Vket Cloudエンジンの実装技術について

こちらの記事は、リバイバル記事としてVketマガジンに移行しました。

新しく加筆修正しているので、ぜひ上の記事をご覧ください。


こんにちは!株式会社HIKKY CTOの妹尾雄大です。今回は弊社で開発しているVket Cloudエンジンの技術全般についてお話ししたいと思います。

まず始めにVket Cloudエンジンとは何かというところからなのですが、Vket Cloud LabというWebサイトを開いてもらって、「Vket Mallエントランス」→「エントランスEast」の「入室」をクリックし、名前を入力して利用規約に同意してもらって入室するとすぐに以下の画面のようにバーチャル空間に入ることが出来ます。

Vket Cloudエンジンはこのようなバーチャル展示会やイベントに適したWebサイトを構築するための基盤エンジンとなります。

このエンジンの最も特徴的な部分は、スマホのWebブラウザでも快適に動作することなのですが、これを実現するために弊社ではゲームエンジンそのものを自社で一から開発しております。

一般的にVRのアプリケーションを開発するには主要なゲームエンジンを利用することが多いのですが、それらはスマホのWebブラウザに正式対応していないこともあり、またスマホのOSのバージョンアップに即時対応していくためにも自社開発をおこなうという方針を取っております。

具体的には開発言語としてはC++を使用し、Emscriptenというツールを用いてWebAssembly/WebGLの出力をおこなっています。C++を用いるメリットはいくつかありますが、なんといっても実行速度が速いコードを書けることと、また可搬性が高いことです。

開発中は何度もビルドしては実行してテストをおこなうのですが、日頃はWebAssemblyに出力してWebブラウザでのテストは頻繁におこなわず、Windows上で動作するWindowsアプリとしてビルドして即実行したりしています。この開発環境があることで機能追加が素早くおこなえる非常に大きな恩恵を受けています。

今回はひとまず軽くVket Cloudエンジンの開発環境についてご説明させて頂きました。またより内部的な話も書いていきたいと思います。