中学歴史教科書 自由社VS学び舎 5.東京裁判(1)
現在東京裁判について、およそ三つの立場が考えられます。
第1は、あれはおよそ裁判とはいえない、明らかに勝った側の復讐裁判だった。
第2は、今のわが国政府のように、わが国は、裁判を(判決を?)受諾したのだからしかたがない。
第3は、あの裁判は手ぬるい、天皇の責任が問われなかったからと非難する立場です。
いまでも税金を使って、芸術と称して昭和天皇のお写真を燃やす動画などを展示するのはこの人たちでしょう。県知事の責任は大きく、今リコールの嵐の中です。
学び舎は、東京裁判について僅か3行しか記述していません。
259Pで「GHQは、軍隊を解散させ、戦争を指導した政治家や軍人を逮捕して極東国際軍事裁判(東京裁判)にかけました。この裁判では、昭和天皇の責任は問われませんでした」と記述をしています。
学び舎の教科書には、アメリカ軍、中国軍などの戦争犯罪についての記述がありません。広島や長崎への原子爆弾投下も自由社のように20世紀最大の戦争犯罪であるというようなことは書いてはありません。
これに対し自由社は、254Pと255Pの2ぺージで、「占領下では連合軍への批判を許さない徹底した検閲が行われた。その中で開かれた東京裁判は、日本人の歴史に対する見方に影響を与えた」と記述しています。4つの小見出しがあります。占領期は戦争の継続、戦争について罪悪感を植え付ける、東京裁判と国際法、マッカーサーの反省です。
マッカーサーが後にアメリカの軍事外交合同員会という公式の場で日本の戦争は自衛戦争だと証言したことを前回第3回で述べました。これはとても大切な証言ですが教育現場では今でも教えられることはなく伏せられています。東京裁判とその後の朝鮮戦争ではじめて日本の立場を正確に理解したマッカーサーは、その時東京裁判について疑問を述べたのです。
また、248Pのコラム戦時国際法と戦争犯罪では東京大空襲や原爆投下を20世紀最大の戦争犯罪と記述しています。小見出しのシベリア抑留では、ソ連は日本との中立条約を破って満州樺太に侵攻し、日本の民間人に略奪、暴行、殺害を繰り返し、国際法に違反して60万人以上の日本人をシベリアなどで過酷な強制労働に従事させました。6万人以上が死亡しました。
そして最後に、自由社は、これらの戦争の勝者である連合国側の戦争犯罪は、一切、裁かれることはありませんでした。と記述しています。
どうですか?自由社は最初に述べた三つの立場のどの立場でしょうか? そして学び舎は? 続く
お孫さんの東条英勝氏は、小学生の時、祖母からいじめられても一切抵抗してはいけないと教わったそうです。担任の先生からは、「この子が戦争を起こした東条英機の孫です」とクラスで紹介されたそうです。これはご本人からではなく、親戚の方から直接聞きました。