推しカルチャーは母性搾取である

推しカルチャーとは
10代前後のアイドルやアニメ、漫画などの
サブカルの中でも推しを推しましょうというカルチャーで
これは、人間の生命的な根源にある母性の搾取である。

母性とは何か。
母性とは、社会における母親的な立場の性質である。
父性と母性があり、父性は男性的な社会性
母性は女性的な社会性のことを指している。

人間は20歳前後が生命として最高に高まる時期で
肉体的にも精神的にも、心も技術の繊細さも
全てが高まっている。
これは、本来の生命であれば、子孫を作り大きな家族を
支えて朝昼晩赤ちゃんの面倒を見るために備わった能力であるはずだが
現代社会の推しカルチャービジネスはこれを利用している。
まだ幼い子供のようなアイドル、かっこいいアイドルを創造して
グッズや音楽やライブや握手会などを売って
そこで友達などのサークルを作りそれが共同体となる。
一番多感な中学高校時代にこれが強烈に行われるので
学校の友人関係など人間関係の中から仲間はずれにされないために
どのアイドルが好きか、どのテレビ番組を見ているか
どのYouTubeやインスタグラムをフォローしているか
それによって民族がジャンルに分けられて
友達を識別して人間関係が成立していく。

私が小学校低学年だった頃、1年生の頃
この頃もほとんどテレビは見ていなかった。
しかし、学校のクラスにはテレビ中毒になった女子が存在していた。
当時、チェッカーズが流行っていた。
チェッカーズきちがいの女がいて
毎日毎日気が狂ったようにチェッカーズの話をしていた。
小学生のクラスメイトはほとんど話の理解ができなかった。
他にも、マイケルジャクソンにやたら詳しくて
私服もジッパーが沢山ついた革ジャンを着てグラサンをしていたが
それを理解できる小学生のクラスメイトはほとんどいなかった。

時代は流れて小学生中学生でもスマホを持てる時代になった。
家には一人一台テレビがあるのが当たり前
24時間メディア常時接続が当たり前になってしまった。
音楽はレコードやカセットテープではなく
サブスクリプションや Youtubeで無限に聴き放題状態になっている。
ジャンルも細分化され、かつミックスやコラボ、多国籍な音楽を
滝を浴びるかの如く聴き続けることができる時代になった。

それを聴くのはロボットではなく、生命である人間である。
幼い頃からずっとアイドルカルチャーや漫画の世界にズブズブに溺れ続けて
現実的な人間関係親子関係はめんどくさくなってしまっている。
他人の機嫌をいちいちうかがっていても
何の脈略もない理不尽で規則性が不明な他人の感情に振り回されることに
疲れている現代の世代は、現実の人間関係に心底辟易している。
それに比べるとアイドルビジネスの少年たちはコスパも良く
絶対に裏切らない。
もし裏切るようなことがあればそれはそれで炎上し袋叩きにして楽しむ。
そんな世の中を生きている。
それが当たり前だと思っているようだ。

本来であれば、本来の母性は、自分の内と外を分けて考える母性があり
血族であろうとなかろうと、家族という枠組みに入る人たちを
仲間として認識して、さまざまなしがらみを超えて
苦難も苦労も乗り越えて24時間面倒を見ることができるのが
本来の人間の能力である。
であるはずなのだが、
現代人はスマホの洗脳から逃れることはできない。
むしろスマホの中でしか生きることはできない。
水槽のようなスマホの居心地の良さを知ると止めることができない。
そんな世界に彼らは生きている。

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