人間関係は努力で良くなる

【1】人間関係を良くする。
(1)ふたりで問題を解決するスタンスでいること
相談にのる上で、ひとつ大切なことは、相手の感情がどういう状況なのかを把握することである。
想像といっても良いが、ここでは自分視点での想像はまったく役に立たないものであるため、想像ではなく、把握という言葉を使う。
把握するためには、自分の視点は一切無視をして、その相手になりきったつもりで考えることである。その場合に、自分の感情は、相手にとって重要ではないことが多い。自分の感情をとにかく消すことが、その人を把握する上ではとても重要になる。その人に立場にたつということは、その人のひととなり(人格)を理解した上で、今おかれている状況を理解することと同意である。

ひととなり(人格)とは、育った環境、家庭環境、周囲の環境、交友関係、意思決定の軸、判断基準、幼少期のインプレッション出来事からくる脅威、トラウマ、頑張ってきたこと、挫折の経験、信念、ものに対しての執着、などから形成されることが多い。
また、上記の事前情報が少ない場合は、過去の自分の経験から、類似人物を探し、見た目や話し方などから想像をする。
自分なりのその人のひととなりを仮定しておくことが大事。もちろん話を進める中で少しでもズレていると感じた場合は、考えていたものを軌道修正をする。アドバイスをする上で、相手のひととなりを理解して、感情の状況を把握することはとても重要である。

(2)相手の感情の器には何が入っているのか
次に、相手の感情の器の中に何が入っているのかを俯瞰的に見る。
相手の器の中に、今、話し合っている議題以外の、問題(小さな悩みや、現時点でその人にとって問題でないものは除く)も入っているとしたら、それはその問題を話す上で、フェアではない。(バランスが良くないという意味)
複数の悩みを混在させた状態での意思決定は、判断を曇らせてしまうことが多い。悩みが複数混在している場合は、優先順位をつけて、お互いにコンセンサスをとること。そして、ひとつひとつ解決をしていくことをお薦めしたい。
参考:現在、1ヶ月後、1年後、5年後のスパンで物事を考えておくようなものさしを持っておきたい。

ケーススタディ:彼氏/彼女
転職の相談をしてきた彼女。ただしながら、相談に乗る彼氏の姿勢が気に入らなかったため、喧嘩をしてしまった。最終的に彼氏と今後もつきあっていくのか悩んでしまった。そのため、喧嘩が起こったというケース。

まず、これは彼女にとって、一つ目の悩みの「転職」という悩みを打ち明けた感情としては、支えてほしい、彼氏に、打ち明けることで少しでも解決に向かえば良いと思っての相談であることを理解しておきたい。
もちろん、ケースであるため、相手によって求めるものが違う。

①解決策が見えないので助言を求めたい人
②ただただ聞いて感情的に承認してほしい人
③考えから逃げたい・気をまぎらわせたい人

①の場合
「何について、どう思っているのか」。常に、これを意識して、悩み事をひとつひとつ整理をしていきたい。
「転職について、悩んでいる」
→これまでの意思決定を振り返ってもらう。自分がどういう意思決定をしてきたのか。それにおいて、後悔をしている場合は、何が自分が後悔をしてしまう要因なのかを突き止めたい。その要因が突き詰められたときには、その要因を解決できるような判断をすべき。

②の場合
すべて受容する。
また相手との過去の接点において、具体的に頑張っていたことを知っていた場合は、その状況と感情的な気持ちをセットで相手に伝えるとより効果的である。

例:そういえば、学園祭の時も周りの期待に応えようと思って、ひとりで放課後もこっそり練習してたりしてたものね。そういう周りから期待されたりすると純粋に応えたいって思う○○さんであれば、きっと成功するんじゃないかな?
※最後は基本的に相手に投げかけをして、相手に簡単な返答(そうだねなど)をしてもらうことが解決への鍵。何よりも納得感。そうである、うん、その通りだ、などの自己完結は、「納得」の重要要素になりうる。
それが、相手にとって安心感に繋がったり、自信を持っていくことに繋がる。

③の場合
この場合は、一番、危険な状態である。悩み方としては、最悪の状態であり、せめてこの状態を脱却した上で、①の状況に持ち込みたいところである。
なぜかというと、たいていの悩みは前に進めることで解決に向かうことが多いが、このケースは、本人に前に進める気がないからである。
本気で問題に向き合わないといけない時に向き合わなかった問題は、時間の経過とともに、とても大事(おおごと)になっている場合や、時間的制約が発生し、冷静な判断ができなくなる傾向にある。
※トラブルの対応が遅れて、より複雑なトラブルになった経験は無いか?
期限があることを期限ギリギリに考えて、結果的に後悔をしたことはないか?

あなたが、目の前にいるその相手のことを本気で考えようとしているのであれば、相手に伝えた上で、解決に向かうように向き合うことをするべきだ。

まずは、問題の重要性を本人に認識をしてもらいたいところである。
そこで、大事なポイントとなるのは、相手に聞く耳を持ってもらうことである。興味換気をする上で必要になってくるのは、下記と考える。

・問題の論点を整理する。
・優先順位をつける。

ひとつひとつの物事を、あくまで「その人の立場であったら」という視点を持ちつつ、(大切にしながら)解決に向かわせるべき。

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