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リスクって、損ではなくて 未定なの

わからない、と「怖い」を分ける ただ一つの手段

生きていると、誰しも不安や恐怖をかんじます

  • きょうの発表、上手くできるかな

  • 検査の数値、悪くなってないかな

  • ○○さんに嫌われないかな 等々 さらにシリアスな恐怖も…

この不安や恐れ
不確実” 
==>言い換えれば ”未確定
であることに関係しているそうです

今日どのような1日になるのか…

とくに、ネガティブな結果に振れた場合を想像して
そのような事態になってから感じればいいはず
”恥ずかしさ”・”悲しみ”・”寂しさ”、といった
人間のこころの負の側を司る 感情との
事前のお付き合いをはじめてしまう
それが、不安や恐れ

なので、悩まされないようにするには
感情と切り離した、客観的な予想=>対策=>観察
をするように
さまざまな本が勧めています

たとえば、1つめの箇条書きで挙げた

  • きょうの発表、上手くできるかな

の場合であれば
「発表が上手く」、という状態を 数値化して

変数、の方のエックスですね

上司や、決裁者の満足度(X)=0-100%が
☑ 今なら大体、どれくらいの値になりそうか予想(30-60%)

あと、10%上げる施策をかんがえて
☑ 録音して、気になるところを練習する

さらに10%あげるために
☑ 先輩やメンターに相談して、改善する

といったことをしていると
自然に不安や恐れから、良い距離を保てる
というものです

それが出来たら苦労しないよ、という方のために…

きょうご紹介する「絶対悲観主義」を書かれた楠木建さん
一橋大学で教鞭をとられる経営学者(ご専門は、競争戦略論)
ということで

リスクについての捉え方も
経営学や経済学で、不確実なものを捉える目線がうかがえるのですが
(数字は出てこない本なので、そこはご安心ください^^)

凄い提案をされています(本のタイトルそのもの)

大先輩のお薦めでなければ、手に取らなかったかも…

それは、すべて上手くいかない、という前提で物事に当たれば

☑ ガッカリすることもないし
☑ 大抵のトラブルには、そんなものかと対峙でき、むしろ楽しめる
☑ うまく行けば、ものすごく嬉しい
という趣旨

まさに、発想の転換!!(本のメッセージを超訳して図式化)

いま、必死にもがいている渦中にいらっしゃる方がこれを聞くと
なにを~~~ っておもってしまうかも…

正直、この本をお薦めいただいたときに
わたくし
本業も副業も、プライベートも、相当いっぱい一杯の状態でして、、、

最初の数ページを読んで
文面の脱力感に
なにか腹が立ってしまいましたvv;)(注:本のせいではなく、そういう精神状態ということ、です)

そのあと、副業で株式会社を立ち上げた当初から
大変お世話になっている業界の大先輩(この本をご紹介くださったご本人)
に、あろうことか、八つ当たりのように刺々しく毒づく
という大失敗をしてしまいました >_<

そのあと、大先輩なだけに、わたしのおかしな言動も人間力ですべて受け止めていただき、心情の吐露にもお付き合いいただいたのですが

余計なものが吹き飛ばされて、この本の続きをよむと

良さがいろいろ見えてきて

体に染みわたるように、味わうことができるようになったのです

この本が伝えているのは、けっして
諦めて、受け入れろ、ということではない
のです

できるかぎりの対策を打てるよう
思考や、身体の状態も、気負いなく、うごけるようになるのでは
(不安や恐れに苛まれるくらいなら、、、)
ということすら示唆されています

「甘い」という感覚を、引き立たせる経験

この本は、著者である楠木さんが
学生の頃から経てきた
社会性を培うなかでの無力感
というものをベースに
そのエピソードの紹介とともに
話が展開されていきます

この話を読むなかで
昔、どこかで読んだ、中国のご家庭での古くからある風習のことをおもいだしました

五香の儀式

甘・酸・辛・苦・痛 という感覚を
とある順番で
生まれたばかりの赤ちゃんに体験させ
人生を生き易くする

というもの

さて、どの順番でしょうか…?

答えは、リンク先にかかれていますが
甘い
が一番最後
なのです

明石家さんまさんの
「生きてるだけで丸儲け」
に近い感覚でしょうか

辛い経験からはじまる人生は
そのあとの経験すべてが
甘く 感じられるようになる

自分が授かった いのち
きょう1日を生きる ちから

それそのものが 十分すぎるほど 「甘い」ということを
辛い経験がおしえてくれる、ということなのですね

まだまだ、魅力が満載の本書

この1つのテーマだけでも
これだけ深みのある内容ですから

他のユニークな着眼についても
丁寧にふれていけば、ずっと書けてしまう怖さがあります…

  • 幸福の条件

  • 健康と平和

  • お金と時間(時間だけ平等だからこそ、どうする!?)

  • オーラの話(偉くなるということの意味について昭和の名バンカーから聞いた話を、偉くなることを一切捨てているように振舞われる著者が聞く)

  • 婚活の話(<=生々しい)

などなど、魅力的で深い話ばかり
有名な方の名言が
そればかりを集めた章(第12章 p.182~)
以外ににも配置されて
著者の読書体験や世界観の彩りの一端が
垣間見えるのも素敵なところです

世の中を、違った目でみてみようかな
という気持ちが沸き起こったときに
ぜひお手に取っていただきたい1冊です

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