わたしを揺さぶるvol.3 レポート

第三回目のわたしを揺さぶる。テーマは「違和感」です。

自分の日常にも違和感はあふれています。例えば社内の誰もが不満を口にしていたのに、誰からも意見が出ない会議だったり、いつの間にか自分がやることになっていた、会社での雑務や家事だったり。時には我慢し、時にはスルーしますが、そうやって丸くおさめたつもりのものは、何もしないと錆みたいに自分のどこかにこびりつき、蓄積されていくようにも思えます。

そんな「違和感」を一体どう扱ったらよいのでしょうか?童話「裸の王様」を通じて考えてみました。

今も変わらない人間と社会

今回、あらためて「裸の王様」という本を読み直してみて、ずっと思い違いをしていたことに気が付きました。私はこの話を「怖い王様に逆らえなかった気の弱い人々の話」だと思っていたのですが、実際は全く違っていました。王様も含め、登場人物のほとんどが恐れていたのは、王様ではなく詐欺師の嘘だったのです。詐欺師は自分達が縫うのは、「自分にふさわしくない仕事をしている人とバカな人には透明で見えない布」と言い、本当は何もないのに、あたかも布を織っているかのようなフリをし続けるのです。
すごく巧妙な嘘じゃないですか?詐欺師の賢さに感心すると同時に、今もなお、こういう類のものに人々は翻弄されてるんじゃないかとも思わされました。

違和感の正体

登場人物は全員「布は存在しない」ということを認識していました。でも子どもが「王様は裸だよ」と言うまで、誰も本当のことを言えませんでした。それは「自分がバカだと思われたらどうしよう?」「王様にふさわしくないと思われたらどうしよう」という不安や恐れに囚われてしまったからです。

わたしたちも違和感を感じたとき、「こんなこと思っていると知られたら嫌われる」とか「こんなこと言ったら、もうこの場にいられなくなる」などという思いにかられてしまうことがあります。でもそれは本当にそうなんでしょうか?「布が見えない=バカ」と同じような間違った思い込みや意味づけではないでしょうか?それは“ノイズ”となり、本当の問題を見えなくさせてしまいます。

共同主催者のシンタニさんはそれをイガグリにたとえていました。イガにばかり気をとられていると栗を取ることができませんね。

違和感はチャンス

違和感は何かのきっかけです。それは発見なのかもしれないし、変化なのかもしれません。恐れや不安に負けず、違和感の正体を見極められることは変化や成長のチャンスになるのではないかと思います。


今度違和感にぶちあたったら、ノイズなのか、本質なのか、向き合うべき相手をきちんと見極めたいと思います。今回のように、誰かに自分の違和感をぶつけてみると、世界が広がるし、自分の思考のクセもわかってオススメです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?