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生地屋さんでお気に入りの布を見つけた時


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#洋服生地で和裁


もし生地屋さんや通販でとても気に入った布を見つけたとします。
そんな時にどれだけの布を買えば良いの?
または在庫が少ししかなくて、でもその布で着れる物を作りたい。
予算の都合その他で少ししか買えない。
そのような時、どれだけ買えば上手に無駄なく作れるかをお話しようと思います。



30cmの時


洋服生地または広幅の布(70cm幅以上)の時は最低30cmあると半襟にする事ができます。
ただし布幅が横布で使う事になりますので、模様がある時は注意してください。
お店によって違いますが最低購入数が30cmの時と50cmの時があります。
在庫が無いという理由なら仕方が無いですけど、50cm買うと言うのは私はお勧めしません。


1mの時


USAコットンが昔、初めて日本に入ってきた頃のお話です。
着物に使うには布が薄くて(パッチワーク向けの事が多かったので)ブラウスにするには派手だし、というお話がありました。
そんな時にとりあえず1m買えば良いと言われました。
これは1mあると襦袢のお袖と半襟を作る事ができたからです。


襦袢の身頃は晒(さらし)を使う事が多いのでお袖だけあればとりあえず、うそつき襦袢を作る事ができます。
裾よけは他の物を使うとしてお袖を作れば良いと言われました。
替え袖にするのも1つの方法です。


替え袖ですがこれは和裁の先生が言っていたお話です。
まだ和裁の事も着物の事もよくわかっていなかった頃です。
先生に替え袖ってどうなのでしょう?
とお伺いしましたら、身頃が晒だから大したお値段じゃないでしょ。
いっぱい縫えばその分上達するから、たくさん縫いなさい。と言われてしまいました。


替え袖はマジックテープでとめるらしいですけど(先生が上記のお話をしたので私は替え袖を見たことが無いのです)先生のお話ではマジックテープが固いから着心地が悪いと言っていました。
着物は衿付けがポイントになりますが枚数縫えば上達すると言われると何も反論できません。


布を選びますが半幅帯を作る事も可能です。
ただし模様の都合で布が横遣いになる時は1mで良いのですが、耳にそって横長で裁断できる模様であれば2m買う事をお勧めします。


2mの時


2m買うと言うのも大人物の場合はあまりお勧めしません。
ただワゴンセールなどで2mカットになっている場合があります。
また通販でも2mカットと明記されている場合があります。
そんな時は同じ物を2組買えば着物を作る事が出来ます。
ただし着物を作るのに前身頃で布を接ぐ必要が出てきますので、初心者さんにはお勧めしない方法です。


肩山から袖付け、身八つ、1寸下がって上げのヘラと打ちますので、このあげのところで布をはぎます。
どうしても布が足りなければ、あげで20cm別布を差し込むことで布が足りないのを補う事ができます。
2mカットが2枚あればこの方法で仕立てる事が可能になります。


また帯を作る場合2m買っておくと良いと思います。
半幅帯または名古屋帯を仕立てるのに良いと思います。

2024年4月追記
2mカット布を3枚買うと作務衣の上下を縫う事が出来ます。
最近はお気に入りのお店を見つけたのでそこで買う事が多いです。
このお店はカット布専門で販売しているので3枚購入です。


3mの時


着物で言う羽尺(はじゃく)と言うのがあります。
これは羽織やコートを縫うための反物になります。
概ね着物の反物(着尺、きじゃく)の半分の量です。
3mあると作務衣の上や羽織などを作る事が出来ます。


また襦袢を作る事も可能になりますが長襦袢よりもうそつき襦袢をお勧めします。
布の幅が110cmあれば裾よけ1枚とうそつき襦袢2枚を作る事ができます。
ただし1枚は片方のお袖にはぎを入れて作ります。
少量布が残りますが、この残った布を半襟にすると無駄なく作れます。


4mの時


2mの所でお話しましたが、前身頃にはぎが入りますがぎりぎり着物を仕立てる事ができます。
ただはぎが入る分少し面倒なので布が無い時以外はお勧めしません。


5mの時


着物に仕立てたいと思う布があったら迷わずに5m買う事をお勧めします。
苦労せずに仕立てる事が可能ですし、残り布で半幅帯を作る事も出来ます。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。