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はじめて作った竪琴

てるる詩の木(うたのき)工房メールマガジンへようこそ!Vol,3

2021年5月12日号

こんにちは。
てるる詩の木(うたのき)工房、高良のり子です。

今日は5月12日、旧暦4月1日、新月です。
沖縄はゴールデンウイーク終盤に早くも梅雨入りして、
降ったりやんだりの天気が続いています。

旧暦4月後半は沖縄では稲の花が受粉する時期で、
「海止め山止め」といって、
海や山に分け入ったり、
大きな物音を鳴らしたりすることを
禁じていました。
小さな生き物の命が育まれる時期でもあり、
静かに、待ち、何かが育つのをそっと見守る時期です。


さて、前回は「竪琴との出会い・その2」をお届けしました。
今回は「初めて作った竪琴」です。

~深い泉から~

竪琴と出会うきっかけとなった平岡祐子さんは、
ライア奏者として、音楽療法に関わっておられました。
その当時沖縄にはレッスンと音楽療法のために年に数回訪れていました。

「竪琴を作るなら、深い泉から水を汲んでください。」
その言葉をかみしめ、
竪琴とは?音とは?と模索する日が続きました。

古代の日本では、琴は神の依り代とされ、場を清め、
琴(こと)と言葉(ことのは)には
深いつながりがあるとされてきました。

うたは人々の祈りや願い、感謝を
生き生きと伝えるものでありました。

古代の人々の素朴でひたむきな思いに出会った気がしました。


~桑の木の弓~


沖縄本島南部、南風原では
子どもの名づけの際には、桑の木の枝で弓を作り、
弓を鳴らしながら名前を付けるのだそうです。

桑の木は日本でも「くわばら、くわばら」
と雷除けのおまじないになっていますが、
沖縄でも「桑木ぬ下でーびる」(桑の木の下ですよ!)
といって魔除けになりました。

名前が付くまで、赤ちゃんは非常に無防備な状態です。
だから魔除けの力の強い桑の木の枝で弓を作り、
その音を鳴らして(矢の力ではなく、音の力で!)
赤ちゃんを守っている間に名づけをしたのです。

この話を知って、
深い深い水脈では
東洋も西洋もつながっていることを感じました。
遠い外国の楽器だと思っていた竪琴でしたが、
自分の中から湧き出てくる楽器として、
作る力が湧いてきました。

そして一番最初に作った竪琴は
琴と言葉に深いつながりがあるという
古代の伝承のオマージュから
「ことのは」と名付けたのです。


*今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
 今日も良い日となりますように。
 次回もどうぞお楽しみに(^▽^)/


私たちは沖縄県うるま市で、 楽器を制作する工房です。
2002年より、 厳選した沖縄の木を用い、
手加工で竪琴・ライアーをはじめ
心を込めた手作りの楽器をお届けしています。

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はじめて作った竪琴。まだ『わらび手』ではなく、この時は『葉っぱ』のイメージでした。

編集後記 
5月の満月には植物の力が高まるとされ、
西洋の魔法使いたちはこの日に薬草を収穫したそうです。
それに倣い、5月の満月の朝一番元気な庭のハーブを摘んで、
アルコールにつけてチンキを毎年作っています。
去年はコロナで、思いがけずこのハーブチンキ(ハーブチキンではありません!)が
手指の消毒の役に立ちました。
発送の際には手に擦り込んで荷造りしております。
(のり子)


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