ

間も無くコーヒーが到着

先輩はコーヒーを一口飲み話を始めた

梅)話というか、質問なのかな、、美佑ってさ

美)はい

梅)なんで、クールキャラ演じてるの?

美)…え?

梅)なんか前から思ってたんだけど無理してクールでいようとしてるのかなぁって感じちゃって

美)べ、別にそんなことないです、私はいつもこんな感じで

突然の出来事に心を落ち着けようとコーヒーを一口飲む

美)うっ、、(ブラック苦っ)

梅)いやそれならそれでいいんだけどさ、美佑がクールであるが故にみんなとの距離ができちゃってる気がしてね

言われてみれば、それはそうかもしれない

梅)私もさ、なんか見た目が大人っぽいとかで入学当初は友達作るのに苦労したんだよね、なんか勝手に近寄りがたいみたいなイメージつくられて

美)そ、そうだったんですね

梅)そう、だから美佑も同じ苦労とかしてたら嫌だなぁと思って、まぁ余計なお世話かもしれないけど、、

美)いえ、ご心配いただきありがとうございます、確かに私、クールを演じようとはしてます

梅)それは、どうして?

美)えっと、、それは、、秘密です

梅)え?

美)ちょっと、、、恥ずかしいので…

梅)美佑、教えなさい(なんか面白そう…)

先輩が圧をかけてくる

美)うっ、、そ、それは、、

梅)じーっ😒

美)ま、また今度ということで!

私はコーヒーを一気に飲み干しお店をダッシュで出ていった

梅)あ!待てー!

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美)はあ、はあ、はぁ、

ダッシュで家へ向かっている途中、私の頭にはあの時の会話が巡っていた

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"なぁなぁ"

"んー?"

"◯◯はさ、どんな人がタイプ?"

"なんだよ急に"

"いや、今男子でそういう話になってんの、で、どんな人がタイプ?"

"んー、まぁ、、クールな人かな、大人っぽい人"

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美)ば、バカみたい😳

思い出したらまた恥ずかしくなってきた、、




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