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息子のおもしろ話-2

 今回も、次男のおもしろ話第二弾です。(きっと、あと何弾かは続きます)

 小学校の夏休み恒例の自由研究。あれについては、毎年頭を悩ませます、親子で。

 低学年の頃は、本屋さんの端っこや文房具売り場で売っている、貯金箱キットにお世話になったり、リトマス試験紙を買ってきて一緒に実験したりもしました。

 高学年になり、たしか5年生ですが、もう私は手も口も出さず、何なら見ることもせず、本人に任せるようになりました。

 夏休みも終盤にさしかかり、この終盤というところがミソなんですね。間違えたり失敗してもやり直しができないというくらいの終盤です。
とりあえず、習字の宿題は、毎年始業式の朝にやります。

 ダイニングテーブルに模造紙を広げ、私は端っこでスマホを触っていました。さっきまで、駐車場で何やら実験もしておりました。その実験結果を模造紙に書いて仕上げたら完成なのでしょう。

 しばらくすると、「お母さん、紙が大きくて書きづらいんだけど」と言うのです。まぁ、それも分かる。大人だって、模造紙に書くのはバランス取りづらいし。

 そこで私は見もせずに「定規使って、線を引いて字を書いたら?」と助言しました。あとから消してもいいし、線ならそのままでもいい。「分かった、そうする」という返事を聞き、スマホに見入ってました。

 しばらくすると、「ねー、定規使って字書いたら、余計に書きづらいし、時間かかるんだけど、特に『の』!」と言ってきた。うん?定規で線を引いて字を書く、定規を使って字を書く、何か微妙に違う気がする…。『の』?

 そこで、「え?見せてみ?」と模造紙を見ると、そこには、定規で文字の一画一画を線を引いて書いていた。「ぼくは熱の伝わり方を調べました」そして、『の』があまりに苦労したので、『伝』から諦めている。これでは、誘拐犯が身代金を要求する脅迫状ではないか。

 「お母さんは、定規で線を引いて、その上に字を書いたら書きやすいと思ったんだよ」と言ったら、「なんだー、そうだったのかー」と。もう模造紙を買いに行く時間は残されてない。このまま提出し、先生に笑ってもらう事にしました。

 2学期になり戻された模造紙を見ると、名前がないよと言われたらしく、『の』の囲まれたスペースに名前が書かれていた。息子よ、なぜそこに名前を書いた?

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