VPEは脚本家

今日、所属しているNishinomiya TGIF Toastmasters Clubの会員と話をしているときにポッと口から出てきた言葉が「VPEは脚本家」というもの。(ちなみにVPEというのは教育担当副会長(Vice President Education)の略で、ミーティングの内容を決めたりミーティングで必要ないろいろな役割をメンバーに割り振ったりする役員のこと)

ついでに言うと、ミーティングのかなりの部分の司会進行を担当するTMOD(Toastmaster of the Day)とミーティング全体に対してフィードバックを行うGE(General Evaluator)は演出家や舞台監督のようなもの。そしてSpeakerたちは主役、Evaluatorたちは脇役、その他のロールは裏方スタッフみたいなもの。すべての参加者が力を合わせて、楽しく学びの多いミーティングというshowを上演しているわけですよ。

どういう意味かというと、VPEがどんなメンバーにどんな役割をしてもらうように手配するかによって、ミーティングの質にも影響が出るというもの。Toastmasters clubにはいろんなメンバーがいて、スピーチはめちゃくちゃうまいけれど特定の役割は苦手な人もいれば、どんな役割をやってもそれなりにこなせるけど突出した得意分野はない人もいれば、入会したばかりでどの役割もドキドキしながらやっている人もいるわけです。そこで、TMODとGEの両方に初めてその役割をする人を充てると、ミーティング全体がドキドキした感じになりがち(笑)。何しろこの2つの役割は出番が多いのです。ドキドキしながらやってると、それが他の参加者に伝染してしまい、ミーティング自体がふわふわした落ち着かない雰囲気になりがち。つまり、VPEが不安定な脚本を書いてしまうと、残りの演出家や主役級や脇役や裏方がどれだけ頑張ってみても、面白くないものが出来上がってしまう。。。

ま、Toastmastersのミーティングは人に見せるものではないんだけど、でもゲストの方が来て目にしたときに、「おぉ! あの人凄い! 私もあんなふうになりたい」とか「あ、あの人は新人さんなのかな。ドキドキしてそうだけど、こんな感じでも大丈夫なら自分にもできるかも」とか思ってもらえるようなら、その人が入会の決断をする確率は高まりそうですよね。逆に、凄い人ばかりが集まって完璧なミーティングになると会員にとっては楽しいんだけど、それほど自信がないゲストにとっては「こんなの無理ぃ~~~~~~」となってしまって入会をためらう可能性もあるわけです。当然、ドキドキしてる人ばかりが目立つと「んー、なんか段取りが悪くて無駄な時間が多いなぁ。ここではあまり学びにならないかも」と思われてしまって入会を避けられてしまう可能性も否定できません。

つまり、完璧すぎず(ある程度抜けがありつつ)全体としては一目置いてもらえるような人の配置ができると(つまりよく練られた脚本が書けると)、楽しんでもらいつつ安心もしてもらえて入会してもらいやすくなることが期待できますよね(感動的は舞台になることが期待できますよね)。この、どの役割に誰を充てるのかを決めるのが脚本を書く作業なわけですよ。

良い脚本家が良いホンを書き、熟練の演出家や舞台監督が主役や脇役、スタッフの力をまとめてミーティングという舞台を創るわけです。

んー、Toastmastersって演劇に似てるね。(え、そこ?)


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