見出し画像

【掌編400文字の宇宙】7月31日とは何か

 7月31日というのは、7月の晦日である。これは閏年であってもかわりはない。子どもたちにとっては、夏休みが始まって二週間が経つぐらい。二週間は14日間である。

 何かが始まったり、何かが変わったりした場合、この14日間というのがピークである。始まりを日々感じることができるし、変化を思う存分味わうことができる。夢のような、毎日。しかしこれは夢なのでそのうち覚める。

 夏といえば8月というイメージもないではないが、夏は、7月の最後の二週間。もっと厳密にいうと、7月のはつか前後の、数日だけである。今年(令和六年)の立秋は8月7日である。8月に入ると、まだまだ暑く、太陽もギラギラしているが、実はもう秋がはじまる。秋スペクトラム。目にはさやかにみえねども。

 7月31日について考えたり、思い出したりするとどこか寂しいきもちがするのは、そのためである。だけれどもまた来年も7月は来るので気を落とさないでほしい。

7月31日

#掌編400文字の宇宙
#416
#夏の写真

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?