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【断捨離】デフレマインド

父は、私が大学受験の時に起業した。
氷河期世代で就職出来なかった私が最初に世話になった会社でもある。
父は、出版業界に居てクリエイターや個人事業主の知り合いが居たからか、仕事の対価が低い!とよく嘆いていた。職人やプロフェッショナルへの敬意が足りないというような事も言っていた気がする。会社の利益があるとその分税金も高くなるので、利益をあまり残さず社員に比較的高い給与で払ってしまうのもそういった気持ちだったのかもしれない。
今なら父の嘆きは、良く理解できる。

この何十年、物価や税金はあがれど給料は上がらない日本だ。スタバは贅沢みたいな記事が出るくらいだ。

負のスパイラル

100円ショップ。大好きだし恩恵は受けた。しかし、安く売るためには、原価を下げる必要がある。
原価には人件費も含まれるが、それは安い労働力のある海外に工場を移したり、派遣社員などの非正規雇用を増やしたりみたいなことに繋がっている。
これはどの業態にも起きたことだと思う。
そして価格競争に勝てなかった国内企業は廃業し、それが産業を衰退させ…みたいな悪い流れになっている気がしてならない。
その時代を生きる中で、特に我々日本人のマインドセットはかなり悪影響を受けたと感じる。

母の10年ぐらい前のボヤキは、広告としてのティッシュ配りがなくなってきて買わないといけないことだったり、商品の値段はそのままに入数が減っているステルス値上げのことだった。最近は、通販の返品が元払いになったから退会してやっただとか、銀行の諸手続きに手数料を取られるようになって、サービスが悪くなったと嘆いていた。

やりがい搾取な文化

日本はもとより“やりがい搾取な文化”だと思う。
勤勉な人も多いため、様々な分野に於いてクオリティが高くなりがち。“おもてなし”とかに見る過剰サービスをしがち。無料をうたいがち。
更には無償で善行しがち。
そして、それを美徳とする文化が存在する。

だから、そうでなくなると不満に思う。前述の母もその気持ちなんだと感じる。
脱線すると、知り合いに何かのプロが居ると「只でやってよ」と言い出す人、搾取に気付いてほしい。
自身も時々ITスキルを搾取されてるかもと思う時がある。

健全な会社

会社は営利を目的としているのだから、良い商品やサービスであれば、それを付加価値としてそれに見合った値段をつけて売るのが健全な企業運営というものだ。
でも、我々消費者は余りにも“安さ”に魅了され、付加価値に正当な対価を与える気持ちを失ってしまった。だから、会社は更に低価格を維持するために努力し、労働の対価は下がっていく。

実際のところ、円安や物価高、増税で『そんな余裕あるか!ボケェッ!!』な方々も居られることは重々承知だ。我が家も最近全く貯金できていないと思う。(ザルなんで余り把握してないダメぽ)
苦しいうえで、敢えて。

だから先ずは気持ちから。
デフレマインドを手放して、良い物、良いサービスにはそれに見合った対価を払うというマインドセットに変えていきたい。
(だから給料もあげてくれ〜🥹🤣)

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