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#54 手まり、帯模様「うろこ、矢羽」の作り方

#手まりの作り方 #矢羽 #魔よけの模様 #お祝いの模様 #うろこ



帯模様


今では、加賀指ぬきを作る方がかなり増えました。
テレビで、加賀指ぬきの作り方が紹介され
書籍が発売され、急激に愛好者が増えました。


しかし、それ以前はほとんど作る人を見ず
模様の一部は手まりの帯の中で、ひっそりと伝えられていました。


今回は指ぬき模様の中でも、基礎になる模様を2つ
手まりの帯として作ります。

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模様は2種類ですが、両方とも作る手順は同じです。
4色で作ると「うろこ模様」になり
2色で作ると「矢羽模様」になります。


魔よけの模様


矢羽模様が魔よけの模様というお話は
前回、お話しました。



うろこ模様も魔よけの模様になります。


慶事、仏事、両方で使える、うろこ模様


日本の伝統模様は、お祝い事もしくは仏事で使う模様
それぞれ細かく分けられています。

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その中で、このうろこ模様は
お祝い事にも仏事にも使える
とても珍しい模様です。


私は三角形の連続模様が、うろこ模様と知った時
魚のうろこを模した物だと思いました。


しかし、仏事とお祝い事の両方に使える模様だと知った時
なぜ?と疑問に思いました。


うろこ模様の意味


うろこ模様のうろことは
竜神様、蛇神様のうろこだったのです。


蛇は脱皮を繰り返すので
再生の象徴と考えられました。


その為、仏事に使える模様になります。
古来、死後の復活や再生を願い
世界各地でさまざまな考え方が伝えられています。


仏教では、人は死んでも魂が別の人として生まれ変わる
輪廻転生の考え方が信じられてきました。


蛇の皮は、お金がたまると言われ
財布に使われたり、抜け殻をお守りにする人もいます。


このような理由により、うろこ模様は
お祝い事と仏事の両方で、使える模様になりました。

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糸のメーカーにより糸の太さが違う


中国製の25番刺繍糸は、メーカー品の糸と比べて
だいぶ太さが違い、太いです。
メーカー品の糸も、厳密な事を言えば
微妙に太さが違います。


今まで紹介してきた作品は
糸の太さを意識せずに作ることが出来ました。
しかし、作品によっては糸の太さを揃えたほうが
簡単に綺麗に作ることが出来ます。


この作品は、地割になる縦のラインは
糸の太さを問題にしません。
しかし、うろこ模様や、矢羽模様を作る帯の部分
ここの糸はメーカーを揃えたほうが
簡単に綺麗に作ることが出来ます。


帯模様の作り方


手まりのサイズは直径3.8cmです。
地割(じわり)は16等分です。

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読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。