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Shawn Mendes『If I Can't Have You』、ど真ん中の蒼きストレート

「君のこと以外なんか歌いたくない、君のことを考えずに飲めない。
もう遅いかな、君がいなきゃ何も意味がないんだ」

G→F#m→Emの、これ以上ないほどシンプルなコード進行で、セクシーなファルセットを交えて歌われるこれ以上ないほどストレートでエモーショナルな言葉。

繰り返される「YOU」。世界中のLIVE会場で、満面の笑みで観客の女性たちを指差す姿が容易に想像できる、アイドル・ソングとして完璧な機能美を備えた一曲だ。

昨年のsummersonic2018。昼下がりのマリン・スタジアムに颯爽と現れたステージ上のShawn Mendesは、この世のものとは思えないほどの美青年だった。
歌、ギター、ピアノを弾きこなす天才っぷりだけでなく、ペットボトルの蓋を落としたりピック投げに失敗したり、ちょうどいい塩梅のおっちょこちょいさも垣間見せながら数万人をエンターテインしていく。
終演後、前列で熱狂していた10代20代の女性たちの本当に多くが泣いていた。「かっこよかったよー!!」と叫びながら。

Justin Bieberの音楽活動休止宣言後(もうすぐ復活しそうだが)、Next Pop Starの最右翼と目されてきた同郷カナダ出身のタレントが、全力でその座を奪いにきた。

『If I Can't Have You』。
小細工なし、ど真ん中に投げ込まれたこの蒼きストレートは、どこまでも伸びていきそうだ。

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