[各競馬場コース別傾向]第23回 中山ダート1,200m

 毎週金曜日に配信しています『各競馬場のコース傾向』。今回は12/10(日)に行われるカペラSの舞台でもある『中山ダート1,200m』の傾向について紹介します。
 ※本コーナーの概要はこちらを参照


中山ダート1,200m傾向

 データの集計期間、サンプル数は以下の通りになります。

[データ集計期間] 2018年1回~2023年4回

[サンプル数] 全 735レース
南南西寄り2m/s以上の風 112レース
北北西寄り2m/s以上の風 121レース
北東寄り2m/s以上の風 114レース
 
※風のサンプルについての概要はこちらを参照


①ペース傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 『全体』で見ると、[Hペース]が約2/3[Mペース]が約1/3を占めており、[Sペース]は皆無前半のペースが速くなりやすい傾向と言えます。

 風向き別で見た際に『全体』の傾向と比較すると、『南南西』寄りの風では[Mペース]の割合が高くなっているのに対して、[Hペース]の割合が低くなっており、比較的前半のペースが緩む傾向が現れています。『南南西』寄りの風では、向正面が向かい風、直線が追い風に作用することが影響しているものと推測されます。

 一方で、『北北西』寄り、『北東』寄りの風では[Hペース]の割合が高くなっているのに対して、[Mペース]の割合が低くなっており、前半のペースがより速まる傾向となっております。これらの風では、向正面は追い風、直線は向かい風に作用することが影響しています。


②4角位置取り別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 『全体』『勝利数』の観点で見ると、[先頭]が25%程度[先団]が50%近くの割合となっており、これらを合わせると70%強の割合を占めることになります。[中団前]が20%弱で、[中団後]は7%程度[後方]に至っては2%程度となっており、前で運べる馬がかなり優勢な傾向と言えます。また、『全体』の『連対数』『3着内数』では[先頭]の割合が少し低く、[中団前][中団後]の割合が若干高くなってはいるものの、それほど大差はないと言えるでしょう。

 また、風向き別で見てみると、前半のペースが緩む傾向にある『南南西』寄りの風では[中団前][中団後]の割合が若干高くなっており、多少差し馬も優勢になる傾向になってはいますが、それでも先行有利の傾向には変わりないと言えます。

 一方で、前半のペースが速くなる傾向にある『北東』寄りの風では『全体』の傾向と比較してもあまり違いは見られないのですが、『北北西』寄りの風では[先頭]の割合が若干高くなっており、特に逃げ馬にとって有利に作用していることが数字として表れています。


③馬番別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 まず、『全体』のグラフを大雑把に見てみると、『内枠』の成績が若干悪い感じで、『中枠』が平均程度、『外枠』が若干良い感じに見受けられますが、そこまで大きな差はないと言えるでしょう。特に[2~5番]の成績が今一つなので、その点に注意を払いたいところ。

 風向き別に見ると、『南南西』寄りでは[10番]、『北東』寄りでは[12番]の成績が突出して良いことが目につきますが、グラフに凸凹が目立つため、少し傾向を掴むのは難しいと言えるでしょう。ただ、敢えて言及するのであれば、『北東』寄りでは外目の枠が有利であると言うことが言えるのではないでしょうか。


【結論】

 中山ダート1,200mのコース傾向は、以下の通り。

●前半のペースは速くなりやすい傾向。風向き別では、『南南西』寄りではペースが緩まる傾向で、『北北西』『北東』寄りではペースがより速まる傾向。

●前目で運べる馬がかなり有利な傾向。

●『内枠』が若干劣勢で、『外枠』が若干優勢の傾向。

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