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高校数学の参考書・問題集ひたすら解いてみる(その11)実数(3)

さて、ではその11始めましょー。
前回に続き実数の問題をやってみます。

なお、章節は基本は以下の書籍をベースとしています。
増補改訂版 チャート式 解法と演習 数学Ⅰ+A

47ページ PRACTICE 27 (3)
東京海洋大で出題された問題です。

2重根号をはずして式を簡単にせよ。とのことです。
$${\sqrt{11+4\sqrt{6}}}$$

さて、2重根号ってわかりますよね?
√の中に√がある式です。
んで、基本的には外側の√を無くすことを考えます。
どういうことかというと
$${11+4\sqrt{6} = (なにがしかの値)^2}$$
とすると
$${\sqrt{11+4\sqrt{6}}=\sqrt{(なにがしかの値)^2}=(なにがしかの値)}$$
とするということです。
で、なにがしかの値には√が含まれている感じです。

ということでまずは$${11+4\sqrt{6}}$$を変形します。
参考書にも書いてあるんですけど、まずは$${p+2\sqrt{q}}$$の形に変形します。
$${11+4\sqrt{6}}$$
$${=11+2\times2\times\sqrt{6}}$$
$${=11+2\times\sqrt{4}\times\sqrt{6}}$$
$${=11+2\sqrt{4\times6}}$$
$${=11+2\sqrt{24}}$$
変形できました。

次に以下のようになる数字aとbを求めます。
$${a+b=11}$$、$${a\times b=24}$$
なぜこの組み合わせを求めるかはもう少し先で分かります。

a、bですが掛け算の組み合わせを考えて足し算に当てはめるのが良いと思います。
で、以下の組み合わせになります。
$${8+3=11}$$、$${8\times3=24}$$

では先ほど変形して求めた式にあてはめてみます。
$${=11+2\sqrt{24}}$$
$${=(8+3)+2\sqrt{8\times3}}$$
参考書ではここから一気に2重根号外してますが、
重箱の隅をつつきますもう少し丁寧に書いてみようと思います。
$${(8+3)+2\sqrt{8\times3}}$$
$${=8+2\sqrt{8}\sqrt{3}+3}$$
$${=\sqrt{8}^2+2\sqrt{8}\sqrt{3}+\sqrt{3}^2}$$
ここまでくると分かりますかね?
和の平方の因数分解ができます。
$${\sqrt{8}^2+2\sqrt{8}\sqrt{3}+\sqrt{3}^2}$$
$${=(\sqrt{8}+\sqrt{3})^2}$$
さて、では最初に書いたのですが、
$${\sqrt{11+4\sqrt{6}}=\sqrt{(なにがしかの値)^2}=(なにがしかの値)}$$
ができそうですね。
$${\sqrt{11+4\sqrt{6}}=\sqrt{(\sqrt{8}+\sqrt{3})^2}=\sqrt{8}+\sqrt{3}}$$
はい、解けましたぁ~

いかがでしたでしょうか?

今回の問題は因数分解が隠れている問題でした。
また、参考書の解法を見ると
$${\sqrt{11+4\sqrt{6}}=\sqrt{(8+3)+2\sqrt{8\times3}}=\sqrt{8}+\sqrt{3}}$$
と一気に解いていますが、
$${\sqrt{11+4\sqrt{6}}=\sqrt{(なにがしかの値)^2}=(なにがしかの値)}$$
を求めているという理屈を理解しておいたほうが良いと思いました。

さて、次回も実数編を続けたいと思います。
でわまた。

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