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卒社旅行。小笠原への旅2


 2016年に就航したという3代目のおがさわら丸。2代目よりもスピードアップし、東京から1,000キロの距離を従来より1時間半早い24時間で結ぶ。海外旅行よりも遠いと言えば遠いが、丸1日のクルージングを楽しめると思えば悪くない。
 冬場は荒れることも多いという海だが、この日は雨にも関わらず穏やか。船には平衡を保つスタビライザーも付いていると言い、船酔いはしなかった。
 予約した2等寝台はおとなが往復5万円ほど。2段ベッドが向かい合わせて4人ずつのコンパートメントになっている。枕と掛け布団、シーツが付き、上部には照明とコンセントがある。ただ、コンセント位置が上にあるのは厄介で、スマホの充電には延長ケーブルが必要となる。軽食が食べられるラウンジなどでも充電できるが、二口以上のコンセントを挿せる延長ケーブル持参をおすすめする。
 船内では、出港後ほどなくして、父島と母島のガイドさんによる質問コーナーが設けられたほか、夕方からはレストランを使った小笠原の観光案内、翌朝には外のデッキで、クジラや天然記念物のアホウドリなどの解説が行われ、勉強になる。天気が悪く、小笠原北部の島々は見られなかったが、様々な仕掛けがあって退屈しなかった。
 そう言えば、小笠原の旅はデジタルデトックスにもおすすめだ。出港後、房総半島を離れる3時間程度は電波が届くものの、その後は八丈島や三宅島などの近海を通過するタイミングでしか電波を拾えない。到着の2時間前ぐらいからアンテナが立つようになり、この文章を書いているが、その間にもメールやLINEがどっさりととどいており、仕事を離れた今は、たまにスマホから距離を置く時間も必要と感じた。そうこう考えているうちに、少し視界が開けてきた。父島北部の弟島が見えてきたようだ。まもなく上陸だ!

 ◾️ウィズコロナポイント
 船内は至る所に消毒スプレーか設けられているほか、レストランやラウンジのパーテーションもしっかりしている。デッキで行うガイドもマスク着用。搭乗前に受け取る「PCR検査 検体受領証」は、船内でのイベントはもとより、島の店などでも掲示を求められるそうで、無くさないようにスマホケースに忍ばせている。

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