人生初の大舞台。

いよいよダンスの発表会がやってきた。緊張してやっぱり出たくないなんて言い出すかもしれないと当日までヒヤヒヤしていたが当の本人は、あ〜楽しみ!と人生初の晴れ舞台に純粋にワクワクしている。ついこの間まで死ぬほど恥ずかしがり屋だった我が娘がこんなに短期間で見違えるほどの変化を遂げている。
髪型は高めのツインテールで三つ編みをして可愛い色を編み込んで前髪は上げて〜..と、準備段階から細かい指示が飛んできた。こんなにやる気になっている娘の為ならばいくらでも髪型の研究をしてやる!とそこから毎日YouTubeで調べに調べまくり色々なパターンの三つ編みやエクステの編み込み方を勉強した。
昨年末、クリスマスプレゼントでメイク用具が欲しいと言っていた娘に私の友人がガチのメイク用具一式と、メイクをするには練習が必要だからと美容師さんがカットやメイクの練習で使う本気のマネキンをくれていたので、これはちょうど良かったと色々な髪型を練習することができた。
私の友人達は昔からこども相手にそれっぽいおもちゃでもあげればいいと思う人たちではない。常に本気の1番良いものを選んで渡してくる。娘が年長だったかのときにレジが欲しいと言ったときは本当に店で使えるレジを与えようとしていたので必死に止めた。全然ふざけていないのがまた怖すぎる。
珍しく今回はとても助かった。おもちゃとして使う以外ないだろと思っていた頭のマネキンをフル活用する日が来るとは。常に本気志向の友人達に感謝。
100均やら手芸屋さんを見て回ってエクステとして使えそうな毛糸を何種類も買い、実際にマネキンに編み込んで娘にプレゼンしてみる。ついでに家にあった衣装の色に似たバンダナを使ってヘアバンドを作って見せると、うん。これでいい!とGOサインを頂けた。
娘に喜んでもらうために自分が出来ることってこういうパターンもあるのかと達成感が湧き上がる。そこから本番当日までは繰り返しの練習と、頭振って踊りまくっても絶対に取れない方法を模索しまくる日々を過ごした。
当日は私以上に真面目人間の母の車で送って貰ったことでリハーサルが始まる2時間前に会場に到着してしまった。先にリハーサルをしていた別の団体の様子を会場に座って娘と一緒に見ることにした。
初めは会場の大きな音にビックリして耳を塞いでいた娘がしばらくすると少しずつ慣れて普通に聴けるようになっていった。昔から映画館などの大きな音がするところが苦手でずっと感覚過敏ぎみだと思っていたのに、ダンスになると克服出来ちゃうの?すごすぎだろ..と、これから初舞台で踊る娘の姿を観るより先にそっちに感動が止まらない。ダンスパワー恐るべし。
娘はダンスに通いだしたのが年度の途中で、これまで同じクラスの子達とも少しよそよそしい雰囲気があったのだが、リハーサルが進んでいくにつれてだんだん打ち解けていって笑顔が増えていた。良かったねと心から思う。同時にコミュ障炸裂していた私もクラスのお母さん達と少し話せるようになったからまじでナイス。最高の機会を娘に与えてもらって感謝しかない。
リハーサルでも本番でも娘は自信を持って踊りきることが出来た。至極当たり前だ、毎日毎日周りの子達に追いつこうと頑張って練習してきたのを知っている。うちの娘が1番上手に決まってると、公演後私を始めじじばばと友人たちによる身内バカフィルター全開の感想を一身に浴びた娘は控えめに喜びながらもとても嬉しそうでキラキラして見えた。初めての舞台の経験はとても刺激的だったようで、帰りは疲れきって爆睡だった。
何かに夢中になっている娘をこんなに近くで見届けたことってこれまであっただろうかと考えてみると、恐らくない。産まれてからしばらくは生かすことに必死で、小学校に上がれば発達障害の心配をしてきた。
それがダンスを始めてたった数ヶ月で、恥ずかしがりも大きな音が苦手なのも無くなっていて、未だに左右がどっちかも分からなかったはずがフリを教わるときに覚えられたと報告してくるんだから驚く。
これまで色々な心配をしてきたしこれからもきっとするんだろうけれど、この子はきっと大丈夫だと8年経ってようやく思えた気がする。
まだまだ習い事や中学に上がれば部活に入ったりして忙しくて親も疲れるんだろうな〜と思いつつも、ちょっと楽しみな気持ちになっている。娘にとってだけでなく親である私も一緒に夢中になれてとても嬉しい。ありがとう。もう来るなってちゃんと言われるまではこれからも確実に見届けさせてほしいなと思った1日だった。最高!


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