[各競馬場コース別傾向]第26回 中山芝2,000m

 毎週金曜日に配信しています『各競馬場のコース傾向』。今回は1/14(日)に行われる京成杯の舞台でもある『中山芝2,000m』の傾向について紹介します。
 ※本コーナーの概要はこちらを参照


中山芝2,000m傾向

 データの集計期間、サンプル数は以下の通りになります。

[データ集計期間] 2018年1回~2023年4回

[サンプル数] 全 282レース
南南西寄り2m/s以上の風 49レース
北北西寄り2m/s以上の風 50レース
北東寄り2m/s以上の風 43レース
 
※風のサンプルについての概要はこちらを参照


①ペース傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 『全体』で見ると、[Sペース]が60%強[Mペース]が30%程度を占めており、[Hペース]は6%程度基本的には前半のペースが緩くなりやすい傾向と言えます。

 風向き別で見た際に『全体』の傾向と比較すると、『南南西』寄りの風では[Sペース]の割合が低くなっているのに対して、[Hペース]の割合が高くなっており、比較的前半のペースが速くなる傾向が現れています。これは『南南西』寄りの風では、直線が追い風、向正面が向かい風に作用することが影響しているものと推測されます。

 一方で、『北東』寄りの風では[Sペース]の割合が高くなっているのに対して、[Hペース]は皆無であり、前半のペースがより緩まる傾向となっており、『南南西』寄りの風とは逆の傾向が現れていることがわかります。これは『北東』寄りの風では、直線が向かい風、向正面が追い風に作用することが影響しているものと推測されます。


②4角位置取り別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 『全体』『勝利数』の観点で見ると、[先頭]が20%弱[先団]が40%強の割合となっており、これらを合わせると60%強の割合を占めることになります。[中団前]が30%弱で、[中団後]は6%程度[後方]に至っては3%程度となっており、基本的には前で運べる馬がかなり優勢な傾向と言えます。また、『全体』の『連対数』『3着内数』でも似たような傾向となっていることがわかります。

 また、風向き別で見てみると、前半のペースが速まる傾向にある『南南西』寄りの風では、[先団]の割合が低くなっているのに対して、[中団前]の割合が高くなっており、中団位あたりの差し馬も優勢になる傾向になっていることが現れています。

 一方で、『北北西』寄りの風では、[先団]の割合が高くなっているのに対して、[中団前]の割合が低くなっており、前目につけられる馬がより有利な傾向になっていることがわかります。


③馬番別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照

 まず、『全体』のグラフを見てみると、[1~12番]までの成績が同程度で、[13番]より外の成績が若干悪い感じになっていることがわかります。母数が少な目なので参考程度にはなりますが、[17~18番]の成績が特に悪いことからも、『外枠』は不利であることが現れていると言えるでしょう。

 なお、風向き別に見るとややバラつきが見受けられることから傾向を掴むのは難しいところと言えるでしょう。


【結論】

 中山芝2,000mのコース傾向は、以下の通り。

●前半のペースは緩くなりやすい傾向。風向き別では、『南南西』寄りではペースが速まる傾向で、『北東』寄りではペースがより緩まる。

●前目で運べる馬が有利な傾向。風向き別では、『南南西』寄りでは差しが決まりやすく、『北北西』寄りでは前目で運べる馬がより有利になる。

●『内~中枠』がやや優勢で、『外枠』がやや劣勢な傾向。

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