【犯行動画提供】なぜ?急増する「銅線窃盗」 狙われる太陽光発電所、外国人による組織的犯行か【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

太陽光発電所の「銅線ケーブル」が盗まれる事件が急増しています。被害額は1億円に上ることもあるということで、なぜ、太陽光発電所ばかりが狙われるのか、実態を取材しました。

■「買取での価値はありません」 銅→アルミへの動き

井上貴博キャスター:
銅は電気を通す性質が高いので、銅線ケーブルが使われています。では、他のもので代用できないか、という動きが広がっています。

銅ではなくて、アルミケーブルに取り替える動きです。根本的に、銅よりも価格が安いのもあり、転売価格も低く、転売数も少ないということです。

例え、盗んで転売しても、お金になりませんよということになるわけです。

太陽光発電の設計・保守を担当する方は…

「VICTORY」 担当者
「去年の秋から問い合わせ数が急増してます」

アルミケーブル取り替え件数は、2023年10月と2024年5月を比較すると、約5倍になっているそうです。

実際に設置した場所には、看板に「買取での価値はありません」「売却すると目立ちます」と書かれています。

販売数が少ないので「目立ちますよ」「すぐ足がつきますよ」ということもつづっている場所がありました。

自治体としてできることについてです。

茨城県は認知件数が全国ワーストということもあり、茨城県警察のHPには、買取業者への注意喚起が書かれています。

〈金属リサイクル業者の方へ〉
・買い取る時は、持ち込んだ者の身元確認(住所、氏名、職業、年齢)をしてください。
・帳簿に取引内容(年月日、品目、特徴、数量、相手方など)を記載してください。
・不正品の疑いがある場合は、警察へ通報してください。
※茨城県警察HPより

「買い取る側、買い取らないでください」というアプローチです。

このように、様々なアプローチで、何とか被害を少なくしていこうという取り組みです。

■「盗んでも売れないようにする」

ホラン千秋キャスター:
対策をしても結局は県外で売る、警報が鳴ったら次の手を考えるなど、イタチごっこのような状況で組織的に犯罪が続いてしまいます。事業者としては、かなりの痛手ですよね。

田中ウルヴェ京さん:
「とにかく盗まれないようにする」という一重の防犯システム、そして二重目として「盗んでも売れないようにする」、買取業者に認知をしていく。その両方をやっていくことしかないということだと思います。

そもそも、アルミが広まっていくといいんですね。

井上キャスター:
アルミは軽いので、保守・点検も行いやすいというメリットもあるようです。

==========
<プロフィール>
田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト
慶應義塾大学特任准教授
アスリートの学び場「iMiA(イミア)」主宰

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?