[各競馬場コース別傾向]第37回 中山ダート1,800m

 毎週金曜日に配信しています『各競馬場のコース傾向』。今回は『中山ダート1,800m』の傾向について紹介します。
 ※本コーナーの概要はこちらを参照


中山ダート1,800m傾向

 データの集計期間、サンプル数は以下の通りになります。

[データ集計期間] 2018年1回~2024年1回

[サンプル数] 全 851レース
南南西寄り2m/s以上の風 127レース
北北西寄り2m/s以上の風 149レース
北東寄り2m/s以上の風 135レース
 
※風のサンプルについての概要はこちらを参照


①ペース傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 『全体』で見ると、[Sペース]が20%程度[Mペース]が55%程度[Hペース]が25%程度で、基本的には平均的なペースになりやすい傾向と言えます。

 風向き別で見た際に『全体』の傾向と比較すると、『南南西』寄りの風では[Hペース]の割合が大きくなっているのに対して、[Sペース]の割合が小さくなっており、比較的前半のペースが速くなる傾向が現れています。中山ダート1,800mはスタンド前(4角寄り)にゲートが設けられており、『南南西』寄りの風では、直線では追い風、向正面が向かい風に作用することになりますが、スタートから1角にかけて追い風を受けることによって前半のペースが速まりやすくなっていることが影響しているものと推測されます。

 一方で、『北東』寄りの風では[Sペース]の割合が若干大きくなっているのに対して、[Hペース]の割合が小さくなっており、前半のペースがより緩まる傾向となっております。これらの風では、直線は向かい風方向、向正面は追い風方向に作用することが影響しているものと推測されます。


②4角位置取り別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 『全体』『勝利数』の観点で見ると、[先頭]が30%程度[先団]が50%近くの割合となっており、これらを合わせると80%弱の割合を占めることになります。[中団前]が15%程度で、[中団後]は5%程度[後方]に至っては1%未満となっており、前で運べる馬がかなり優勢な傾向と言えます。また、『全体』の『連対数』『3着内数』では[先頭]の割合が少し低く、[中団前]の割合が若干高くなってはいるものの、それほど大差はないと言えるでしょう。

 また、風向き別で見てみると、前半のペースが緩まる傾向にある『北東』寄りの風では[先団]の割合が若干高くなっており特に前目につけられる馬にとって有利に作用していることが数字として表れています。


③馬番別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 まず、『全体』のグラフを見てみると、殆ど偏りがなく、至って[フラット]な傾向にあると言えます。

 風向き別に見ると、少々凸凹が目立つグラフとなっていて傾向を掴み取るのが難しいと言えますが、敢えて挙げるとすれば、『南南西』寄りでは[中~外枠]がやや有利な傾向にあることが言えるのではないでしょうか。


【結論】

 中山ダート1,800mのコース傾向は、以下の通り。

●前半は平均ペースで推移する傾向も、『南南西』寄りの風ではペースが速まる傾向で、『北東』寄りではペースが緩まる傾向。

●前目で運べる馬がかなり有利な傾向。

●馬番別では至って[フラット]な傾向も、『南南西』寄りの風では[中~外枠]が若干優勢な傾向。

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