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目の前で細野晴臣がベースを弾いていた

こんな日が来ると思ってなかった。
ほとんどが私よりずっと前に生まれた曲で、
初めて名前を知る方々もたくさんだったのに、
体験してないはずのあの頃をおもって
涙が止まらなかった。

オデッセイの名の通り、
松本さんが実験をくりかえし
記録していった旅路の
おいし〜い部分だけを辿らせてもらった感覚。

道すがら次々と現れる先人たちが、
名曲を携え松本さんとの思い出を振り返るたび、
テレビ雑誌CDレコードでしか知りえなかった
近現代をこの人たちが、
本当につくってきたんだよなあと
鳥肌痺れまくった。

中でも斉藤由貴さんの祝辞がシニカルで強烈で
めちゃくちゃかっこよかった。
卒業式で泣かないと冷たい人と言われそう
なんて歌えるアイドルは
この人しかいないんだと思った。

錚々たる大御所達の中、
それも横山剣さんのルビーの指輪が炸裂した後に
ふらりとでてきた川崎鷹也さんは、
1フレーズ目から、
会場の「誰やこのワカモン」な雰囲気を
一変させていた。
歴史と想いの詰まった『君は天然色』を
歌い上げる川崎さんの声質迫力が、
心にずっしり響いて涙腺をぶっ壊した。

第二夜は南佳孝さんのウォンチュゥ…が武道館を揺らし
私はこれ以上ないほど号泣だったのに、
重厚圧巻な吉田美奈子さんの瑠璃色の地球で
また大崩壊した。素晴らしい二日間だった。

細野晴臣さんの『お誕生会』が最高で、
はっぴいえんどを好きになって、
あらゆる音楽に松本隆さんがいたことを知った。
あの時代は生きられなかったけど、
今日生きててよかったと思った。

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