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作品販売と母の手まり

#作品販売 #母の手まり #手作り品販売

母の手まり


私の元夫は、私や周囲の人にさんざん私が作る手まりの事を「あんな物売れるはずがない」と言っていました。
しかし私はすぐには売れなくても、そのうち売れるようになると信じ作り続けることが出来ました。
なぜなら母が販売する姿を見ていたからです。


母は教員をしていました。
公務員ですから副業は禁止です。
また母も作品を積極的に販売するつもりはなかったようです。
1個作るのに数か月もかかるので手放すのが惜しいと言う部分もあったようです。
でも時々近所の方や知り合いのつてで、作品を見せてくださいと言う方が居ました。
そして何かしらの物品と交換したり、こっそりご購入してくださる方が居たようです。


ある時は電車でよく会う方に次のように聞かれたこともあります。
「あなたは、お母さんに何かをおねだりする時はどのようにするのですか?」
こういう時は美味しいお菓子を用意して、ぱくっと食べて満足して美味しいと言った後で話を切り出す。と答えたことがあります。


その時は私も深くは考えずに「この人はなぜこのような事を聞いてくるのだろう?」と思いました。
少しして近所の**さんのお知り合いの方が見えて、これを置いて行ったのよ。と珍しいお菓子が家にありました。
同時に聖徳太子さんも(今で言えば諭吉さんです)こんなに置いて行かれたのよと指を何本か出して嬉しそうにしていた姿を思い出します。


母のそういう姿を見ていましたので、珍しい綺麗な模様を作ればお買い上げくださる方が居るのだなと感じていました。
しかし面白いもので委託販売で、いくつかの手まりをある場所に置いたときは全く売れませんでした。
その為、元夫が売れない、売れるはずが無いと言ったのも理解はできます。



初めて手まりを販売した日


私は最初、楽天フリマで手まりを販売していました。
そして1年間かけて100個の作品を展示した時に、初めてのお買い上げがありました。
1個めが売れると少しずつ定期的に売れるようになりました。


今は当時と違いSNSで拡散もされやすいですし、宣伝活動もしやすいので昔よりは作品が売れやすくなっていると聞きます。
しかし10個ぐらい作品を用意して売れないと嘆く方を見ると、甘いよと言いたくもなります。


当時古書等のせどりを行っている方から聞いたお話があります。
商品を1000点用意すると売り上げが安定すると言うのです。
1万点用意するとそこそこ食べられるというのです。


私は今までいくつかの輸入販売を行ってきましたが、ヤフオクの最大出品数が900点でした。
600点を過ぎたあたりから商品を増やすことと、お買い上げいただいた商品の発送で出品点数がなかなか増やせませんでした。
毎日発送その他でいろいろ忙しく、売れているという実感がありました。
商品の種類にもよりますが、それなりの数の商品数を用意する事で安定的な売り上げが確保できるというのは事実です。



あなたの作品を買いたいですか?


これはある時質問されたことです。
この時の私は、自分で作れるものをなぜ買わなければいけないのですか?
このように思っていました。


私にこの質問をした人は、自分が買いたいと思える物でないと売れるはずがないと言ったのです。
個人サイトなどで手まりを販売されているのをいくつか目にしていたのです。
その中にはよく知られた模様もありましたし、当時の私にはまだ難しいと感じていた模様もありました。


難しい模様を見ながら、それなりのお値段がつけられているのを見て「私も早くああいう模様を作れるようになってあのお値段で販売したい」と思ったのです。


今だから、自分の作品を販売したいと言う人に言えることがあります。
もしあなたがそれを作ることが出来なくて、誰かがそれを販売していた時、それをあなたは購入しますか?
あなたが購入したいと思う作品でないと、お客様は購入してくれませんよ。


コロナでお家時間が増え、手作りの物をいろいろ販売したいと考える方が増えているようです。
たまに販売されている物を見たとき、物凄く残念に感じる作品もあります。その出来栄えで販売するのですか?と言いたくなる物もあります。


私も実験的に作っていまいちの出来だなと感じている事もあるのですが、いろいろな意味で美しい作品を作りたいと思っています。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。