5年, 10年と使えるものを愛するように
あらとあらゆる分野で価格破壊が起きてきた2000年代。衣料品ならユニクロ、飲食店なら吉野家、サイゼリヤなどのチェーン店、他、身近なところだと、メガネ業界やスーツ業界、etc. あらゆるものが安く手に入る、そんな時代。
そしてインターネットの広がりによって、あらゆる情報が入手可能になった時代。とりあえず調べればなんでも解決できるような、そんな時代ですよね。
私は例えばファストファッションのような、気軽にいろいろなものを使えることはとても良いことだと思います。自分を表現するためのものが溢れていることは、世界を広げることであり、あらゆる可能性が生まれて、想像もつかないような表現が生まれることでもあると思っています。
ただ、私は、定番とか、王道とか、そんな言葉で語られるものが好きで、それはある意味歳をとったのだなとも思うのですが、定番、王道から生み出される表現に魅力を感じる人間なんですよね。古い人間とも言いますが。
あいつ当たり前のこと(もの)しか好きじゃないよな、とか、そんな陰口を言われるぐらいがいいな、と、最近は思うようになりました。
モノも情報も気軽に入手可能な時代においては、定番、王道という考えは非常に見えにくくなっていると感じます。信じられない量のバリエーションでモノが溢れかえっている社会、情報に溢れて何が正しいのかもわからないインターネット、このような周辺の中で、一筋、まずはこれ、というのを見つけていきたい。
モノで言えば、5年, 10年と長く使っていけるモノなのでしょう。私はクラリネットという楽器を吹いていて、15年前に手に入れた楽器を修理しながら今でも使っていますが、相変わらずそのモデルは王道ということで世界的に使われているようです。
情報についても、何かモノサシがあるとよいのかなと思います。ワケのわからない情報にあふれていて、ある種の危機感を覚えるぐらいなので。それはもう少し考えてみますが。
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