ネットを検索していて姜尚中さんが書いたコラムに目が留まりました。とても印象的なコラムだったので共有します。

わたしと同じ視点で書かれていたので目に留まりました。短い文章ですが、かなりブチ切れているように感じました。
姜尚中さんはマックス・ウェーバーの研究者だったそうなので、このコラムに書いている辺りの見解を以前から知りたかったのですが、やっぱり本質をしっかりと捉えていました。

勉強や研究をしたからこそ、真実に触れることが出来て、それまでの既成概念に疑問を持ち批判できるようになるということはありますよね。特に、今の時代はだいたいこのパターンが多いです。まともな人間なら、この世界の既成概念の多くにインチキがあることに気が付きます。でも、それに対し声を上げることができる専門家は驚くほど少ない。

哲学で言えば、実存哲学の系譜がそのインチキを暴こうとする学問の系譜で、ニーチェやリオタールはその系譜にあります。
信じていたものが嘘っぱちだったということに気が付き受け入れること、それが実存で、まともな人なら実存の不安や絶望を経験して、経験しながら、それでも自分の直感が見定めようとする方向に向かって進んで行こうとするはずです。
そんな人にとって人生は試練の連続で、うんざりすることも山のようにあると思いますが、でも、向かって行ってしまうんだから仕方ないです。

わたしは姜尚中さんも好きですが西部邁さんも好きでした。
文中にある「専門バカ」という言葉は西部邁さんが好んで使っていた言葉です。お二人について、対極に位置するようなイメージを持っている方もいるかもしれませんが、ゴール(文中では心情)は同じです。どうやったら皆が平和で豊かになれるか。これについて前にも記事にしました。方法論が違うだけです。

コラムで指摘されていますが、昨今はゴールを何も持っておらず、単に知識マウントしかできない「バカ専門」が異常に増えています。わたしはこれを暗記バカと言っています。本質を捉えられず、異常に近視眼で、知識を振り回すばかりで結局は社会をダメにすることしか出来ない人たちです。

姜尚中さんも、そんな輩しか出さないテレビなど映像メディアを見るなと言っています。コロナやウクライナ戦争に関する嘘ばかりの報道の事を暗に言ってるのだと思います。冷静な姜尚中さんもブチ切れてしまったのでしょう。

おわり