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作戦名、「こころだいじに」/水晶体に映る記憶

今朝起きた瞬間は忘れていた事が、瞬きするほどに思い出されて苦しいから、もう一度眠りたいと思った。

しばらく目を閉じていると、コーヒーミルで豆を砕く音が聞こえる。好きな音だ。できればずっと聞いていたい。

重たい体を横にしてスマホを見ると、もう8時だった。早くお弁当を作らないと、と全身に力を入れて、ふっ、、と起きる。

いつもの朝、いつもの工程。
お弁当を詰めて、送り出して、軽く掃除をして……そして淹れてくれた珈琲の残りを啜って仕事を始める。

それが日常になっていた最近、当たり前だと思ってしまっていた最近。
いやいや待てよ、と立ち止まる。これは相当な奇跡なのだと実感する日々。そう感じることが多い日々だった。

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このマガジンだけの共有にしたいと思った、大切な記憶をお届けします。

今日しか感じ取れないかもしれない有限な感性で、日々の感情や記憶の形を残していきます。自分の感性を守っていきたい、思い出していきたい方におす…

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