Resolveのノイズ除去が優秀でした

とあるマスク作成の案件で、ノイズによるマスクのちらつきを軽減してほしいという依頼がありました。
FlameにてDenoise、Keyerを駆使するも、なかなか手強い素材でして、マスクのちらつきを軽減することが難しい状況にありました。
まず根本的にノイズを除去しなきゃ進まないということで、DaVinci Resolveのノイズ除去ならどうだろう?と試してみたところ、これがかなり優秀であることがわかりました。今後マスク作成においてノイズ除去が必要となる場合に大きな武器となるので簡単に使い方を説明させていただきます。

エディットページ

ノイズ除去はエディットページにて使用可能なOpenFXのエフェクトです。Fusionページにもノイズ除去のエフェクトはあるのですが、OpenFXの方が優秀だと思われるのでこちらを使用。

日本語だとこの表記
言語が英語だと、この表記になります

設定の説明をします。色々試しましたが、以下の設定がオススメです。もちろん素材によって調整が必要ですが、基本はこれで使えると思います。

エフェクトの設定画面

時間的ノイズ除去、時間的しきい値

前後のフレーム数はデフォルトの3のまま。これは変えることでどう変化するかは未検証。動き推定は画質優先に。綺麗になります。動きの範囲もとりあえず中に。
このノイズ除去はノイズ自体を止める効果があるので、動きの多い映像ほど各々のフレーム保管をする動きが崩れて映像が壊れやすくなります。Thresholdはノイズを止める動きの範囲を決めるものだと思ってください。大きくすればするほど、広い範囲に影響されますので、映像の歪みが広い範囲に広がります。小さくすればするほど範囲は狭まりますがその分、エッジが目立ち歪みが目立ちやすくもなります。なので50ぐらいが無難かなと。
モーションの値はモーションにかかるノイズを静止させる効果の強度の値ですので、これを大きくすればするほど、歪みは強くなりますが、ノイズのチリチリはピタっと止まります。映像の動き違いではこの数値を調整して弄るだけでOKかと。結構歪みがちなので、10以下でいいと思います。

空間的ノイズ除去、空間的しきい値

空間的ノイズ除去のモードは最高品質が無難。範囲もとりあえず中で。この辺は詳しくは未検証。
空間的しきい値のThresholdは全体のノイズ除去の範囲を決めるもの。これを上げれば上げるほど広範囲にノイズ除去がかかりますが、映像にボケ感が強まります。ただ、結構優秀なので75ぐらいあげてもパッと見かける前とボケ感はあまり変わらない印象でした。そこは素材のノイズ次第によると思います。

ちなみに、設定したOpenFXエフェクトを他のクリップにコピーする場合は、設定済みのクリップを選択してコピー→他のクリップを選択して属性をペーストとプレミアと似てるんですが、コピーする属性を選ぶチェックリストでプラグインという項目にチェックを入れてください。これで設定したエフェクトがコピーできます。

ざっくり説明するとこんな感じです。あとは自分で触ってみて試してみてください。以上です。


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