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非エンジニアのスタートアップ経営者が開発をお願いするときに覚えておいたほうが良い4つのポイント

昨日ふとつぶやいたこちらのツイートがちょっと話題になったので書く。

一応こちらの内容は僕が実際に相談を受けた会社さんのリアルであり、現実です。
数値や期間が違う場合は似たような相談は他でもけっこうあります。

まずは開発会社に頼む場合のポイントが、けっこう後の話にも関わってくる話なのでそちらの説明と、それに対するエンジニア雇用に関して書きます。

※あくまで僕が見てきた実際の経験の中で、今までの傾向やこれに対する対策を雑に書いておきます。


安すぎる業者を疑え

僕も一応経営者なので、もちろんコストはかけないようにしたほうが良いのは百も承知です。

しかし、ある程度開発者の相場は決まっていて、普通の開発会社に頼むと1人月80~100万くらいです。(東京以外だともうちょっと下がるけど最近は全国的に底上げされている気がしている

正直、元々自分が会社員とかだと高い!って思いますよね。僕もです。
しかし、そのため1人月40万とかそれ以下で出してくる会社もあるっちゃあります。

また、オフショアなんかを使えば1人月20万とかそれ以下もいっぱいあります。

ここで覚えておかないといけないのは、マネジメントと工数管理です。


まずは日本で単価の低めのところにある傾向としては、見積もりが甘い・テスト工数が入っていない・仕事がないから安くても受注したい、などがあります。

もちろんすべてがそうであると言っているわけではありませんが、自分の経験上は単価が安い会社ほどそういう傾向が多いように思えます。


次にオフショアに関してですが、国によっても違うとかもちろんいろいろありますが、仕様の伝達漏れ・バグが放置・テスト不足、などが多く感じます。

これは言語の壁もあり、お互いがしっかりしたいと思っていてもなかなかできないことや、そもそも日本人のようなひたむきさ?を前提にすると若干テキトーに感じてしまう点も多いかもしれません。

その点で近年はブリッヂエンジニアの価値が高まっていますが、その説明は割愛します。


ここらへんの管理がうまくできるかがマネジメント、いわゆるPMの腕の見せどころです。実際のコードを書くのはプログラマーなので重視しないって人も見てきましたが、PMがしっかりしているかどうかだけで天国も地獄も見れるのでここはしっかりと信頼できる人を選んだほうが良いと思います。


複数開発会社に工数の計算を見せてもらう

これはすごく大事で、工数をどのように計算しているかでその会社がどこにお金をかけ、どこに得意分野(または苦手分野)を持っているかわかります。

一番ひどい場合には「これくらいだと多分3ヶ月くらいでしょうね、たぶん」とノリだけで出してくる会社もあるっちゃあります。

本来、工数はタスク分解したあとの積み上げであり、例えば椅子を作るっていっても、[木を選ぶ -> ○時間、木を加工する -> ×時間、組み立てる -> △時間、着色をする -> □時間 = ○ + × + △ + □ = ☆時間] のように計算するものです。

それをやっていない会社もあるので、まずは工数見積見せてくださいって言ってみましょう。

それから見比べると、明らかに逸脱した工数を出してくるところが存在しますのでそこは少し疑って見たほうが良いです。ただし、会社さんによっては得意分野としていることを短めに出したり、経験のない実装等にバッファを持つことはよくあることでもあるので、一度その部分について突っ込んでみても良いと思います。


自己提案型の開発会社を見極めろ

自己提案型って今作った言葉なのであるかは知りませんが、こちらが伝えた仕様に関して、意見を言ってくる(言ってくれる)会社があります。

良いケースとしては
「その機能はこうしたほうがターゲットユーザーに合っている
「こちらのほうがエコに実装できるので工数と予算が削減できる」
のように発注側を考えた提案をしてくれる会社です。

悪いケースとしては
「そちらが言ったのでそのままの仕様で作りました」
「ものすごく無駄な実装ですが、そちらの要求通りに作りました」
みたいな会社です。

もちろん一概にすべて良いと悪いにカテゴライズするのは難しいですが、言われたとおりに作るという行為より、一緒に売れる製品を作っていきたいと寄り添ってくれる開発会社さんのほうが個人的には良いかなと思います。

その分コミュニケーションコストは発生しますが、近年アジャイル的開発している会社が多い中、最初に(非エンジニアが)決めた仕様通り(そもそもその仕様が見当違いの場合もある)ウォーターフォール的に作るのはかなり無理があることが多いので結果的には今回の良いケースのような会社さんに頼んだほうが幸せになったケースを自分は見たことが多かったです。


フリーランスや雇用について

それを踏まえた上で、もちろんフリーランスに依頼したり、社員を雇用するやり方も存在します。

一般的に見えるお金自体はこちらのほうが安いです。開発会社に月100万で出すよりは、フリーランスに月80万払ったほうがスキルが断然高い人が多めではあるかなと感じます。

ただし、フリーランスは組織ではなく個人であることが多く、上のほうで語ったマネジメントが問題になることが比較的多めです。

ある程度社内にPMやエンジニアの工数を見れる人がいると問題にならないことも全然あるんですが、よくわからずデキるエンジニアを雇って納品してもらったあと全く管理ができないという事象もあるっちゃあるので気をつけてください。


また、ツイートでも書きました、月20万のエンジニアっていうのは、ある程度未経験者や初学習者を雇用したり、もしくは週5のアルバイトみたいな意味では市場にはたくさんいるので、選択肢としてあがることも多いです。

特にスタートアップはお金を節約しなければならないことも多く、アプリ事業をやるのに、開発費を一般で開発するとかかりそうな金額の5分の1とか圧倒的それ以下に抑えている(見積もっている)スタートアップさんもいました。

そうなると月20万のエンジニアに頼む以外の選択肢がそもそもなく、それで失敗するケースも見てきました。

もちろんスタートアップにはSO等もあり、一概に月給だけでは言えないことも確かですが、お金がないので安い人を探してたら見つけたから頼んでみた、みたいなケースが実際にあり、失敗するケースも多いです。


プロジェクトの内容にもより、個人的な経験からの意見ですが、40万 * 3人より、100万 * 1人のほうがクオリティの向上や工数短縮、仕様の理解度等レベルが上がることが多いです。

特に開発に関しては人数を増やせばスピードが上がるという都市伝説がありますが、一般人100人で100mリレーするより、ウサイン・ボルト一人で走ったほうがダントツに早いですよね。(例が下手だった


(もちろん、最初から完璧な設計で完璧なモノづくり(そもそも完璧とは?っていう話はなしで)をするのにはコストがかかりすぎたり、そもそもリリースもしていない製品に時間をかけるのも新規事業やスタートアップだと難しいことも多く、あとで改善するっていうのも全然ありではあります...)


そんな感じであくまで世の中の開発会社がどこにお金をかけ、どこに工数をかけているかを知った上で、自社でそれをカバーできる実力と人員があるのか?ということにフォーカスして考えると少しだけ幸せになれるかもしれません。


最後に

雑に書きましたが、これを見極めるのはもちろん経験があるエンジニアのほうが良いので、非エンジニアのスタートアップCEOは、信頼できるCTOを早く見つけるほうが良いかと思います。

もちろん今回の話はスタートアップに限らず、開発を頼もうとしている担当者の方や、自社の体制強化を考えている方にも通ずる話でもあるので、少しでも参考になりましたら嬉しいです。


最後の最後に宣伝となり恐縮ですが、一応弊社では他は応募で埋まってしまったため、エンジニア・デザイナーのインターンのみですが、あと1名ほど追加を考えているので興味がある方はご応募いただければと思います。


また、最近これを課題に感じサービス化できないか?という意味でこちらも事前登録を開始したので、もしよければ。


最近はファイアーエムブレムが面白すぎるのでファイアーエムブレムがやばいです。とっても。やばいです。

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