ゲーミングPCのCPUグリスを塗り直した話
ゲーミングPCを入手して3年半、いつかメンテナンスしないとなぁと思いつつも腰が上がらずに時間だけ経過してしまったが、今回友人にフォローしてもらいながら分解と手入れ清掃をしてみたのでまとめる事にした。
分解するのはGALLERIAのゲーミングPC
言わずと知れた大手パソコンショップ「ドスパラ」を運営する株式会社サードウェーブが販売しているゲーミングPCのブランド。
ゲーミングPC初心者は迷ったらとりあえずコレと言った感じのブランドである。
3年半前、自分も完全初心者だったのでとりあえずGALLERIAを選択したのを覚えている。
◯分解手順
①ケースの取り外し
裏側の出っ張っているボルト4本を外せば側面2枚のカバーが取り外すことが出来る。
自分の場合はプラスドライバー無しでも指で簡単に緩める事が出来た。
側面2枚のカバーは少し固い場合があるが、引っ張って出来た隙間に定規やマイナスドライバー等の薄めの工具でほんの少しだけ力を加えればガバっと簡単に外せる。
②CPUクーラーの取り外し
側面カバーを外すと目の前にCPUクーラーがあるのですぐにアクセス出来る。
冷却ファンには約3年半の内に積もった粉塵が目立つが、自分が覚悟していた程に酷い状態ではなかった。
まずは黒色の電源ピンをマザーボードから引き抜く。
根元部分を摘み、指で小刻みに揺らしながら引けば簡単に抜ける。
次にヒートシンク本体だが、黒色の輪っか形の部品がマザーボードに接続されていて、その部品にヒートシンク左右の爪で引っ掛ける形で設置されている。
本来なら輪っか型の部品は取り外さずにヒートシンクの爪を開ける事で取り外すらしいが、周辺機器と干渉してしまう為、マザーボードから部品ごと引っぺがした。
黒のピン4点と透明の返しピンで固定されているが、マザーボード裏側からマイナスドライバー等で軽く小突くと簡単に外す事が出来た。
③CPUグリスの清掃&塗布
クーラーを外すと直ぐにCPUが見える。
グリス交換をサボるとグリスが固着してしまい、清掃にかなり手間が掛かるらしいが、自分の場合はまだ固着しておらず、柔らかい状態だったので簡単に拭き取る事が出来た。
ここに今回友人のオススメで新たに購入したCPUグリスを塗布していく。
軽く調べたところ、ゲーミングPCは熱伝導率の高いダイヤモンドグリスがオススメらしい。
自分の場合セールで1600円程だった。
↓使用したグリス↓
https://amzn.asia/d/aa0Gip8
グリスの量だが、多すぎても少なすぎても良くないと聞いたので、薄くもなく厚くもない微妙な量になった。
ただ塗れていない部分があるのはマズイらしいので付属のヘラで伸ばしながら調節した。
今回準備したグリスはかなり余ったが友人が言うにはそんなもんとのことなのでとりあえず大丈夫だろう。
④CPUクーラーの取り付け
ここまでは特に問題無く作業が進行した。
あとは②で外したCPUクーラーを取り付けて復旧するだけだが、ここで問題が発生した。
ヒートシンクと黒の輪っか型の部品を接続した状態だとファンが干渉してしまい、マザーボードにピンを刺す事が出来なかった。
友人は手先の器用さを活かし気合いで取り付けられたそうだが、自分の場合絶望的に不器用であった為、ここで1時間半程苦戦する事になった。
結果的に断念して別ルートで組み付けたのでその手順を書いていく。
まず地味に干渉するメモリが煩わしかったので抜いておく。
固定ピンが左右にある物と片側だけの物があり、自分の場合片側だけだった。
ピンを上げてメモリを垂直に引き抜く。
そして黒色の輪っか型の部品とヒートシンクを取り外し、輪っか型の部品を先にマザーボードに取り付ける。
そこへヒートシンクの左右の爪を引っ掛けて接続する。
つまり本来の手順通りに取り付けし直してみた。
しかしここで新たな問題が発生する。
左右の天井ファンとグラボが干渉してヒートシンクの爪が開かない。
片側の爪を先に掛け、反対側を傾けて引っ掛ける仕組みだが、傾けた際にヒートシンクがグラボと干渉してしまう。
どう足掻いても不可能だった為、結果的にグラボも取り外す事になった。
⑤グラボの取り外し
まずグラボに接続されている8ピン×2セットを引き抜く。
若干力がいるが、爪を押さえて小刻みに揺らしながら引けば楽に抜ける。
次にDPやHDMIなどの出力側のボルトを外していく。
精密ドライバーで簡単に外す事が出来る。
最後にグラボ本体を支えている支柱を外す。
写真左側の1本と右側の2本を外すだけでOK
後はグラボ本体を引き抜くだけ。
メモリと同様にまず下部の固定ピンを上げて、
グラボ本体を垂直に引き抜く。
何気にグラボを自分の手に取ったのは初めてな気がする。
何故か妙に惹かれるものがあると言うか、ちょっぴりカッコイイと思った。
⑤CPUクーラーを取り付けて復旧
グラボが外れて干渉しなくなったので問題無くヒートシンクの爪を引っ掛けて取り付ける事が出来た。
後は上記と逆の手順で現状復帰していく。
⑥試運転
カバー取り付け前に起動するかを確認してみた。
DPに接続してファンが配線等に干渉していない事を確認してからいざ、起動!
が、起動しない...。
正確にはクーラーや排熱系のファンは回転しているが、モニターに出力されない。
USBに接続しているスピーカーは光っているので電源供給はされている。
HDMI出力に切り替えてみても変化なし。
まさかこのタイミングでモニターの故障か?と思いPS5を起動してみたがこちらは問題なく表示される。
まぁ接触不良かその辺りだろうと思いもう一度分解しグラボ接続部をエアダスターで清掃して刺し直してみたが変化なし。
この状態で色々試して気が付いたら約2時間が経過。
改めて調べてみた結果、メモリの接触不良が原因だと判明した。
グラボと一緒にメモリも何度も刺し直していたのでそれは無いと思っていたが、差し込みが甘かった。
ザクっと入ったから良いだろうと思っていたが、その状態から力を入れて更に差し込める事が分かった。
無事にモニターへ出力され、起動する事が出来た。
◯まとめ
23時頃からバラし始め、最終的に起動出来たのが朝5時頃だった。
CPUグリスを塗り直して軽く清掃するだけなので1時間もあれば終わるだろうと軽い気持ちで取り掛かり始めた作業だったが、結果的に6時間ほど死闘を繰り広げる羽目になった。
自分がPC分解初心者だったこともあるが、それ以上にGALLERIAの組み方にかなり癖があるように感じた。
他の作業手順などをまとめたブログ等を拝見しても、ヒートシンクはボルト4本で止められているだけで、簡易的な作りになっている。
今回のように、ヒートシンクが爪で固定されているまとめ記事などは自分が調べた限りだと見当たらなかったのでかなり苦労した。
とは言え、無事に自力でグリス交換が出来たので結果オーライ。
今回情報提供と早朝まで付き合ってくれた友人にはとても感謝している。
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