大予言/ボケ学会
明日の朝、寝ぐせが半端ないくらいにひどくなるだろうと大予言をされてしまった兄貴。さっき出掛けたと思ったら、床屋へ行き頭をクリクリ坊主にして来たのであった。
ところが、その大予言は、その地域の、すべての男たちに出されたことが分かり、床屋は、大忙し。バリカンもどんどん売れて、品切れ状態に。
「俺はそんなもの信じない、ふざけるのも、いい加減にして欲しい」と怒った集団は、その地域のホストたち。
頑として、クリクリ坊主になるのを拒み続ける。
「明日、お前らに何が起こっても知らねえぞ」と、クリクリ坊主の男たちは、ホストを説得するが。
夜も更けて、ホストたちは、仕事をこなす。
「奥様、いらっしゃいませ。お待ちしてましたよ」
「まあ、坊主じゃないのね。いつもと同じでつまらないわ」と、奥様は帰られた。
その後も、客は来るものの彼らの変わらない姿にがっかりして帰っていく。
「俺たちが間違っていたのか」
ホストは、うなだれる?
午前0時、大予言の日がやって来た。
ホストたちは、なす術もなく
今日を迎えてしまったのだ。
そして朝、
「あああ、髪が!!!」
クリクリ坊主にならなかったホストの髪は、全方向を向き、しっかりと立っていた。
この日から、バリカンも使えなくなり、クリクリ坊主の男たちは歓喜するが、誰が誰だか顔を見ないと分からなくなり、頭の後ろにマジックで名前を書くという始末。
一方、ホストたちも、皆、髪の毛が全方向に立っているので、やはり、誰が誰かは分からない。
困ったホストの1人が、水に頭を付けてみた。
すると、髪は元に戻るではないか!
「おーい、水だ、水に漬けろ」
ホストたちの髪は元通りになった。
寝ぐせは、水に弱い。
このことを知っていたのに大予言を信じてしまった男たち......。
ホストクラブは女たちが通い始め
以前より収益を上げることに成功する。
大予言、あなたは信じますか?
それとも.......。
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