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パートナー企業様インタビュー【株式会社 経営共創基盤(IGPI)】塩野誠様


皆さんこんにちは!TEDxUTokyo実行委員会です。
私たちは”Co-Build the Future(共に未来を創る)”というMissionを掲げており、その理念にご賛同なさるパートナー企業様と共に、6/12(日)に開催するTEDxUTokyo 2022 “Patchwork”の運営準備を行っています。


今回はそんなパートナー企業としてサポートして下さっている、株式会社 経営共創基盤様(以下、IGPI)の塩野誠様にインタビューさせていただきました!

株式会社 経営共創基盤 Industrial Growth Platform, Inc. (IGPI)
長期的・持続的な企業価値・事業価値の向上を目的として、幅広いクライアントに対し『常駐協業(ハンズオン)型成長支援』を実施するプロフェッショナルファーム。成長戦略・新規事業立案からM&Aや再生支援まで、企業の様々な発展段階で直面する「経営」課題に最前線で挑戦し、真のトランスフォーメーションを共創する。

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塩野 誠(しおの まこと)
株式会社経営共創基盤(IGPI) 共同経営者 マネージングディレクター
ゴールドマン・サックス証券、ベイン&カンパニー、ライブドア等を経て現職。
国内外において企業や政府機関に対し戦略立案・実行のコンサルティング、M&Aアドバイザリー業務を行い、企業投資に関しても15年以上の経験を持つ。近著に『デジタルテクノロジーと国際政治の力学』。
JBIC IG Partners(国際協力銀行とIGPIの合弁会社)代表取締役CIO(投資責任者)、JB Nordic Ventures取締役、ビービット社外取締役、内閣府デジタル市場競争会議WG委員、産業構造審議会 グリーンイノベーションプロジェクト部会 エネルギー構造転換分野WG委員
慶應義塾大学法学部卒、ワシントン大学ロースクール法学修士

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未来をつくる一歩、「アジェンダセッティング」

ー早速ですが、塩野様自身TEDをご覧になったことはございますか。

ああ、知ってますよ。初期にTEDを日本で、「これ、面白いよ」ってみんなに紹介してましたから。
実際にTEDxKeioUでスピーカーとして登壇したこともありますが、なぜか動画に残らなかったですね、良いトークだったのに(笑)


ーそうだったんですね!拝聴したかったです。

TEDxUTokyoは“Co-Build the Future(共に未来を創る)”をMissionに掲げ、未来を創るコミュニティを目指しています。IGPI様や塩野様ご自身はこれまでどのような未来を構想し、実現してこられましたか。

20代でライブドア(株式会社 ライブドア)に所属していたときに、今後日本の会社が外資にどんどん買われちゃうなと考えながら、ニッポン放送とフジテレビを買収しに行きました。あれがあったおかげで、「日本の大企業だろうと買収されうる」という危機感を皆が持ちえたのは大きかったと思います。まあ怒られましたけど(笑)20代、30代の人たちが大企業に突き付けたものが毎日ニュースで報道されていましたね。

今あげたのはアジェンダセッティングの一例です。世界はこうなるかもしれない、世界をこうしたい、というアジェンダをセットして、それがどうしたら起こりうるかを構造化し、実現していくということです。

最近でいうと、資源・インフラ開発や発展途上国に対する融資等をしているJBIC(国際協力銀行)とIGPIで連携してJBIC IG Partnersという会社を立ち上げ、イノベーションとエクイティを軸として投資を行っています。世界の中でどこに投資していこうか考えたときに、地球儀を眺めたんです。俯瞰し考えた結果、北欧・バルト地域に可能性を感じました。そこでJBIC IG Partnersとエストニアの投資会社BaltCapとNordicNinjaというVCを立ち上げました。北欧での投資を行うにあたって、まずは仲間を集める必要がありました。なんのコネもない状態で現地に赴き、フィンランド・ヘルシンキのカフェで採用面接をしたこともあります。それでチームを作ったんです。
こういうアイデアがあるんじゃないのかな、ここに行ったら何かあるんじゃないかな、私の活動はそういう気持ちに端を発しているわけです。
でもこれって、ここにいる皆さんでもできるんですよね。何の制約も無いし、誰かにダメって言われたことでもない。つまり少人数で、資本があって、アイデアがあると、何かができるんです。世の中で一番高価なのはアイデアなんですよ。

やりたいなと思っていることでチャンスが来ないことは実はなくて、人生で2、3回は来るものです。だからこそ、そういったときに他の人の目を気にせず、これ言ったらやばいかな、と躊躇うことなく、アクションを起こせると良いですよね。
想像してみてください。自分が死んでお墓がたったとき
「自分がやりたいと思ったことをやった人間 ここに眠る」と
「他の人の目を気にしてきた人間 ここに眠る」、今風にいうと「他人のTiktokとインスタを見続けた人間 ここに眠る」
どっちが幸せか、ということだと思います。

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ーTEDxUTokyoはアジェンダをセットするようなアイデアに焦点を当てる場でありたいと考えています。アジェンダをセットしアクションを起こすためには、まず、互いにアイデアを伝え合うハードルを下げられれば良いのでしょうか。

そうそう、アイデアを人に伝えることのハードルをもっと下げて、みんなでアイデアを言っていけば良いと思うし、そういう場がTEDのコミュニティだとも考えています。

スピーカーだけでなく参加者1人1人から発せられる多くのアイデアに触れて、そういう考え方もあるんだ、という体験ができれば良いと思います。もしかしたらそこで人生が変わるかもしれないし、あるいはアイデアに触れたその場では変わらないことの方が多いかもしれません。でもそれで良いんです。
たとえば皆さんが今子育てや教育の本を読んだときと、同じものを20年後に読んだとき、まったく違う読み方をするでしょ?
必ずしもその場で共鳴しなくても、何年か後に何かと繋がって、あの時聞いたことがあるかなって思える瞬間がくるのが正しいと思いますし、それがTEDの場で触れたアイデアでも起これば良いんです。そのためにも、TEDxUTokyoは継続するコミュニティであってほしいと思います。

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「共創」に込められた思い

ーIGPI様の社名は”経営共創基盤”ですが、「共創」にはどのような思いがこめられているのでしょうか。

「共創」というのは会社ができた2007年には新鮮な言葉だったのですが、最近はみんなが使うようになってしまいました(笑)
大学を例にだしてお話しますね。研究によって入ってくるお金が、1人あたり、1時間あたりいくらみたいな労働時間ベースだったとすると、世界の偉大な発見が100万円とかになっちゃいます。でもこれって変ですよね。
だから価値ベースで考える必要があると思うんです。そうすると、研究成果を企業側が金銭的価値で捉えると30億円じゃないか、みたいに言えると思います。大学側は研究という知を持ち寄り、ビジネス側は価値ベースで算定、交渉、お金を得るというノウハウをもちこむ。そうやって労働時間ベースと価値ベースで折り合いをつけられたら、今よりも研究機関にお金が入るようになり、研究が進みますよね。これってとても良いことだし、これが共に創るってことですよね。

でも共創というより、どっちかっていうと皆さんに必要なものは、自分が決めること、独裁ですよ。
日本という場所には、今の時代に必要なイノベーションにがっつり自分で参入して事業を起こし続けるタイプの人はあまりいません。だからもっと本当にエネルギーをもって自ら意思決定し行動する「正しい独裁者」がいて良いんです。横を見てしまうからアジェンダをセットできないんです。

それはぜひ皆さんがやってください。これは若い方達にしかできません。

今の社会システムには多くのエラーが存在しています。なぜ虐待されている子どもがいるのか。なぜ戦争が起きているのか。皆さんは公共性に奉仕する主体としての大学やTEDxUTokyoを思い描いていると思いますが、資金面で他国の大学に劣っていて、研究に十分な資金を投入できず助けを必要としている人間を救えない日本の大学はこのままで良いのか。公共に資すると言えるのか。

何かがおかしくなって、エラーを起こしているんです。これは治していかないといけない。
何でも気軽に勉強できる時代です。その点でもせっかく恵まれているので、今の社会システムを所与とせずに色々考えて、議論を重ねていってください。

ー最後に、TEDxUTokyoの参加者にメッセージをいただけますでしょうか。

幸せになってください。自分が幸せになること、自分の身の回りの人が幸せになることが人生の大きな目標だと思います。他の人の目は気にせず、横を見ず、自分を幸せにしてください。

改めまして、IGPI様、塩野様ありがとうございました!

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TEDxUTokyo 2022 "Patchwork"参加者応募受付中!

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TEDxUTokyo 2022 "Patchwork"は、6/12(日)に東京大学本郷キャンパスで開催予定です。チケットの応募期間は6/5(日)23:59まで※先着順 となります。
参加者の年齢や所属は問いません。皆様のご応募をお待ちしております。

▼詳細・お申し込みは以下の特設サイトから
https://tedxutokyo.com/2022/patchwork/

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