簿記の考え方

前回、お金全体の0.3%が硬貨で公共貨幣、
残りの99.7%は債務貨幣だと言いました。

この違いを説明する前に、会計の基礎知識を共有しておきたいと思います。

家計簿と企業会計の大きな違いは、単式簿記と複式簿記です。
特にこの複式簿記をザックリわかっていたほうが
あとの理解がするんといきます。

単式簿記は、収入と支出についてのみの記録でオッケーです。
支出について、何をいくらで買って減った、残りのお金がいくら。
収入について、こういうことでお金が入ってきて増えた、結果手元にある合計額がいくら、という内容ですね。

複式簿記では、資産的な価値のあるもの(土地とか株とか)を買った(お金を資産に変えた)ときに、お金が減ったことだけでなく、
資産が増えた、ということも記録します。
逆に借金をしたときにはお金が増えたことだけでなく、
負債も増えた、ということを記録します。

つまり複式簿記では、収入と支出に加えて、資産と負債が登場するんです。

自分で書いた

会社の資産と負債の状況をデフォルメした図です。
それぞれのボックスのサイズはそれぞれのカテゴリの総額を表しています。
お金は資産に分類されます。
□資産(土地とか株とか)を買って、お金が減ったとき
=左の資産が増えて、同時に同じ額、左の資産が減るのでプラマイゼロで資産の総額は変わらない。
□借金して、お金が増えたとき
=右上の負債が増え、同時に左の資産も同じ額増える。

右下は借金を全部返したときに残る額を表していて、純資産と呼びます。
企業会計といいましたが、国も銀行もすべて、この図式で考えられます。

なぜこんな説明をしたかというと・・・4行前のこのワード、
「借金して、お金が増えたとき」
これが超重要ワードなんです。
借金すると、お金が増える・・・
当たり前のように聞こえるこの言葉。

ちなみに赤字続きだと、支出をまかなうために純資産の部分を使い込むことになります。
赤字ということは、左のボックスだけが減って右上のボックスはそのままです。
想像するだけで苦しいよ・・・
純資産がなくなった時、それはすなわち、
資産をすべて現金化したときにやっとカツカツで借金を返しきれる状況です。
それでもなお赤字が続くと、遂に右が左を超えてきます。
借りたお金を赤字の補填に使うので、返済不能に陥っています。
この状況を債務超過と呼びます。

書き直した跡見える



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