古塔つみトレパク問題は語らない

古塔つみさんというアーティストのトレパク問題については
できるだけ語りたくない。

この問題について語っている人は
どういう人がこのことについて語っているかをよくみてほしい。
どういう人がこの問題を語っているかを見ると

まず、絵師界隈の人々、アーチスト、メーカー、出版社は
この問題について、スーッと触らないように空を見つめている。

語っているのは、いわゆるユーチューバーのインフルエンサーが多い
ように感じています。
今熱い炎上ネタ、ゆるせない、悪を断罪したい感情を煽っている。
この古塔つみさんのファンかどうかに関わらず
アート界隈、アニメ界隈、サブカル、クリエイター関係も
口をつぐんで空を見つめている。

最初にこの問題に火をつけたのは
コレコレという時事ネタユーチューバーに
このネタを垂れ込んだ人からである。
炎上に火をつけた人は責任を問われない。
火を広げたコレコレさんも英雄のような扱いを受け
インフルエンサーとしての信頼を蓄積している。

今では、トレパクの問題はさておきの話になっていて
「トレパクが悪いわけじゃないんですよ」と棚に上げて
性別偽装、年齢偽装の罪を問われていたり
言いわけの揚げ足をとってさらに炎上するという風に
話題は次々と芋づる式に変遷していて
もはや「トレース」の話題はちょっと横に置いて
好きなだけ悪人をぶっ叩いていい話題になってしまった。

こんな悪いことをする奴に言い訳はできない。
謝罪をしても許さない。社会的に抹殺して
もう二度とイラスト界で仕事できないようにすることが正義
となってしまっている。

このことについて、これを弁護できる人はもはや誰もいない。
ここまで世間体の倫理に触れて悪とされた前提は覆せない。
だから反論する余地はもうない。

ただ、言いたいのは
確かに、他のクリエイター、アーティストの発表している作品や
ネット上の写真、雑誌の写真などを引用して
その引用を隠して、オリジナルとして発表していることを
肯定することはできないが

過去も今も写真を元に背景やキャラクターを構成して描くことは
漫画界、イラスト界、アート界でもごく一般的なテクニックで
むしろそのように他人の作品から影響を受けていないアーティストなんて
なかなか少数派なような気がしています。
ゴーギャンや、ゴッホや、ピカソも、あそこまで自分の作品に
昇華しているが、自然界の風景や、他人のアート作品から
影響を受けていないわけではない。

そう考えると、現在の日本のアーティスト界の劣化が
浮き彫りになってしまったのかもしれない。
手塚治虫や宮崎駿、鳥山明の時代の創作性の高さから比べると
日本のアーティストの質が大きく劣化してしまったのかもしれない。
それは業界全体がクリエイターサイドもファンサイドも
一緒に感じていることで
それはとても悲しいことだ。

だから、それを打開したい思いもあるし
劣化を顕著化してしまうトレパクを排除したい気持ちもわかる。
そのためには、ひとりの悪質なクリエイターを吊し上げて
ボコボコにして炎上させて注目を集めるのも一つの手段かもしれない。
だけどこの問題は多くのクリエイターにとって
ブーメランになる可能性がありすぎるので
あまり多くは語りたくない。

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